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マッチレポート|国王杯 C.レオネサ 0-1 バルサ

Copa del Rey | 1/16 final ida

後半追加タイムでのレングレ弾によって辛うじて勝利。
不慣れなメンバーで、統制が取れインテンシティの高いレオネサに苦戦した。

2018/19シーズンのコパ・デル・レイ初戦。控えメンバーとカンテラーノたちで組んだイレブンは滑らかさと正確性、パンチ力を欠き、試合終了目前のセットプレーを活かしたレングレ弾とシレセンによってどうにか勝利した。インテンシティではクルトゥラル・レオネサがバルサを圧倒。敵地でのコパ初戦はまあ、こういう感じになりがちではある。

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試合の流れ

メンバー総入れ替え:3日前のマドリー戦から先発メンバーを総入れ替えしてのコパデビュー戦。これだけ顔ぶれを変えると連携を求めるのは酷な話で、ボールは持てどもシュートは打てずの前半だった。インテンシティでは、本拠地で金星を狙うレオネサが圧倒。技術もあり、連携もなかなかのチームだった。バルサはパスをつなげず、数多くのボールを相手に奪われていた。

アグレッシブ:クルトゥラル・レオネサはルールの限界近い激しさでバルサに当たってきた。前半はファール数もシュート数もレオネサがバルサの約2倍となっている。熱狂的なセグンダBチームに対し、前年度王者はカテゴリーの違いを見せられない。
11分にはネルソン・セメドがエリア近くでボールを奪われ、際どいシュートをジャスペル・シレセンがパラドン。

サンペール負傷:悲しいニュースが届いたのは30分頃だった。今季初出場(というかバルサでは2年半ぶりの出場)のセルジ・サンペールが筋肉を痛めてカルラス・アラニャーと交代。実戦のリズムに筋肉がついていけなかった。それに伴い、アルトゥロ・ビダルがピボーテに移動。

奥行きなく:中央であれ、サイドであれ、縦方向に崩す動きがバルサにはなかった。両翼のマルコム(右)とデンベレ(左)は、なんとかしようとするのだが有効打を見つけ出せない。個人での局面打開も上手くいかず。

シレセン様様:後半もバルサのフットボールに改善は見られなかった。60分にホルヘ・クエンカに替えてクレメン・レングレ登場。70分のアラニャーのミドルシュートが、カタランチームの最初の枠内シュートとなる。76分にはサウールのミドルシュートをシレセンが左手でセーブ。バルサは危険な場所でのボール喪失が多く、何度もクルトゥラルのカウンターを許していた。

アルトゥール投入:注目されたマルコムは良いところなく80分でベンチに下がり、代わりにアルトゥールが入ったことでチームはいくぶんバルサらしさを取り戻す。惜しかったのは85分、デニス・スアレスの左からのセンタリングをアラニャーが頭で落とし、ムニールがフリーでシュートを打った場面。あれはせめて枠内に飛ばさなあかん。

土壇場でのレングレ弾:このまま0-0で引き分けか、とのムードが漂っていた90分02秒、バルセロナはフリーキックから貴重なアウェーゴールを手に入れる。ウスマン・デンベレがふんわりと入れた縦方向ボールにレングレが頭で合わせて0-1。レオネサが負けに相応しくなかった点で、申し訳ない気持ちがなくもない。

デニス、追加点を逃す:大いに走っていたクルトゥラル・レオネサの選手たちは、終盤になると足を痛める場面が多数見られるようになっていた。一方でバルサは後半追加タイム、ショートカウンターから追加点の決定的チャンスが到来。しかしデニス・スアレスのシュートは惜しくも右ポストの横を通過し、勝負は0-1でカンプノウの第2戦へと持ち越された。この夜のバルサに0-2の価値はなかったが。

 

トピックス

バルサを救いしシレセンのパラドン:バルサの第2GKは恐ろしく頼りになる。今季初出場となったジャスペル・シレセンがまたもハイレベルなパフォーマンスでクルトゥラル・レオネサを完封。前後半に一度ずつ、相手の決定機を阻止している。

シレセンはコパで452分間無失点。最後にゴールを許したのは、昨季のコパ準々決勝第1戦、コルネリャでのエスパニョール戦における88分のメレンド弾。

決勝点が初得点:時計の針が90分を回った時、ウスマン・デンベレの送り込んだボールに頭で合わせたクレマン・ラングレのゴールが決まってこれがバルサの決勝点に。過去の試合でも惜しい場面があり、ついにきたという感想だ。バルサ選手としての初得点。昨シーズンはセビージャで4得点を記録している。

ラングレ「最初のゴールが決まってすごく嬉しいよ。熱い雰囲気のスタジアムでの、難しい試合だった。レオネサはすごく良いプレーをしていたから、勝てて満足だ」「出場時間の少ない選手たちがリズムを得られるように、時間を与えないといけない

3人のデビュタンテたち:エルネスト・バルベルデが先発イレブンにバルサBのDFたち3人を起用。チュミホルヘ・クエンカ(CB)、ファン・ミランダ(左SB)。彼らはいずれもこれが公式戦トップデビュー。概ね合格点のプレー内容だった。
チュミピケのように、何度も前へとボールを運び。クエンカは集中力高く相手のボールを摘み取った。ミランダは積極的に攻撃参加。カンプノウでの第2戦も楽しみな3人だ。

●2000年生まれ:ファン・ミランダ チュミ・ブランダリスは(18)2000年生まれでトップデビューしたバルサ最初の選手。

アラニャー:レオネサ戦に出場したもう1人のバルサB選手がカルラス・アラニャーだ。サンペールの負傷により32分にピッチに立つと、小気味よくパスを展開。プレーメイカーとして頑張っていた。後半はエラーも見られたが、バルサの香りのするセントロカンピスタだけに成長に期待する。

リキ・プッチ、今回は出番なし。

●60分にホルヘ・クエンカクレマン・ラングレを交代させたのは、“コパでは同時にピッチに立てるBチーム選手は4人まで”とのレギュラーションから、リスクを避けるためっぽい。この時点ではチュミクエンカミランダ、そしてアラニャーの4人がプレーをしていた。

悲運のサンペール:前半30分に左脚のふくらはぎを負傷したセルジ・サンペール。今年1月、期限付き移籍中のUDラス・パルマスでヒザを負傷して以来、10ヶ月ぶりとなる試合出場で負傷した無念さを思うと胸が痛む。

マルコム初先発マルコム・フィリペ・シルバ・デ・オリベイラ(21)がバルサの公式戦で初先発。気合が入ってはいたが結果は出せず、次の出番はまた先になりそうな感がある。

デニス・スアレスがカピタンマークを巻いた。デニスはプレシーズンでの負傷も響いたようで、これが今季初出場。

バルセロナがコパの第1戦に0-1で先勝したことは過去に19度あり、そのうちの18回は次ラウンドへと勝ち進んでいる。唯一ダメだったのは1962/63シーズンの対マドリーで、ベルナベウで0-1で勝ちながらもバルセロナの第2戦を1-3で落とした。

●コパを4連覇しているバルサは、20回連続でトーナメントを勝ち上がっている。

 

Cultural Leonesa FC Barcelona
0 1
31 de Octubbre – Miercoles 21:30 h
Reino de León
:10,873
Goles
  Lenglet (90+1)
Titular
Palatsí 【7】Cillessen
Saúl González 【4】Semedo
Iván González 【6】Chumi
Nicho 【6】Jorge Cuenca
Jesús Bernal 【6】Miranda
Sergio Marcos 【5】Samper
Vicente 【6】Vidal
Jorge Ortiz 【5】Denis (c)
Liberto 【4】Malcom
Zelu 【5】Dembélé
Aridane 【5】Munir
Cambios
Vicente→ Toño (59) Samper→【6】Aleñá (32)
Zelu→ Hugo Rodríguez (68) Cuenca→【6】Lenglet (60)
Saúl→ José Alonso (76) Malcom→【6】Arthur (79)
Entrenadores
Víctor Cea 【5】Ernesto Valverde
Arbitro
Melero López (andaluz)
Tarjetas
Saúl (25) Miranda (41)
Nicho (53)  
Toño (78)  
Palatsi (82)  
Jorge Ortiz (83)  
Iván Gonzalez (90)  
Sergio Marcos (90+4)  
Sergio Marcos (90+4DA)  
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 0 0

Goles

1 1 0
5 5 10 (4)

Tiros a puerta

12 (2) 10 2
1 1 2

Ocasiones de Gol

4 3 1
1 3 4

Corners

5 2 3
0 2 2

Fueras de juegos

2 0 2
    263

pases

578    
    32% Posesion del Balon 68%    
11 12 23

Faltas

9 4 5
1 5 6

Tarjetas Amarillas

1 0 1
0 1 1

Tarjetas Rojas

0 0 0
Formación

メッシ、ウンティティ、ベルマーレンが負傷欠場。
テル・ステーゲン、ピケ、ラキティッチ、ブスケツ、コウチーニョ、スアレスが監督判断で招集外。
ペーニャ、アルトゥール、ラフィーニャ、ラングレ、セルジ・ロベルト、アラニャー、リキ・プッチがベンチスタート。

4-3-3のまま選手を大幅に入れ替えた。
最終ラインにはこれが公式戦のトップデビューとなるカンテラーノ満載。中央がチュミとクエンカ、左ラテラルにミランダが入った。
サンペールとデニス・スアレスは今季初出場。ベテランのビダルがにらみを利かせた。
前線では注目のマルコムが登場。シレセンも今季初出場。

前半30分頃にサンペールが筋肉を痛め(涙)アラニャーと交代。ビダルが中盤底に移動した。
2人目の交代はクエンカからレングレ。
最後はマルコムに替えてのアルトゥール。

Titular Final
 

 

コメント

  1. レト より:

    毎年思うことですが、コパ初戦は控えにとってのアピールチャンスどころか
    むしろ使われないエクスキューズの様相を呈してしまうのが虚しいです。
    次の若手が後ろに控えているサンペールやデニスにとっては実質ラストチャンスのはずなんですけどね。
    ホームでの奮闘に期待します。今季複数タイトルを狙えるかどうかは彼らの活躍に懸かっているので。

  2. Jorge Cuenca より:

    こんばんは。

    元記事が間違っているのかとも思われますが、2***年産まれ初の
    トップチームデビューは Juan Brandáriz ‘Chumi’ ではなく、
    Juan Miranda じゃないでしょうか?

    Juan Miranda 19/01/2000
    https://www.fcbarcelona.com/football/barca-b/staff/players/2018-2019/juan-miranda

    Juan Brandáriz ‘Chumi’ 02/03/1999
    https://www.fcbarcelona.com/football/barca-b/staff/players/2018-2019/juan-brandariz
    Laporta が C チームを無くして以降迷走、凋落の一途をたどるバルサの
    フィリアルですが、今回招集されたメンバーがトップチームで居場所を
    確立できると良いですね。

  3. ユウ より:

    こんばんは。
    仰るとおり、2000年生まれの18歳はチュミじゃなくてミランダですね(^^;)
    ありがとうございました。

  4. 中野のクレ より:

    レフティーのフランス人がイングランドに旅立ったのに補強がなかった。
    一年を通じ無事は期待できない快速アルバ(代表非召集はクレにとっては良いが)の代わりはどーすんだ?
    チャンピオンズ欲しいのに、やる気あんのかアビさん?
    と思ってたらミランダがいた。
    守備はソコソコ堅実だし、かなり高い位置を取れる。対角線のロングも正確。動きは柔らかく怪我しにくそう。
    まさしくアビさんのカンテラーノ版。

    会長の言う通り、いざとなったらカンテラーノの出番なんだろう。
    半信半疑だったが どーやら本気のようだ。
    ムニルを戻しパコを出したり、なんだかんだラフィーニャ残ったり・・・。
    セントラルもピケの代わりはチュミで冬の補強はないとの事。

    バルサの伝統とはいえ、いくらなんでも10代のカンテラーノに代役は重荷では?
    特に今年はチャンピオンズが欲しいのに・・・。

    しかしカンテラーノを育てる事に関してはカンプノウは世界一!
    というかスタジアムがカンテラーノを代表クラスに育てるなんてカンプノウだけではないか?

    セルジのレギュラーの取り方は異色だし、バルトラは違う場所で花開いてる。

    思えばピケもブスケツも最初は大丈夫かと思うようなプレーだったはず。
    (ピケの伸び代はほぼ無いが、ブスケツはまだまだ伸びてる。
    ファールの貰い方は世界一、いなし方やパス精度など年々上手くなっている)

    コウチとスタイルが被るデニスはちと厳しいかもしれないが、アレニャ ミランダ チュミ プッチと物語は続いて欲しい。