プロフェッショナルの鑑が、出番を前に意気込みを語る
バルサのコパ開幕!
ということは、“世界最高の第2ポルテーロ(GK)”であるジャスペル・シレセンさんの出番がやってくるわけです。シレセンほどの安定した働きぶりであれば、他のクラブなら確実に第1ポルテーロになれる。テル・ステーゲンの控えを務めながら、プロとして万全の準備をする彼に感謝です。
評価されていると感じた
10月31日のSPORT紙には、そんなシレセンさんのインタビューが掲載されています。
表紙にでっかく飾られた見出しには、「バルサ退団を考えていないよ」の文字。おお。
夏には去就を巡ってあれこれとウワサ話が出ましたが、実際に具体的な動きはなかったんだと彼は説明しています。
「僕が望むのは、可能なかぎり高いレベルでプレーをすることなんだ。でも具体的なことは何もなかったよ。具体的なオファーはなかったし、バルサからはキミを失いたくないって言われてたしね」
「クラブの言葉で、自分が評価されていると感じた。バルサから示された信頼は、僕にとって重要なんだ」
愚痴って時間やエネルギーを失いたくない
オランダ代表の正ポルテーロにバルサというクラブをそれほどに評価してもらい、バルセロニスタとして嬉しいかぎりです。でもプロ選手なんだから、当然試合に出ることへの強い欲求はある。テル・ステーゲンがあまりに鉄壁といえど、万年控えのような状況にうんざりしないのでしょうか。
「難しい状況だよね。僕はスポーツ選手だからプレーはしたいし、いつも競っていたいよ。でもこういうことなんで、僕は受け入れないといけない。プレーできないことに起こってエネルギーを失ったり、先発じゃないことに不満を漏らせば、それは自分にとって逆効果となるだろう。もしそれで時間やエネルギーを失うと、自分の仕事に集中できなくなるだろう。そして僕の力が必要になってプレーすることになった時、良い成果も出せないだろうね。僕は自分の役割を知っている。自分次第ではないことで時間を失いたくないんだ」
惚れ直した。
試合に出られないことでギラギラするのもプロの野心の表れでしょうが、こういうシレセンさんは大人であるなと敬服します。そしてシレセンは自分の状況について監督と話をしたと認めつつ、こう述べています。
「バルベルデと話をしたよ。でも彼は彼の決断をするわけで、僕はプレーするために準備をしておかないといけない。ただそれだけだよ。今の状況はこうだ。でもシーズンは長いさ」
コパは二試合制を希望
2016年夏にバルサに入団して以降、ほぼコパ専属になっているシレセン。
コパ以外ではテル・ステーゲンが負傷したごく限られた機会(リーガ2、チャンピオンズ2)しか出番はありません。コパ専用のポルテーロだと見なされる怖さはないですか、と訊ねられたオランダ代表はこんなふうに語りました。
「どの試合であろうと、このクラブを守れることは僕の誇りだよ。いつもベストを尽くしたい。それに僕はコパが好きなんだ。オランダではプロチームのカップ戦は一試合勝負になるんだけれど、スペインではコパは二試合勝負だからね、変わらないでほしいよ!(笑)」
そうなんですよね、主力の疲労を考えるとコパは一発勝負が良いのですが、控え選手たちやカンテラーノに出番を与えてフォームを上げるためには二試合制が良い。シレセンが9試合プレーできるよう、チーム一丸で頑張りましょう(主力は温存しつつ^^)。
そしてシレセンは最後、バルサに入団してからポルテーロとしてどこが上達したかとの問いに、胸を張ってこう答えています。
「あらゆる面で。フィジカルもメンタルもだよ。でもプレーを理解するやり方や、足でのプレーももちろんだし、決断の下し方も向上したね」
よかった!嬉しいです。
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