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マッチレポート|リーガ第14節 バルサ 2-0 ビジャレアル

Liga Española | jornada 14

デンベレが躍動し、試合を揺り動かす。
ピケ弾とアレニャーのリーガ初ゴールでタフな試合を制した。
6試合ぶりの完封で首位奪還。

FCバルセロナがビジャレアルに2-0で勝利し、ラ・リーガの首位を奪還。得点はカンテラ育ちの2選手、ピケアレニャーだった。チームをけん引したのは、プレーが冴えていたウスマン・デンベレ。後半はビジャレアルの反撃に苦しんだが、アレニャー弾で勝負を決めた。完封できたのも良いニュース。

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試合の流れ

前半は試合を支配:バルサの出来映えは華々しいというほどでもなかったが、集中しインテンシティも高かった。特に前半は試合をコントロール。プレーの大半はビジャレアル陣内で行われ、自陣への侵攻を許さず。

デンベレ輝く:相手のマークに遭い苦労していたレオ・メッシに代わり、バルサの攻撃で違いを見せていたのはウスマン・デンベレだった。スペースへの抜け出しは非常に速く、切り返しは切れ味鋭く。シーズン序盤の勢いが復活している。セメドとの連携も良く、右サイドはビジャレアル守備陣に多くの問題を引き起こした。後半はペースダウン。

ひやりとする場面:ただ序盤に一度、ビジャレアルがあわや先制かという場面があった。13分、ラングレとの競り合いに勝ったジェラール・モレノのシュートが右ポストを直撃。モレノと共に、Chukwueze のスピードもまたバルサ守備陣にとって厄介な存在だった。

前線のビダル:アルトゥロ・ビダルはスタート位置こそ左インテリオールだったが、実際の動きはメディアプンタ。精力的にペナルティエリアへと侵入するなど存在感を出していた。得点嗅覚に優れたセントロカンピスタ。

ゴレアドール・ピケ:ボールは支配するもののGKセルヒオ・アセンホをあまり脅かせていなかったバルサ。待望の得点は35分、セットプレーからの流れで生まれた。決めたのは最近乗っているジェラール・ピケ。CKのクリアボールを拾ったデンベレのクロスを、頭で合わせて1-0としている。

●後半ビジャレアルの反撃:ハーフタイム後は黄色潜水艦チームが反撃を開始、バルサを自陣へと押し込んだ。プレッシングと個人の頑張りによって決定機は作らせなかったが、ポゼッションは低下。落ち着かない状況を改善するべく、エルネスト・バルベルデカルレス・アレニャーを送り出した(70分)。この時、元気のないコウチーニョではなくアルトゥロ・ビダルとの交代だったことで、スタンドからは抗議の指笛

アレニャーのリーガ初得点:1-0のまま踏ん張っていたバルサは、ゲーム終了間際にようやくビジャレアルを突き放す。マークを外しライン裏へと抜け出すアレニャーの元へ届く、メッシの絶妙パス。GKの位置を冷静に見極め、技ありふんわりシュートを無人のゴールへと沈めるアレニャー。能力の高さを示すリーガ初得点だった。この2-0弾で勝負あり。クレたちは幸せに家路についた。

 

トピックス

アレニャーの夢がまた一つ実現:バルセロニスタ期待のカンテラーノ、カルレス・アレニャーがリーガ初得点。憧れのレオ・メッシのスルーパスを受けると、GKの脇を抜く浮き球シュートを無人のゴールへと放り込んだ。黄金の左足。憧れのロナウジーニョにアシストされ、初得点を決めたメッシを思い出す。

アレニャー「カンプノウでの得点という、小さな頃からの夢が一つ叶ったよ」「メッシと一緒なら、全てがより簡単になるんだ」
ちなみに公式戦初ゴールは2016/17シーズンの国王杯エルクレス戦(1-1)で、デビュー戦にしてチームを黒星から救う値千金弾だった。

キング・アルトゥロのウインク:プレー内容によってクレの信頼を獲得中のアルトゥロ・ビダル。ボールを奪うために戦い、攻撃となれば前線へと果敢に飛び出し、存分に存在感を出していた(たびたび偽9番に)。
しかしビジャレアル戦で一番印象的だったのは、64分に交代を告げらベンチへと退く瞬間だ。ビダルは一度は残念そうに天を仰いだものの、ピッチを去る際、エルネスト・バルベルデへウインク。おい、惚れるではないか、キング。

バルベルデへの抗議の指笛:ビジャレアルに押し込まれる流れを変えるため、バルベルデが取った決断はアルトゥロ・ビダルに替えてカルレス・アレニャーを入れることだった。てっきりコウチーニョを下げるものだと予想していたため、ビダルだと知った瞬間、スタンドからは抗議の指笛。奮闘し躍動していたビダルに向けては、大きな拍手

ピケの2試合連続弾:ジェラール・ピケがPSV戦に続いて再びゴール。デンベレの良質クロスに完璧に頭で合わせた。今シーズンはこれで4得点目(スーペルコパ1、リーガ2、チャンピオンズ1)。守備面でも上々のパフォーマンスだった。

受け入れられるデンベレ:モチベーション高く、きびきびとキレのあるプレーで違いを見せるウスマン・デンベレに対し、カンプノウは拍手で称えた。開始5分、DFペドラサに対する5度切り返してからのセンタリングで心を掴み、その後もスピードある突破でファンを魅了。デンベレコールもあり、騒動は終了か。指笛を応援に変えつつあるモスキート。

すぐさま首位返り咲き:第13節のアトレティコ戦に引き分け、セビージャに首位を譲っていたバルサ。この第14節でビジャレアルに勝ち、かつセビージャがアラベスと引き分けたことで、再びバルサが首位に立った。勝点はバルサが28、セビージャが27。
一方でアトレティコはジローナと引き分け、バルサとの勝点差が3に拡大。

ついに無失点:リーガでは第2節ビジャレアル戦以来となる、完封試合。そこからの11試合では19失点と出血を続けていた。

アルバにひやり:後半の63分、ジョルディ・アルバが突然ペナルティエリア前に倒れ込み、どうしたことかと驚かせた。ジャンプして競り合った際に首筋に打撃を受け、めまいがしていた模様。ピッチサイドでプルーナ医師の診断を受けた後、審判の許可なくピッチに戻ったため、イエローカードを受けることに。

ラフィーニャを励ますTシャツ:ピッチ入場時、バルサ選手たちは胸に「MUITA FORÇA RAFINHA」(ファイト、ラフィーニャ)と書かれたTシャツを着用。数日前に左ヒザの靱帯を損傷し今季終了のラファへと捧げた。ラフィーニャは近日中に手術を受ける予定。

 

FC Barcelona Villarreal
2 0
2 de Diciembre – Domingo 18:30 h
Camp Nou
: 73,003
Goles
Piqué (35)  
Aleñá (86)  
Titular
Ter Stegen【6】 Asenjo
Semedo【7】 Mario Gaspar
Piqué【8】 Álvaro
Lenglet【6】 Victor Ruiz
Jordi Alba【6】 Pedraza
Busquets【6】 Trigueros
Rakitic【6】 Cáceres
Arturo Vidal【7】 Chukwueze
Messi (c)【7】 Fornals
Dembélé【8】 Cazorla
Coutinho【5】 Gerard Moreno
Cambios
Arturo Vidal→ Aleñá【7】(70) Trigueros→ Bacca (61)
Coutinho→ Malcom【5】(79) Gerard Moreno→ Ekambi (78)
  Cazorla→ Raba (87)
Entrenadores
Ernesto Valverde【6】 Javier Calleja
Arbitro
Munuera Montero (andaluz)
Tarjetas
Lenglet (17) Víctor Ruiz (11)
Jordi Alba (63) Álvaro (26)
  Fornals (89)
  Pedraza (90)
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
1 1 2

Goles

0 0 0
9 7 16 (7)

Tiros a puerta

11 (2) 5 6
4 2 6

Ocasiones de Gol

1 0 1
6 5 11

Corners

1 1 0
1 2 3

Fueras de juegos

2 2 0
    677

pases

421    
73%   61% Posesion del Balon 39%   27%
6 3 9

Faltas

17 7 10
1 1 2

Tarjetas Amarillas

4 2 2
0 0 0

Tarjetas Rojas

0 0 0
Formación

アルトゥール、スアレス、ラフィーニャ、シレセン、サンペール、セルジ・ロベルト、ウンティティ、ベルマーレンが負傷欠場。
デニス、マルコム、ムニール、アレニャー、ミランダ、ペーニャ、チュミがベンチスタート。

負傷者多数(8名)につき、あまり選択の余地のない先発イレブン。
メッシが偽9番となり、アルトゥロ・ビダルが積極的に前線中央へと上がっていた。

交代は2人。まずは走行距離の増えていたビダルに替えて、アレニャー。アレニャーも広い範囲をよく動き、ゴールへの意識が高かった。
2人目はコウチーニョからマルコム。

Titular Final
 

 

コメント

  1. レト より:

    厳しいチーム状況の中でアレニャが活躍できたのはありがたいです。
    順当にチャンスを与えて中盤の補強が必要なくなることに期待します。

  2. 中野のクレ より:

    今シーズン多い繊細な試合展開。
    どのチームも守備が昨シーズンより固い。

    この試合、見所は多かったが、まずはビダル。
    監督の指示だと思うが頻繁にトップの位置へ。
    左サイドに流れたり、カウンターの際は必ずゴール前にいるなど多彩でダイナミックな動き。
    真ん中で脅威を与えていた。
    チャンピオンズ制覇に絶対必要な選手。
    その代わりコウチは高い位置が取れず無難な役割に終始した。
    そして監督には?でもカンプノウの支持があるのは重要。
    あれはとても気持ちが良いだろうなー。
    その逆がエバートンに去ったポルトガル人だった訳で・・・

    デンベレが凄いのは去年から分かっていた事。
    この試合は自分の良さを生かそうと これでもかと示していた。
    失敗しようが一対一を仕掛けるのが彼の役割。
    カンプノウの歓声はドンドン仕掛けろと言っている。
    なんか二十歳の頃のメッシ様より一対一で勝っている気がしないでもない。
    末恐ろしい選手。

    アレニャ。
    マシアには珍しい骨太な選手。
    絶対個別にフィジカルトレーニングしているでしょ。
    ポストで潰れない体幹があるし、キックにパワー感がある。
    そして あの飛び出しが出来るのがバルサのインテリオール。
    二十歳にしてすでに体が出来ている異色のマシア産の大型インテリオール。

    使い詰めのラキさんなどレギュラー組の負傷、ラファの今シーズン絶望とか左ラテラルのバックアッパー不在やビッグサムの経過など不安もあるが、その都度希望も生まれる不思議なシーズン。

    現状ラングレだとチャンピオンズは不安なのでビッグサムは何とかならないかな?・・・。