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主力を温存するか、必勝狙いか:ジレンマのビジャレアル戦

エル・デルビから中2日、週末にはアトレティコ戦、来週はユナイテッド戦 残留争いをしているビジャレアル相手に選手起用はどうする

ローテーションが予想されていた今夜のビジャレアル戦に、エルネスト・バルベルデは全クラックを招集しました。ラ・リーガでの勝点差を利用しつつチャンピオンズに臨むか、少しでも早く優勝を決めてチャンピオンズに集中するかの選択のなかで、バルサ監督が選ぶのは後者っぽいです。

リーガ優勝に必要な勝点は 18

ラ・リーガは残り9節となり、首位バルサが2位アトレティコに対して手にしている勝点差は「10」です。残り試合数よりもポイント差の方が大きい、優勝にとても近い状況であることは間違いありません。

数字の計算をすれば、仮にシメオネ組が残り試合を全勝したとしても(MAX勝点86)、バルセロナが6勝すれば(勝点87となって)順位は変わらない。前日会見でのエルネスト・バルベルデも「残りはあと9試合で、もし私たちが6勝をすればカンペオンだ」と述べています。野球風に言えば、優勝へのマジックは「6」です。

この優勝に必要な6勝は、どこで集めても構いません。最終的に18の勝点を加えればいい。仮にひとつ取りこぼしたとしても、慌てることなく次に勝っていけば戦局に変化は起きないのです。

バルベルデは「明日の3ポイントの価値はアトレティコ戦の3ポイントと同じ」と言うが、マジックを2つ減らせる点で異なる)

ビッグマッチに挟まれた試合

そこで、今日開催されるリーガ第30節です。
バルベルデチームは今日、ビジャレアル戦をプレーするために彼らの本拠地、ラ・セラミカ(旧名エル・マドリガル)を訪れます。

週末にはアトレティコ・マドリーとの直接対決が、来週にはマンチェスター・ユナイテッドとのチャンピオンズ決戦が控えているなかでの、残留争いをしているチームとの試合。先週末のエスパニョールとのエル・デルビからは中2日・・・。

招集リストでは主力を温存しなかったバルベルデとはいえ、完全にガチメンバーでいくのは考えにくいので、鉄板イレブンの数名はベンチに置きつつ試合展開によって投入することになるのでしょう(ピケ、ラキティッチ、ビダルの3人が出場停止リーチ)。

前日会見のバルサ監督はレオ・メッシの起用については「レオのような選手の出場時間を調整するための理想的な舞台なんてのは存在しない」「明日見てみよう」とお茶を濁し。
ラ・リーガで全試合フル出場を続けているピケについても「あなたたちは彼が明日プレーするかどうかを知りたいだろうけれど、それは明日分かるさ」と回答を避けています。

体力セーブより、士気ブーストで決戦へ

バルサのリーガ優勝への道は、最終コーナーに差し掛かるあたりにまで来ています。
平日開催試合のあるこの週に勝点6を手に入れることができれば(それはアトレティコから勝点3を奪うことも意味する)、いよいよ最終ストレートに突入する。

マンチェスター・ユナイテッドとの2試合にどう臨むかのプランはいくつかありますが、バルベルデチームはラ・リーガをほぼ決めてしまうことによる精神的ブースト効果に期待する方向に賭けたようです。

さてバルベルデは、少しでも早くリーガ優勝へと近づきたい欲求と、数ヶ月前からそけい部痛を抱えているレオ・メッシを少しでも温存する必要性の間で、どのような決断をするのでしょうか。レオの切れ味が抜群である点が、悩ましいところです。

計算上では、このビジャレアル戦はメッシだけでなく何人かの主力(出場時間過多・カード累積)を休ませるには良い舞台ですが・・・

前日会見のバルサ監督は、改めてリーガタイトルの価値を強調しています。

「歴史的に見て、バルサがチャンピオンズで優勝したときはラ・リーガでも優勝をしているからね。私はチャンピオンズがファンや選手たちのモチベーションを上げるコンペティションだと理解しているけれど、チャンピオンズはどの試合、もしくはダメな15分間で裏切られうる。対照的に、ラ・リーガはシーズン全体を通して結果が出る。私にとっては、毎週スタンプが押されるリーガが基本なんだ」

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