クーマンの要望である中盤選手の加入はなくなったが、、クラブには若い才能がいる
セルヒオ・ブスケツの後継者候補として期待される、バルサ一途のカンテラーノ
カンテラーノの登場と成長を楽しむことが愉しみの大きな部分を占めるバルセロニスタにとって、今季はこのキラキラ星がファーストチーム(プリメール・エキポ)で出番をもらえるかもしれないと想像する時間は幸せです。今夏はニコ、ガビ、デミルとその候補が多く、中でもニコ・ゴンサレスが期待を受けている。ロナルド・クーマンが中盤の戦力を欲し、イライシュが舞台から下りたため、大いにチャンスありです。
スーペルデポルのフランの息子
エスタディ・ヨハン・クルイフにバルサBとフベニールAの練習試合を見に行ったロナルド・クーマンが、ニコラス・ゴンサレス、通称ニコを初めて見た時の反応が有名です。きっとみんな、同じようにビックリするからでしょう。
「あの金髪の子は誰なんだ?」「ニコ・ゴンサレス。フランの息子だよ」「フランの息子って、あのデポルのフランか?」
フラン・ゴンサレスはかつてラ・リーガのみならず欧州を舞台に旋風を巻き起こし、“スーペルデポル”の名で愛されたデポルティーボ・ラコルーニャの象徴的選手です。リーガ史上屈指の左利きインテリオールとされ、デポル一筋の人(1988~2005)。そのレジェンドの息子がいま、バルセロナで栄光への階段を上ろうとしています。期待は大きいです。
決断する力
ニコのことを調べていると、彼がラ・マシアの門をくぐった2013年に、父フランがMDに語ったインタビューが見つかりました。
彼ら一家は、当時11歳だったニコくんがバルサ入団を即決したことで、バルセロナへと引越しています。デポルティボも関心を持っていたようですが、フランの息子氏なので逆に油断したのかもしれません。いずれにせよニコ少年はバルサを選んだ。その際の決断力がすばらしかったとフランは言ってます。あなたにもバルサ入団の可能性がありましたよね、との質問に対する答えです。
「今でもまだ、どうなっていただろうと考えるよ。私にはバルサに行くチャンスがあったし、マドリーにも行けたんだ。私に欠けていたのは、息子が持っていた決断力だった。彼は大胆で、『バルサに行きたい!』と私に言ったよ。私はあらゆることをすごく考えて、決断に苦労するタイプなんだ。それがおそらく私がバルサでプレーしなかった理由さ」
「後悔?してる。年月が過ぎ、別の決断を下すべきだったなと気付くんだ。カンプノウでフットボールを堪能したかったよ。いまは自分がバカだったと考えている」
ワンクラブマンの意外な告白に、ちょっと驚きです。
現在のフランさんは、マンチェスター・シティのアカデミーで働いた後(2016~2020)、育成部門ディレクターとしてデポルに復帰。バレロンとともに古巣復活を目指して尽力しています。
出番が回ってくるのも才能のうち
ニコ・ゴンサレス(19)は元々、父と同じくインテリオールの選手でした(利き足は逆)。ピボーテでプレーするようになったのは昨シーズンから。バルサBでオレジャナとオリオル・ブスケツが相次いで負傷し、その穴を埋めるべくガルシア・ピミエンタがニコを選んだからです。これがハマった。
知ったかぶりで書きますと、プレッシングへの耐性が強い。慌てない。高い技術力。体格にも恵まれている。このあたりの長所はより詳しい方々にお任せするとして、、ずっと待ち望まれるセルヒオ・ブスケツの後継者問題をついに解決するかもしれない才能、大事に育ててほしいです。大事と大胆の案配は難しいけど。
ニコには運もあります。バルサのようなクラブで成功するにはハードワークや資質だけでなく運の要素も必要で、多くの場合は出現のタイミングや監督との巡り合わせが重要となる。ニコはミステルが若手選手の起用に積極的なクーマンであることに加えて、一歩先を進んでいたイライシュ・モリバが自ら舞台を下りたことで席が空いたのです。イライシュ・・・(ため息)
クラブが資金難で、クーマンが要請したワイナルドゥムを獲得できなかったこともニコに出場機会をもたらすでしょう。実際クマさんはラ・リーガ開幕節レアル・ソシエダ戦の84分、4-1と1点返されてリズムを変えたい場面でニコを投入しています(祝デビュー!)。
背番号が「28」だったのも、何気に嬉しいところ。
2008年9月13日にセルヒオ・ブスケツがプリメーラデビューを飾った時の番号がこの28でしたから、きらめく未来を想像して頬が緩んでしまうのです。いずれセルヒオが現役を離れる時、「ニコが出てきたので」と語っていれば良いな。
バルサを想うカンテラーノを応援する
イライシュ・モリバの件は、バルサのファーストチームへの扉が開いている18歳の若者が、それを自ら閉ざし、一年間のスタンド観戦も厭わずにクラブが不相応と考える給与を求め続けた(そして来夏フリーでクラブを去る)ことがショックでした。いろんな考え方があって良いけど、それでええんか・・・と。
でも我々クレにはニコ・ゴンサレスがいます。バルサのことが大好きで、父が働くマンチェスター・シティから誘いがあってもラ・マシアから動かなかった若者。カサ育ちの選手たちのバルサで成功したいとの強い想い、それがこのクラブの強みであり財産でもあるので、大事にしていかねばなりません。クラブはそういったカンテラーノたちのクラブ愛になにかと頼り、甘えがちですが。
8月19日SPORTに、ルイス・ミージャとグアルディオラをイライシュとニコに喩えたコラムがありました。
30年前の話です。ドリームチーム夜明け前のバルサにルイス・ミージャというカンテラーノがいた。ポジションは4番。期待の星。しかし彼はクラブとの契約交渉が上手く行かず、クライフによって干された末に翌年マドリーへと移籍します。ドラマ。けれどもクライフは動揺することなく、次に控えていたグアルディオラを登用する。今回と似たような前例があり、残った者がクラブの歴史を作ったという話です。
ニコが果たしてペップのようになれるかは分かりませんが、そういった節目で才能は出てくるものだろうなと思うし、バルサでの成功を強く願うニコのような才能ある若者に是非とも栄光が訪れてほしい。カンテラーノが夢に向かって挑む姿は、クレの大好物ですしね^^
バルサのことが大好きで、すごくきらめくものを持っていても次のステップに進めず苦労するリキ・プッチのような選手もいますし、こればっかりは本当に分からない。思い返せばチャビも最初は毎年どうするどうなるって言われてましたから、焦らず騒がず応援するのみです。
話は長くなりましたが、バモス、ニコ。巨星メッシが去り、穴が開いたクレの心を埋めるのは、キミたちカンテラーノの活躍だ。
コメント
最近カンテラからワクワクする選手が多いですね。メッシが抜けて新10番は現カンテラの子から選ぶと記事を読み、まさかアンスファティ以上の才能が入るのかと思いワクワクしましたが、まさかまさかの失望の情報があのデン坊主が付けると。フェイクニュースであって欲しいし歴代の10番が凄過ぎるせいか新10番がベンチ要員なんて悲しすぎます。
デンベレなんですか…?それは微妙ですね。笑
ただまぁここ最近はレジェンドクラスが背負っていた番号ですが、昔はジオバンニとかリケルメとかリトマネンとか、結果に結びつかない10番もいたくらいなので、まあ、ね…笑(フォローになってない)
ウンティティとピアニッチが出れば番号は空くし、少なくとも今季の10番は空きだと思いますよ。で、、来季はアンス?
新しい選手にとって「メッシのリズムに合わせる」という手順がない事はチャンスです。バルサのリズムは下でも刻んだと思いますが、カンテラーノ引き上げに消極的だったバルベルデやぺドリの様な才能がある選手でないと合わない去年とは違い、今年は「アフター・メッシ」で監督もクーマン。
是非多くの選手にチャンスが来ます様に…
今日クーマン会見でモリバを怒ったましたね
18歳の選手にとってお金は大事じゃない!と
でもモリバのおかげでニコの出番です
ブスケッツの後継者チャレンジは果たして何人目でしょう。サンペールをはじめ期待された選手は数多いましたが、皆残れませんでした。それだけブスケッツの役割は難しいものです。ニコはインテリオールの可能性もありますが、頑張ってピボーテに適応してもらいたいです
フランのコメント、息子アゲのためでもあると思うけど、面白いですね〜。こんなキャラだったのか…。
なんか、このコメントもいつか後悔しそう(笑)
28番というとブスケの印象は強いけど、モッタとかカブリも付けてましたよね。割と出世番号なのかも?
こういうキラキラ星の登場は、それだけでビール一杯行けます(笑)。モリバは代理人がクソなんでしょうか?残念ではありますが、金次第で何処にでも行く輩はバルサには不要。金がないのが大きいとはいえ、クライフの思想を受け継ぐラポルタなので、カンテラのトップチーム主力化は大いに支持します!