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アレマニーが臨む4つの契約問題:アラウホはほぼ合意、デンベレは交渉再開

契約更新で合意目前だというウルグアイ代表セントラル
頓挫していた交渉が再び動き出したフランス代表エストレーモ

FCバルセロナのフットボルディレクター、マテウ・アレマニーの忙しい日々は続きます。バルサでスカッド強化の責任者となってから1年、複雑な金庫事情の中でも手腕を発揮し、チャビチームの競争力アップに貢献してきた彼。冬市場が決着した今は4選手との契約更新ミッションに臨んでおり、まずはアラウホとの交渉が合意に達しそうな様子です。

4つの案件

補強に使えるお金はほとんどない中で、どうにかチャビの要望に応えてスカッドを強化せよ。なお、そのためにはラ・リーガの上限額を突破したサラリーキャップの削減が不可欠である。
そんな厳しい縛りを受けながらも、マテウ・アレマニーはここまで幾つかの“発明”をしながら任務を遂行してきました。

サムエル・ウンティティとの敢えての契約延長には驚かされましたし、冬市場でオーバメヤンフェラン・トーレスアダマ・トラオレの3人を加入させられたのも見事だった。サラリーを計上できない中での選手選出と交渉ですから、本当に骨が折れたでしょう。グッジョブ。

なんといってもFCバルセロナは、ラ・リーガの中で唯一、サラリーキャップ(カンテラも含んだ選手、第一監督、第二監督、フィジカルトレーナーらに支払うスポーツ経費)がマイナスという謎の状況にあります。
この状況下で、ロナルド・アラウホガビウスマン・デンベレ、そしてセルジ・ロベルトとの契約更新問題を解決しなければならない。どれも思うようには進展せず、クレ界隈をヤキモキさせている案件たちです。

アラウホは合意目前

その4つの案件の中で、間もなく決着しそうなのがロナルド・アラウホ(23)との契約更新です。
デフェンサの代理人エドムンド・カブチが火曜午後、モロッコ帰りのマテウ・アレマニーとの食事(@Sushi 99 Bar)の後に「両者は非常に近づいているよ。近いうちに合意に至るか見てみよう」と請け負ったことで各メディアは合意確実と報道。
あとはもうサインのための日程を決めるだけだとMDは伝えています。

そんなMDの情報によりますと、バルサとアラウホの契約関係は2026年6月末まで延長され、契約解除金はぺドリやアンス・ファティと並ぶ10億ユーロに増額されるという。
最近はこの10億ユーロがバルサにおけるキラキラ星たちのスタンダードです。

バルサとしては当初2028年までの5年契約を申し出ていたそうですが、選手の希望により3年間で落ち着いた模様。
短い契約年数を望むのはバルサを去る余地を残したいからではなく、再交渉する2年後にはクラブの経済事情も改善しているだろうし、25歳頃を迎える自分がもっと不動の地位を築いていれば好条件の契約を結び直すことも可能だろう、そんな目論見であります。

アラウホのような、カンプノウで成功する夢をまさに叶えようとしていて、お金は二の次という選手の交渉は安心していられるから良い。今後10年はよろしくお願いしたいです。

デンベレ、進展はないも破談もせず

今週火曜(5日)、マテウ・アレマニームッサ・シッソコ(デンベレ代理人)との話し合いを終えてモロッコから戻ってきました。
両者が顔を合わせるのは昨年末以来。その当時バルセロナが出した最終オファーに対する選手側の回答はまだなく、以降止まっている連絡を再開することがこの面談の目的でした。
アレマニーは1月、「デンベレは即座に去るべきだ」と匙を投げる発言をしています。

話し合いの結果は、MDが伝えるところによりますと、契約延長に向けた進展はなかったけれども破断することもなかった、とのこと。
なんでもデンベレ自身はチャビ・エルナンデスにだけでなくチームメイトたちに対してもバルサ残留希望の気持ちを伝えたそうでして、そのための着地点探しを再開したわけです。一度は決裂した交渉が平和に再開されたのは良きことですな。

とはいえ、バルサ側に出せるオファーには限度があります。
譲れないのは、デンベレもまたクラブの給与水準に合わせること。
ここで特例を認めてしまうとややこしいことになりますし、そもそもサラリーキャップを下げねばならないので、デンボウズ側の要求を呑む余裕はないのです。
バルサとしてはデンベレに残留の扉を再び開いたけれど、前回に出したオファーを上積みすることはない。そういうスタンスです。

対してシッソコ代理人からは、MDによりますと、ウスマンが残留を望んでいることが強調され、だからこそ他クラブとは一切サインをしていない旨が伝えられたそうですが、彼らはバルサはまだオファーを増額できるはずだと考えているご様子。まだ譲歩の構えは見せてないようです。
次回以降の話し合いにて、具体的な着地点探しが行われていくことになります。

今週火曜日はチームトレーニングが休日にも関わらず、シウタット・エスポルティーバを訪れてフィジカルワークに取り組んだというデンベレ。肌感覚としましては、彼はやや残留に向かっているよう感じるのですが、昇給希望を譲らないと厳しいか。さてこの腕相撲はどんな決着を迎えますでしょうか。

フランクフルト戦・前日会見でのチャビ
「もし私なら、すぐにもサインをしているだろう。けれどもこれはクラブの問題だし、私たちは良い財政状況にない。だから調整が必要なんだ。マテウやジョルディ、会長らは24時間働いてるよ」
「休日返上のトレーニング?私に言えるのは、私がこの任についてからのことで、ウスマンの練習姿勢やコミットメントはお手本のようだよ。以前のことは知らないけれど、私には彼が意欲的で幸せそうに見えるし、勝者のキャラクターを備えているね。休日に来たことも、驚きではないさ」

ガビ、不透明

上のアラウホと同じように、ラ・マシア産選手ガビ(17)の契約更新についてもさほど心配はしていないのですが、、彼の場合はややもつれているようでして。交渉開始から数ヶ月が経った今もなお、選手側からの「Si」はもらえていない状況が続いています。

先週末、TV3の番組内でオリオル・ドメネク記者が伝えたところによりますと、ガビの元にはアラウホを上回る数と内容のオファーが届いているらしく。それも強豪クラブからの本気の誘いが届いているとなると、不安にならなくもありません。
ジョアン・ラポルタは先週、ラジオ局RAC1のインタビューにおいて「私たちの給与水準内で交渉していく」と語っており、ガビといえども最初は低めの設定額となる。彼がこれに納得するかどうかなんですよね、、
アラウホのように3年延長で手を打ち、2年後に実績を引っ提げて再交渉が落とし所のように思いますが、どうなる。

セルジ・ロベルトとは連絡なし

セルジに関しては、彼のカンプノウ生活は終わりに近づいている状況です。
3月末のSPORTによりますと、バルサとセルジ・ロベルトは昨年12月の時点で基本合意に達していたのだけれども、契約書作成にあたって、多くの箇所で解釈の相違が見つかったらしく。そしてセルジが負傷・手術をしてから(12月8日)はクラブから選手側への連絡が途絶え、現在に至っているそうです。

果たしてデンベレケースと同じように、セルジとの交渉の扉は再び開かれるのか。
チャビ監督はセルジ・ロベルトの残留を望んでいるようですし、怪我から復帰すればチャンスが与えられるでしょうが、クラブ側はどうも列車は通り過ぎたと考えているようで希望は薄いか。中盤は人材が充実していますし、このまま契約満了で退団の流れになりそうな気配です。

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