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冬マーケットで目指すのは補強、ではなくカンテラーノたちの登録

FFPの制約により、冬市場でのチーム補強は事実上むり
夏に出来なかったガビの登録とバルデやイニャキとの契約更新がこの冬の目的

出来ることならば冬マーケットでの補強をしたいのだけれど、ラ・リーガの課すFFPによって行動を封じられているバルセロナ。メディオセントロと右ラテラルは現有戦力でどうにかすることとし、カンテラーノたちとの関係を強化していくのが今冬の目標となります。ここではチャビの発言を中心にしつつ、バルサの現状などについて見てみましょう。

現スカッドの維持

カタールでのムンディアル2022も閉幕し、各クラブでの活動が再活性化してきたこの頃。フットボル界ではそろそろ冬の移籍マーケットが始まりますが、なにぶんスポーツ経費問題が解決していないFCバルセロナは出来ることが多くありません。

チャビ・エルナンデス監督が理想とするスカッドを完成させるためには、右ラテラルやピボーテの補強が必要だとテクニコや強化技術部門は考えています。
しかし立ちはだかるのは毎度お馴染みラ・リーガのFFPで、膨張したスポーツ経費を減らさないかぎりはバルサに余裕のある補強活動が可能となる日は訪れない。ジェラール・ピケが退団したくらいでは、屁の突っ張りにもならんのであります。

ピケは高給取りゆえに退団によって多くのサラリーを削減できそうだが、後払いになっていた給与の支払いがあるため、今季の“節約”は500万ユーロほどになる計算とSPORT。

ない袖は振れないのだから、この冬は補強を行わない(行えない)。
これに関しては先日、チャビがクラブ公式メディア(バルサTV・バルサマガジン)の取材に対してこんなふうにコメントをしています。

マテウ(アレマニ。フットボルディレクター)に、スカッドをあまり触らないようにと言ったんだ。私はいまのスカッドにとても満足している」「もしなんの変更もなくても、私は大満足だ」

これは補強云々よりも、放出によって戦力を削がれることを嫌がっての発言でしょうか。最近はバルサ系スポーツ紙でもフレンキー・デジョン(デヨング)は“移籍不可”・“アンタッチャブル”である、との見出しを目にするようになりました。変わりましたねぇ。チャビは続けます。
「昨シーズンよりも私たちは良くなっている。チャンピオンズで敗れたのは残念だけれど、タイトル争いをしていくためのスカッドが私たちにはある。タイトルは可能だと思うよ。私はとても楽観的だ」

カンテラーノたちの一軍登録

ということで、この冬市場でのバルセロナの活動はといえば、まずはガビのプリメールエキポ(第一チーム)登録となります。

ムンディアル中継において、ABEMAでもやたらと名前を連呼されていたガビとの契約更新は9月に終えたクラブでしたが、ご存知の通り、FFPの都合上でプリメール登録とそれに伴う昇給はまだ実現していません。登録上はフィリアル選手なので背番号は「30」のまま。このガビを晴れてプリメールエキポ登録とし、背番号「6」を着用させることがクラブの優先課題です。
もう売っているかもですが、「6 GAVI」のユニフォームはクラブに新たな収益をもたらすでしょう。

ガビだけではありません。バルサには別の二人のカンテラーノたち、アレハンドロ・バルデイニャキ・ペーニャとの契約延長も控えています。

今季前半戦でのサプライズであり、夢のムンディアル出場も果たしたバルデの確保はスポーツ部門にとって緊急事項になりました。幸い契約交渉は順調に進み、近々合意が発表される見込み。待望のアルバの有力後継者ですから、大事に育てねばなりません。

控えポルテーロであるイニャキ・ペーニャとの交渉も事実上完了しているということで、こちらも恐らく年内に発表されるようです。1月に始まるコパ・デル・レイではきっと出番が回ってくる。第2ポルテーロにはカンテラーノを常々望んでいたので、これは地味に嬉しい話です。

FFP次第ではありますが、バルサはガビだけでなくバルデイニャキもまた冬市場でプリメール登録できるよう働いています。実現すればそれぞれ背番号「12」と「13」をもらうとのこと。新時代の若手が徐々に揃ってきましたね。

FFPをクリアする方法は二つある。スポーツ経費の削減、もしくは収入増。バルサはこの冬は新スポンサー獲得によって余裕を生み出し、ガビたちのプリメール登録を可能にする計画らしい(SPORT)。

タイトル獲得が義務

ムンディアルにおいてはスペインが1/8 final で早々に姿を消すなど、バルサ視点では負担が少なめの大会となりました。ムンディアリスタたちの多くは休養のための時間を手にし、充電をしてチャビの元へと帰っている。今週はすでにラ・ロハの面々のほか、フレンキーメンフィスラフィーニャがトレーニングに合流しました。

チャビは言います。
「ムンディアルでの敗退後、選手たちが数日間のバケーションを手にできたのは私たちには幸運だったよ。彼らは良い状態で戻ってくるだろう」

「過密な6ヶ月が私たちを待っている。全員の力を必要としている」と語る監督が目指すのはもちろん、タイトル獲得です。

「ヨーロッパリーグはチャンピオンズではない。それは明らかだね。とはいえ上を目指していくためには、時として底を触る必要もあるんだ。チャンピオンズ敗退は落胆だった。それにこのプロジェクトにはもう少しの時間も必要としている。もしヨーロッパリーグの準決勝まで進めれば、クレたちもスイッチONとなるだろう。現状況では、ラ・リーガとヨーロッパリーグを獲れるならOKだ。今年はタイトルを勝ち取らなければならない。そのためのチームと強力なスカッドがあるしね。優秀な若い世代と、質を飛躍させる世界的クラックのレバンドフスキがいる。プレッシャーは私にあり、私はそれが好きだよ」

「もしラ・リーガで優勝するなら、良いシーズンとなるだろう。ラ・リーガ優勝は私たちに、クラブとしての安定性をもたらしてくれる」

バルサが栄冠を掴むためには、アンスの力も必要となるでしょう。
「アンスの重要性は、今後もっと大きくなっていくだろう。彼は重要な存在になる必要があるんだ。彼は仕事への姿勢も良い。これからの6ヶ月ではカギとなってほしいね」

ということで、FCバルセロナのパロン(リーガ中断)明けの最初の試合は、12月31日14時キックオフ(現地)のエスパニョール戦です。

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