買取オプション付きの半年レンタルでコロンビア代表を獲得
FCバルセロナとバレンシアが、コロンビア人セントラル、ジェイソン・ムリージョの期限付き移籍を発表しました。前日から報じられていたように、スピード合意。プリメーラ経験豊富なセントラルを得たことで、エルネスト・バルベルデの不安はひとまず解消されることとなります。
バルサのクラブ発表によると契約期間は半年、2,500万ユーロでの買い取りオプション付き。
報道情報ではレンタル期間中の選手給与はバルセロナが負担し、かつ貸出料としてバレンシアは120万ユーロを手にします。
ムリージョにとってはバルサでプレーする機会を得られ、結果を残せば来季以降もメッシのチームメイトでいられるかもしれない燃える状況。バレンシアも戦力外選手を有料で貸し出せたことでホクホクでしょう。
バルサにとって良いオペレーションだったかどうかは、やはりムリージョ次第です。
クラブはカンテラーノで埋めたかった
初耳なのですが、本日(12月21日)のSPORTによると、クラブは今回のセントラル問題をカンテラーノの起用で埋めたかったそうです。
しかしエルネスト・バルベルデは未知数の若者ではなく、経験値の高い選手を加えることを譲らなかった。
ムリージョは18歳にして母国コロンビアを離れてヨーロッパにきて以降、カディス、ラス・パルマス、グラナダ、インテル、バレンシアと渡り歩き、代表チームでもコパアメリカ(2015、2016)に出場するなど経験豊富な選手です。手堅いチングリの好みに合っているのでしょう。
タイトル争いで決定的な試合が続くシーズン後半に、若いカンテラーノを使うのはリスクがあるのは分かる。でも、
これまでにもっとチュミ(とクエンカ)を鍛える機会があったのではないか、カンテラーノに賭ける監督との前評判はどうした、との思いもついて回るのがすっきりしない点です。チングリは結局、ラ・マシアを信頼していない(ように見えてしまう)。
まあチュミもクエンカもまだ19歳なんで、この先トップチームに上がっていけばOK、ムリージョは緊急処置・・・ とバルベルデに理解を示しておきます。ピケかラングレが傷めば、綱渡りになりますし。
「コロンビアでのイェリー・ミナの控え」なるシールがしばらくついて回るムリージョ、応援するのでファイト。
第3のセントラルに
バルセロニスタに支持をされていたマルロン・サントスがチームに残っていれば、イェリー・ミナがいればこのセントラル問題は起きなかったのに、と今さらながら思います。
緊急事態の解決のためにマルロンを呼び戻す、という方法が選ばれたのであれば、もっと喜ぶファンも多かったはず。しかしエルネスト・バルベルデという監督は、彼の基準に達していない選手を滅多なことでは起用しませんから、クラブとしては監督の意思を尊重する以外にありませんでした。
バルベルデにクリスマスプレゼントが贈られたことで、懸案だったセントラルはローテーションが可能な状態となります。
●先発組:ピケ、ラングレ
●控え組:ムリージョ、(怪我が治れば)ベルマーレン、チュミ
●負傷中:ウンティティ
ムリージョの役割は、ジェラール・ピケ、クレメン・ラングレに次ぐ第3のセントラル。コパとリーガで連戦となる1月にピケとラングレの消耗を防ぎ、彼らが万全の状態で春を迎えられるようにすることです。その間に、地位を確立してくれても良し。
タイプとしては、スピードがあって対人に強いということで、ハビエル・マスチェラーノ的な活躍を期待すれば良い?プレー動画集では、間一髪でのスライディングタックルが持ち味のようです。スピードあるセントラルは他のメンバーにない売りなので、「当たり」だったと春に評価されてますよう。
このニュースのまとめ
- ・バルサとバレンシアが、ジェイソン・ムリージョの移籍で合意
- ・半年間のレンタル移籍(2,500万ユーロでの買い取りオプション付き)
- ・クラブはカンテラーノ起用を望んだが、監督の意向を尊重
- ・とりあえず危険な状況は脱したか
コメント
マルロンを呼び戻す案ですが、ローンではなく完全移籍でサッスオーロにいるので呼び戻すにはムリージョ以上にお金が必要だったというのもあるんじゃないでしょうか。(サッスオーロでスタメン)
それにEU圏外枠が埋まっているという問題もあります。(マルコム・コウチーニョ・アルトゥールをベンチからも外せば使えますが)
とはいえフロント主導だったマルコムを買わないでマルロンをチームに残す案には賛成ですね。(マルコムには頑張ってほしい)