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ティト「バルデスのプロ精神に疑問なし」

 

望むところでプレーする権利がビクトルにもある、と指揮官。

チームの絶対的守護神が、契約を延長しないとの意思をクラブに伝えた翌日の監督会見。ティト・ビラノバへと向けられた質問の多くは、そのビクトル・バルデスに関するものでした。ティトはまずその会見を、次の言葉で始めています。「ビクトルとは話をしたけれど、それはプライベートな会話だ。私は彼の決断を尊重したい。彼は望む場所へと行くことができる。彼はここを出たいと要求したわけではなく、契約を延長しないと言ったんだ。人は望むところにいるべきだ。これまでのように彼が私たちを助け続けてくれると私は確信してるよ」

 

バルデスの決断を尊重しなければならない

ティトはさらにこうも強調しました。「私は彼が出て行きたがっているのだとは思っていない。発表の時期が良くないと考える人たちがいることは理解するけれど、去ることに良い時期なんてないだろう。別のポルテーロを探すための時間をバルサに与えたのだと考えることだって可能なんだ。人は誰も、望む場所で働く権利をもっている。私は彼のプロフェッショナル精神に疑問を抱いてはいないよ。彼は幸せそうにしていたし、私たちといるのがイヤだとは思わない」

驚きの情報を知った昨日は、ビクトル側の事の伝え方を不愉快に感じていましたが、1日ながらもクッションをおいたことで、幾分冷静に彼の決断を捉えられるようになってきました。ティトや、スビサレッタによるコメントもそれを後押ししています。

バルデスが代理人を経由して契約延長を行わないとクラブに伝えた前日、ミスターは”ビクトルは残留したがってると思う”と語っています。「私が預言者ではないことが証明されたね。私はガッカリはしていないよ。クラブが彼と契約延長の話し合いをしたいことは知っていたし、ビクトルはそれを嬉しく思い、そして他の文化を知ることが前進につながると考えたんだ」

そして。「彼の決断を知ったのは昨日のことだよ。(代理人との)会談の後にスビサレッタから電話があって、それを伝えられたんだ。これから重要なのはビクトルがチームの勝利に貢献し、私たちがすべてを忘れていくこと。明日にはまた試合があるし、その後にも試合は続いていくからね」

「私は彼に、契約を延長するように勧めてはいない。ただ彼は延長するだろうな、という感覚を持っていただけだよ。交渉に私が割って入ったことは一度もない。彼の決断を尊重する必要があるんだ」

 

一番大事なのはバルデスが評価されてクラブを去ること

これからのビクトルの扱いはどうするのか。監督は言います。「パフォーマンスがこれまでと同じであるなら、今後も彼は正ポルテーロであり続けるだろう」、「今回の発表で私のプランがかき回されることはない。何故なら私は、彼のプロ精神を知っているからね。ただ一つ新たになったのは、2014年6月以降は彼を戦力にできない点だ。彼が去ることを残念には思うけれども、全ては同じように続いていくだろう」

そして「彼がなんらかの問題を抱えているとは思わないよ。私たちは時々、バルセロナが世界最高の街であり、バルサが最高のクラブだと考える。けれども人には誰も、あらゆる場所で働く権利をもっているんだ」というティト・ビラノバは、さらにこう語りました。

「ビクトルのような選手が、チームを去ることを明らかにするのに良い時期なんてものは決して存在しない。理想のタイミングがいつか、私には分からないよ。けれども一番大事なことは、彼を尊重することだともう一度言いたい。彼をペセテロ(守銭奴)だと非難することもできない。大事なのは彼の成してきたことが評価され、彼がクラブを良いかたちで去ることなんだ。彼はバルサ史上最高のポルテーロだ」

ちなみにティトは、「自分の仕事は、ビクトルがここにいる間は彼がチームを助け、私たちが彼を助けるようにしていくこと」だと言っていまして、後任探しはフロントの考えることだとしています。クラブが契約満了までビクトルを正ポルテーロとしていくなら、残された期間はあと1年半です。

「ビクトルが考えを変えるかどうか、私には分からないよ。ひっくり返ることはないと思うけれど、私には分からない」。そして「選手が契約延長を希望してもクラブがそうでないこともあるし、クラブが3、4シーズンの延長を望んでも選手が断ることもある。いつもクラブが望むようにすることもないんだ」と語るミスターであります。

いずれにしても不可避なのは、ビクトルの後継者探しです。「優秀なポルテーロたちはいる。バルセロナのゴールを守るのが他とは違っていて、シュートを止めるだけでなく、幾つものことが求められるのは確かだ。けれどもクラブが安心のできるポルテーロを見つけると私は信じている。ポルテーロがデリケートなポジションなのは、バルサだけではなくどこのチームでも同じ。このクラブには100年を超える歴史があり、前進を続けていくだろう。私にできるのはただ彼の幸運を願うことだけだよ」

 

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