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ソングのお別れ昼食会

新天地を見つけるために、バルサは彼を自由移籍とする。

難地エル・マドリガルでのビジャレアル戦へと向けたトレーニングの終了後、FCバルセロナの選手・テクニコのほぼ全員が揃い、昼食のテーブルを囲みました。どうやら、このランチ会を主催し、チームのみんなを招待したのはアレックス・ソング。新シーズン用チームが(ほぼ?)完成している現チームにおいて、唯一今後が確定していないとされる選手です。ルイス・エンリケ監督は彼を戦力にカウントしておらず、クラブと彼は夏のマーケットが閉まる9月1日までに行き先を見つけなければならない。かなり落ち着かない状況でしょうが、そんななかでのこの昼食会ですから、チームに好かれてる選手なんだろうなあと感じます。

高額な年俸がネック

昼食会がどんな雰囲気だったのかは、アレックス・ソングがインスタグラムに投稿した写真から伝わってきます。長~いテーブルをトップチームの選手たちとコーチ陣がぐるりと囲み、わいわいがやがやと冗談を飛ばしながら賑やかにやっている。自分撮りをしているソングさんはいわゆる“お誕生日席”ですから、この会の主役で間違いないでしょう。

アレックス・ソングはプレシーズン開始時から、ルーチョの構想外だと言われていました。同様の立場だった選手たちはそれから、ジョナタン(ビジャレアル)、クエンカ(デポルティボ)、オイエル(グラナダ)、ボージャン(ストークシティ)、アフェライ(オリンピアコス)と去っていきましたが、カメルーン代表セントロカンピスタだけはいまだ新たな就職先が見つからず。オファーは複数届いていると報じられていますが、ネックとなっているのが400万ユーロとされる彼の年俸です。

SPORT紙の伝えるところでは、ソングの代理人にはこれまでリバポーをはじめ、トッテナムマルセイユ、ウェストハムといったクラブが問い合わせを行ってきています。しかしその全てのクラブが年俸400万ユーロに難色を示し、ちょっとナントカならないかと訊ねているとのこと。でもそこはやはりプロとして譲りがたいところがありますので、じゃあクラブがそのナントカを担当しましょうか、というのが今の段階みたいです。ようするに、2017年6月まで残されている契約を円満解除しての自由移籍ですね。

ケイタの後任として入団

アレックス・ソングは2012年8月、移籍金1,900万ユーロでアーセナルからやってきました。この夏のバルサはセイドゥ・ケイタ退団の穴埋めと、セントラル補強の同時解決を狙っていて(ティトが熱望したチアゴ・シルバ獲得に失敗し、なんなら1人で2ポジションをカバーしてしまえとの目論み)、そこで白羽の矢が立ったのが、守備的セントロカンピスタとセントラルを両方こなせるとの触れ込みの彼でした。でもペップの厚い信頼を受けたケイタとは異なり、ソングさんはティトにもタタにも重用されることなく終了。ルーチョも早々に戦力外通告をし、ガンペル杯にも出場させていません。

バルサはソングとの契約を解除することで、彼に支払う年俸を節約できます。一方でソングは移籍先のクラブが移籍金を必要としないことで、年俸条件を維持しやすくなる。クラブとしては苦肉の策ですが、カンプノウではありがちな話です。

ということで、実はこれは団結のための食事会でした、とのオチがなければ(V.V.の例がある)、アレックス・ソングのバルサ生活はあと数日で終わります。そこでひっそりと退団する選択肢もあったでしょうが(きっと、それが大半)、こうして昼食会にチームの面々を招待し、結束をより固める場を提供してくれたソングに感謝。ダニの横で弾けているマテューをはじめとして、ブラボやらテル・ステーゲンやらスアレスやら、新加入の選手たちもグループに溶け込んでいるようでなによりです。おそらくはプレミアのどこかに移籍すると言われていますが、ソングさんに幸運あれ。

 

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