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(ついに) 繰り返された先発イレブン

公式戦29試合目にしてついに。

リオネル・メッシがバルサキャリア30回目!(リーガで22回)だというハットトリックを決め、現地スポーツ紙で“フエラでは今季ベスト”と評価されるデポルティーボ・デ・ラコルーニャ戦におきまして、大きな話題となっているのがルイス・エンリケの送り出した先発メンバーです。ミスターは今回のリアソールにて、1週間前のアトレティコ・マドリー戦と同じ11人を起用しているのですが、彼が同じイレブンを採用するのは公式戦29試合目にして初の出来事。これまでは頑なにメンバーをいじり、それだけ手を入れるのはいかがなものか、と疑問の声もあっただけに、“ルーチョがついに解を見つけた!”と好意的に受け入れられています。内容が好ましかったのも大きいです。

内容も良くなってきた

クラウディオ・ブラボ、ダニ・アルベス、ピケ、マスチェラーノ、ジョルディ・アルバ、セルヒオ・ブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ、メッシ、ルイス・スアレス、そしてネイマールJr。これが今季初めてルイス・エンリケによってリーガで連続起用された、“栄えある”先発イレブンの皆さんです。誰もがよく見る顔ぶれではあるのですが、そこにマテューであったりチャビであったりと変更が入り、1回とて同じ11人が繰り返されることがなかったここまでのルーチョバルサ。シーズンを半分を終えたここにきてついに、ミスターに納得のイレブンが見つかりましたか。

視界の陰にちらりちらりと国王杯アトレティコ戦が入ってくるこのデポルティーボ戦で、ルイス・エンリケはレアル・ソシエダ戦の轍は踏みませんでした。アノエタではメッシだけでなくネイマール、ダニ・アルベスら合流の遅かった南米選手3人をベンチに置き、事態が悪化した後半になって彼らを投入。その結果1-0の敗北となって一時の炎上騒ぎとなったわけですが、今回はクラックたちを最初から投入して勝負を早々に決めてから、ラフィーニャ、バルトラ、ペドロらを入れる采配を取っています。その結果は正解でした。

ぎくしゃくしていたチームは各ラインが連動した動きを見せるようになってきていて、距離感が向上してプレッシングも機能。相手エリア近くでボールを奪い続けることで攻撃にも深みが出てきました。パスや飛び出しで以前より相手を驚かせ、慌てさせる場面が増えた。中央突破だけでなく外からも崩せる。光明が見えてきた感じがします。わずか2週間前と、状況はどえらく変わりました。

相手にダメージを与え、トランジションを阻めるように

とはいえ、ルイス・エンリケが今後も積極的にローテーションを採用していくのは間違いないでしょう。彼がメンバーを固定するタイプの監督ではなく、自らの信念に頑固な監督なのはこの半年弱でよく分かっています。それがチームに成功をもたらすかどうかは最終的な結果が教えてくれるのですが、2週間前に失っていた説得力をひとまず取り戻したのはチームを運営していく上での落ち着きをルーチョにもたらしましょう。29試合で28通りのイレブンを送り出してきた監督は、デポルティーボ戦終了後の会見でこう述べています。

私はいつも、その瞬間瞬間で試合に勝つ可能性がより大きいと考える11人を送り出しているんだ。私の中でハッキリしていること、それは多くの選手が加わるほどに私たちは強くなるということだよ」

チームで良くなった具体的な点に関しては、「シーズン当初の目標は可能なかぎり競争力を増すことだったし、激しさはこれまでのどの試合も変わりはないんだ。良くなっているのは相手チームに対して危険を作り出し、相手のトランジションを阻む力だよ。それによって私たちは、相手を守備に専念せざるを得なくなるさせている。私たちが相手の攻撃をシステマチックに失敗させるからね」とのことです。

レベルの下がったメッシは見たことがない

一方、サン・セバスチャンで敗れた後、チームはどう変わったのかとの問いに、「アノエタでの出来事は5ヶ月前のことじゃない。わずか2週間前のことなんだ。だから私は多くが変化したとは思わない。ある日は良い試合になったことが、別に日では悪かった、そういうことだよ。それは長いシーズンにおいてはある種普通のことだ。最近はフエラでは物事が私たちの思うように進んでいなかったのが、今回はその流れを変えられたんだ」

と答えたミスターはそして、「勝利は選手たちの刺激となるけれど、私たちが完璧なやり方でプレーをしているとは言えない。攻撃でも守備でも改善する余地は大いにあるからね」と、現状に満足しない姿勢を改めて強調しています。満足しているといえば、レオ・メッシの破壊力でしょうか。

「今回がなにもベストのレオというわけじゃない。シーズンを通して彼は常に超ハイレベルだったからね。彼はそう分類されているように、本物のクラックだ。実際レオのレベルが下がったことを、今季私は一度も見たことがない

ということで一時期突っ込んでいた雷雲を抜け出し、軌道に乗ってきた感のあるバルサ号。これで再びシメオネチームを上回ることができれば、信頼度と勢いはさらに増しましょう。メディアの手の平は返されました。ファンも信じていいかなと思い始めている。この調子でどんどん調子が上がっていきますように!

 

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