“最悪”だった一年を終え、希望をもって新シーズンへ挑む。
栄光のシーズンのことはもうすでに忘れた、というのは移籍初年度にしてルーチョチームの中心選手となったイバン・ラキティッチですが、過去のものとなったのは怪我だ、と語るのは、チームメイトたちがトロフィーを掲げる様を当事者として感じることが難しかったであろうトーマス・ベルマーレンです。ワシントンDCのアメリカン大学で行われたトレーニングの後、報道陣の囲み取材に応じたセントラルは、過ぎたことは自分の頭になく、未来のことだけを考えていると強調しています。
トリプレーテチームに参加したとは感じていない
7月28日(月)のFCバルセロナは、午前の練習をここ2日と同じくアメリカン大学のグラウンドで行い、夕方のセッションは場所をチェルシー戦の舞台フェデックス・フィールドへと移して行っています。トーマス・ベルマーレンの取材応対があったのは、午前のセッション終了後。グラウンドの陸上トラック上で報道陣に囲まれたセントラルが語った主なテーマはやはり、昨シーズンを棒に振ることになった太ももの怪我についてでした。ベルマーレンは言います。
「去年は最悪だった。僕のキャリアにおいて、一番落胆したシーズンだったよ。新しいクラブへ来たのに、怪我のせいでチームメイトたちに加われなかった。とてもハードな一年だったね」
「チームとしてはトリプレーテを達成し、信じられないシーズンだったのは間違いない。でも自分がその一部だと感じなかったことは認めないとね。僕が参加できたのはリーガ最終戦の一試合だけだったから」、「今年は自分がグループに加わり、チームにとってまたファンタスティックな一年になることを期待してるよ」
怪我については、「身体の状態は良いし、怪我のことはもう完全に忘れたよ。ただ、僕は何ヶ月もフットボルをプレーしていないし、それは一朝一夕で解決されるものじゃないからね」と語るセントラル。彼は現時点での目標を「実戦への準備を続け、リズムを得ること」に設定しています。「自分が欧州スーペルコパで先発になるとは期待してないんだ。現実的でないといけない」
しかしもっと長いスパンで見れば、セントラルのレギュラー陣に食い込むことが目標なのは確かでしょう。「外部で言われていることをコントロールすることは僕には出来ないし、僕を獲得したことでスビサレッタが批判されたかどうかも知らない。怪我は望んでいなかったけれど、実際に起こってしまった。今はチームに微力ながら貢献することだけを考えているよ」
ペドロならどんなチームでも
そんななかで、ジェラール・ピケには世話になったとベルマーレンは明かしています。「ピッチで僕の一番近くにいるのがジェラールだし、彼は英語を話せるから、特にたくさん話をしているんだ。でも僕はカスティジャーノ(スペイン語)も理解できるよ。チームメイトたちにはあらゆる面でサポートしてもらってる」
チームメイトといえば、このところメディア前に現れるバルサ選手には不可避な質問であるペドロ・ロドリゲスについて。トーマス・ベルマーレンもまたこの質問を受け、残留を希望するコメントを出しているのですが、彼の場合は少し異なったニュアンス含みです。「ペドロの将来について彼自身とは話をしていないけれど、ハッキリしているのは、彼ほどの偉大なデランテロであれば、どんなチームであろうとプレーできるってことだよ。彼にはバルセロナに残ってほしいけれどね」、「もし多くの試合に出場したいのであれば、前に世界最高のトリデンテがいれば難しくなるさ」。このサバサバした感じ、イヤではないですよ。
ルイス・エンリケについては、「とても対話をする監督だよ。なにか具体的なアドバイスをもらった、とは言えないけれどね。ハッキリとものを言う人だ」とのことです。
ベルマーレンはまた、火曜日(日本時間水曜AM9時)に行われるチェルシー戦についてもコメントを求められており、アーセナル時代に対戦したジョゼ・モウリーニョに関して次のように述べています。「もう何年も彼のチームとは対戦していないんだ。彼の仕事の仕方や人となりは誰もが知っている。戦術的にとても良い監督だね。彼がマドリーの監督だった時に、いくつか問題があったことは知ってるよ。チームメイトに教えてもらったんだ」
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