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リバポー戦での修正課題と スーペルコパへと向けたチーム状況

ウェンブリーで犯したエラーを直すための時間は1週間。

セルティック・グラスゴー戦に3-1、レスター・シティ戦に4-2と勝利し、課題はあるにせよ結果は順調だったプレシーズンのバルセロナ。しかしウェンブリーでのリバポー戦では守備面でのエラーが連発、攻撃でもリズムで勝った相手を上回ることが出来ず、4-0の完敗を喫しました。シーズン開幕前に問題点をあぶり出し、競争力を上げていくことが夏の親善試合の目的ですから、負けたことを嘆く必要はない。このバルサ戦がプレシーズン8試合目のチームとは、そもそも身体の出来が違います。ただ、フォームが違うとだけいっていては、セビージャにも同じようにやられかねない。あと1週間でいかに課題を解決していくかが、監督と選手たちの頑張りどころです。

繰り返された、呆気ないボールロスト

スーペルコパ2016をバルサと競うセビージャは、ルーチョチームよりも2週間近く早い7月6日からトレーニングを開始し、ここまでリーベル・プレート、インデペンディエンテ、Sandhausen、マインツ、St. Pauli、グラナダと親善試合を行ってきたようです。バルサはやっと主力たちが試合に出始めたところですから、セビージャ戦でも苦労することになるでしょう。バルセロナに有利な点があるなら、あちらは9日にノルウェーでマドリーとのスーパーカップがあることでしょうか。バルサは10日、カンプノウにサンプドリアを迎えてのガンペル祭りです。

実戦のリズムの欠如以外に、先日のリバポー戦で露呈した一番の修正課題は、レスター・シティ戦でもそうだったのですが、守備ラインが簡単にボールを奪われすぎたことです。

プレミア王者のキツネチームとの試合ではムサの際立つ突破力にやられましたが、マスチェラーノオカザキに釣り出された結果残されたマティエウムサにぶち抜かれましたし、2失点目は圧力を受けたカマラ(左ラテラル)がボールを奪われて中央のムサに決められました。リバポー戦では1-0の場面はアルダカマラへの弱いパスをさらわれ、2-0はマティエウ、3-0はブスケツがいとも簡単にボールロスト。これらを見た相手チームは、バルサのパスの出所に積極的に圧力をかけ、エラーを誘おうとするでしょう。ここを確実に修正しなければなりません。

特にアルダカマラマティエウの左サイドが狙われています。ジョルディ・アルバが出るにしても調整不足は明らかですから、このサイドはかなり注意が必要となるでしょう。アンドレス・イニエスタの調子が上がれば、トランジションは改善されるでしょうが。

中盤はまだ50%ほど

今はまだセルヒオ・ブスケツが本調子には程遠く、メディオセントロにはセルジ・ロベルトを起用したほうが良いかもしれません。3試合続けてインテリオールに入っているデニス・スアレスはバルサのDNAを持っていることを示しましたが、攻守の有効性ではイバン・ラキティッチに一日の長がある。前から行こうとしてはかわされ、生まれたスペースを使われて速攻を食らう場面が目立ちましたゆえ、フォームが上がっておらず今はまだブロックとしてのハイプレッシングが機能しないのであれば、また別の対処法を施さなければなりません。

バルサの心臓となる中盤のインテリオールでは、アンドレス・イニエスタラキティッチのコンディションがどれだけ戻ってくるかが重要となります。彼ら2人を補う選手は、現時点ではデニス・スアレスアルダ・トゥランは良いプレーも時折ありますが判断の速さと自信がまだ足りてないようで、復活への道はまだ遠く感じました。期待のアンドレ・ゴメスは今日ようやく合流のため、照準を合わせるならリーガ開幕戦ですかね。

読めない先発メンバー

この夏のルーチョチームはエウロコパに参加した選手が多かったですし、新加入選手も多いですから、現時点では完全にウォームアップ段階にあります。欧州の代表選手と新加入選手たちはつい最近合流したばかりで、身体が動く状態には程遠い。他に選択肢がなく、出来も悪くない前線の三人(メッシスアレスムニール)以外は、セビージャ戦に誰が出るのかは分かりません。デニスアルダを偽エストレーモにしないかぎりは“MSM”の先発だけは疑いようがないですが、残る8人はこれから1週間のコンディション上昇次第でしょう。

前向きに捉えれば、こういう状況はレギュラー以外の選手にとってはアピールチャンスでもあります。例えばジョルディ・アルバがいまだ試合に出ておらず、ルーカス・ディニャもようやくリバポー戦で30分プレーしたばかりの左ラテラルは、本来のポジションではないもののファン・カマラが奮闘しています。セビージャ戦で先発起用される可能性も少なくないですし、そこで活躍すれば、将来のトップ昇格への道が開くかも。フィリアルの選手たちがジェラールのところへ戻った中で、ルーチョチームに唯一残っているのがカマラです。

3試合連続先発起用されているアレイシ・ビダルも、右ラテラルに早く適応してほしいとのルイス・エンリケの願いが伝わります。しかしまだ安定感ではセルジ・ロベルトのほうに軍配が上がる状況ゆえ、アレイシが古巣との試合で先発となるかといえば、違うかもしれない。ルイス・エンリケ兄貴ならスーペルコパはひとまずアレイシに任せ、ロベルトはピボーテで使いそうな気はしますけれど。

 

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