ナスティック戦で良いプレーを見せたカンテラーノの若者たち
クーマンチームに残るべく、彼らの熱い夏は続く
クーマンバルサの2021/22プレシーズン初戦、エスタディ・ヨハン・クルイフにジムナスティック・デ・タッラゴナを迎えてのは、若者たちの活躍によってバルセロナの4-0快勝に終わりました。一番の主役となったのは、後半からの出場でハットトリックを達成したレイ・マナイ。その他にも期待のユスフ・デミル、アレハンドロ・バルデ、アレックス・コリャドらも良い働きを見せ、プレシーズンの楽しみをもたらしています。
有観客
まず、このナスティック戦は観客ありで行われています。制限は完全に解除されておらず、1/2が上限ではありましたが、少しずつ日常が戻ってきているのは嬉しい。クーマンバルサを見るべく、エスタディ・ヨハン・クルイフには2,037人のクレが足を運んでいます。
ヨハン・クルイフは収容人数6,000人なので、約1/3です。猛暑+主力大半が不在+平日+高めのチケット代(一般24-48ユーロ)が原因で少なめになったようですが、スタンドにファンがいるってのが良いです。2020年3月のレアル・ソシエダ戦を最後に、無観客が続いていたカンプノウでも早く有観客となりますように(8月8日に予定されるガンペル杯は、まだ時期尚早だと州政府に言われている)。
レイ・マナイ
後半に出場するや、ハットトリックを達成して表紙を飾ったレイ・マナイというアルバニア人選手。彼は他のB選手たちとは異なり、この活躍でクーマンチームへの扉が開くことはまずありません。
2020年1月の入団時点で、22歳。現24歳。助っ人として契約された選手なので、最初からファーストチーム昇格は考えられていないのです。バルサBがプロとして7チーム目という、いわゆる“エリート”ではない選手。戦士キャラですね。昨季は14ゴールでバルサBの得点王。
このハットトリックが効いて、プリメーラのクラブのどこかが声をかけてくれるといいなと思います。 先制点のゴラッソは、良い紹介状になったでしょう。
ユスフ・デミル
得点はなかったけれど、良い試合をしたと評価されているのがユスフ・デミル(18)です。
この夏、事前の報道もなくバルサ入団が発表されたオーストリア人選手で(ラピッド・ウィーンからの1年レンタル、買取オプション1,000万ユーロ)、ポジションはメディアプンタとエストレーモ。左利き。
特に注目されていなかった選手ですが、クーマンの元でトレーニングを開始するや「これはモノが違うぞ」と一気に注目を集め、夏のセンセーションとなっているところです。
前述のレイ・マナイとは異なり、最初からファーストチームに上げることを視野に入れて獲得した選手ですね。
クーマンがユスフ・デミルを認めていることは、ナスティック戦でファーストチーム選手たちと一緒に先発起用されていることからも伝わってきます。引き出しがいろいろありそうです。気骨もありそう。
アレハンドロ・バルデ
左ラテラルの控え候補として注目されているアレハンドロ・バルデ(17)もまた、ナスティック戦で先発起用されたフィリアル選手です。デスト、ピケ、ウンティティとともに最終ラインを編成し、やや控えめだったようですが、持ち味であるオーバーラップでアピール。セルジ・ロベルトのアシスト目前となるセンタリングを上げています。
バルデは先週木曜、バルサとの契約延長で合意しています。選手側がクラブの経済事情を理解し、低い給与を受け入れる代わりに、契約期間はクラブが譲歩して5年から3年に縮めることで合意した(~2024)。これにより2023年には再交渉が必要になりますし、もしその時バルデがファーストチームで必要とされていれば、良い給与を手に入れられるわけです。代理人はジョルジュ・メンデス。イライシュ・モリバも、こういう譲歩を見せれば良いのにね・・・
バルデはこの先のプレシーズンでも機会をもらうでしょうから、存在価値を示していってほしいです。
アレックス・コリャド
バルセロニスタ期待のカンテラーノながら、昨季はロナルド・クーマンに一度も起用されなかったのがアレックス・コリャド(22)です。
日曜日のバルサTVによるインタビューにおいても、「バルデ、ニコ、ガビ、それにユスフ・デミルは将来クラブで重要な存在になれる選手たちだね」とクーマンに忘れられていたのが泣ける。ナスティック戦ではデミルとバルデが先発起用された一方、後半に“バルサB”の主力として使われていました。
あまりクーマンの好みではなさそうですが、ナスティック戦のゴールで風向きは変わるのか。試合終了後の取材に対し、「ファーストチームで出場するために、最大限にハードワークしていくよ。バルサBには戻らない。ハードワークを続け、バルサに残りたいと思う」と意気込みを語ったコリャドです。
さて、これから訪れるジローナ、シュツットガルト、ザルツブルクとの親善試合では、どのカンテラーノが輝きを見せていくのか。そのうちの何人がクーマンの元に残っていくのか。今回は胃の不調で欠場したニコ・ゴンサレスも次は登場してくるでしょうし、新戦力メンフィス・デパイも出てくるので楽しみにしましょう。給与削減が進まないとかばかりで食傷気味だったので、清々しいです^^
コメント
レイ・マナイは助っ人選手がだったんですね!知りませんでした。
何だか泥臭くゴールに向かう感じがスアレスに似ている気がして何だか好きだったのでちょっと残念です。