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ルーチョが“密着マーク”するアンドレ・ゴメス

ピッチサイドで絶え間なく指示を出していたと。

チーム層を分厚くするべく、この夏に大量補強を行ったFCバルセロナ。そのオペレーションは基本的に予算+選手放出で得た移籍金によってまかなわれたのですが、ルイス・エンリケのたっての希望により、予定外で獲得されたのがアンドレ・ゴメスでした。予算をオーバーしながらも、この機会を逃せば後悔すると契約に動いたポルトガル代表セントロカンピスタ。シーズン開幕当初は安全を優先し、無難にプレーしていた彼ですが、先日のマンチェスター戦ではゴール前によく姿を見せるなど好印象。残念な黒星を喫したチームにおいて、数少ない明るいニュースとなっていました。

上々だったシティ戦のパフォーマンス

アンドレ・ゴメスはこの大一番で負傷中のカピタン・イニエスタの代役としてルイス・エンリケに選び出され、76分にラフィーニャと交代するまで、持ち味である攻撃センス(ゴール前へ向かっていく動き)によって大きな存在感を放っていました。さすがはルイス・エンリケが惚れ込んでいたと言われるだけの選手、これから適応が進んでいけば大いに期待できる、というプレーでした。

しかしながらルイス・エンリケはまだまだアンドレ・ゴメスのパフォーマンスには満足していない、と述べるのは3日付のSPORT紙です。同紙の見解では、シティ戦におけるテクニカルエリアでの動きを見るかぎり、ルーチョはゴメスにはもっともっと攻撃的な姿勢を期待している。オレたちのスタイルにはそろそろ慣れてきただろ、これからはもっと縦に行け、というところでしょう。

横ではなく、縦へ!

バルサが向かって左側へと攻めていたことで、左インテリオールを担当したアンドレ・ゴメスが数メートル先にいた前半は特に、ルイス・エンリケから彼への指示出しが止むことはなかったとSPORTはいいます。

ルーチョがポルトガル代表セントロカンピスタに求めているのは、攻撃時における横方向への無難な動きではなく、縦方向への動きです。曰く、同じサイドでプレーするネイマールにボールが渡れば、相手マークを引き剥がして前へ行くように監督はゴメスに求める。チームが速いトランジションを行っている時にゴメスがスペースを突かない動きをすれば、ルイス・エンリケは怒っていた模様です。

そして攻撃時にアンドレ・ゴメスにボールが渡れば、勿論のこと縦へ行け!と指示が出される。そこでゴメスが速度を緩め、ディニェブスケツへ向けて横方向のパスを出せば、ルーチョはそうじゃないんだよなと落胆し、ウンスエに向かってあそこはこう行かなあかんのや、と説明していたのだそうです。で、ハーフタイム目前にゴメスが上手く相手マークを外してエリア内に入ってきた時には、そうだその動きだとエンリケは彼を称えたと。実際の映像はまだ見ていないのですが、一度また確認してみると面白そうです。

なんにせよこの“密着マーク”は、ルイス・エンリケからの期待の現われです。ゴメスがこのミスターの教えをマスターすれば、ラキティッチゴメスを並べるとボールが前に進まない問題は解決されましょう。イニエスタの後継者に育ってほしいデニス・スアレスは、今のところアンドレに少し先を越されてきている印象。健全な競争によって底上げがなされるのが理想的なシナリオですが、競う選手は大変です。

今週末、恐怖の要塞サンチェス・ピスファンでは誰が左インテリオールに起用されるか、テクニカルエリアでの監督の動きも含め、注目してみてみましょう。

 

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