スポンサーリンク

アレイシは「残る」(MD)「売りに出ている」(SPORT)

残留方向だが、今後の展開次第?

バルベルデはすでにバルサのために働いている」と見出しの付いた5月23日付SPORTの表紙の中に、次のような小見出しもありました。「もし良いオファーが届けば、アレイシは退団するだろう」。来シーズンに出場時間を得られないであろう選手を手放すことで金策をしたいとクラブは目論んでおり、もしアレイシに1,000万ユーロ+αのオファーが来ればバルサは彼を移籍させる、退団を無理強いはしないが良い申し出があるならアレイシは市場に出ているという主張です。それに対してMDはバルサはアレイシ・ビダルを2017/18の戦力に数えており、残留すると本人に伝えてある、と逆の主張。事の経緯からすれば、後者が妥当でしょう。

トンネルを抜けようとした矢先の大怪我

アレイシ・ビダルのバルサ生活をもう一度振り返ってみますと、入団は2015年の夏でした。カタラン・ラテラルはアルダ・トゥランと共に、FCバルセロナがFIFAとかいう権力団体に科せられた制裁によって2016年1月まで試合に出場できないことを承知で契約。制裁の解けた直後は起用されていましたが、次第にルイス・エンリケの招集リストに入らなくなり、監督とは夏のプレシーズン中、直に意見をぶつけ合ったりもしました。

その対話によってテクニコに望まれることが分かった、と語っていたアレイシ。しかしダニ・アルベスの後任の座を目指すと意気込んでいたのも束の間、ルーチョセルジ・ロベルトを右ラテラルのレギュラーに選択。アレイシは招集もされずに観客席送りとなり、干されまくる日が続きました。そんな彼にようやく陽が当たるようになったのは、2017年1月の国王杯エルクレス戦から。その後も結果を出すアレイシの評価は高まり、セルジ・ロベルトが激務から解放される、はずでした。

しかしながらアレイシは2月のアラベス戦にてテオ・エルナンデスの無意味極まりないファールで足首を壊されてシーズンに別れ。現在は5ヶ月に及ぶリハビリ生活の、後半を迎えているところです。

国内外からの関心

そのアレイシ・ビダルの回復具合には、特にイタリア方面から関心が示されているようです。ここ最近はACミランやインテル・ミラノが彼の状況を問い合わせていると報じられていますし、マルセイユでスポーツディレクターを務めているアンドニ・スビサレッタアレイシの状態を注視しているとかいう話もある。スペイン国内でも複数のクラブがポリバレントな彼に興味を持っていると言われています。

国内外から関心を持たれている(とされる)アレイシに関し、FCバルセロナはどのように考えているのか。“無理に売ろうとはしないけれど、それなりに良いオファーが届けば売ってよい。バルサには補強資金が必要だ”というのがSPORT紙で、“双方にとって断り切れないほどのオファーだけが状況を変える”というのがMD紙です。

補強資金のための放出か、来季の戦力か

SPORTの言う“良い条件”とは、1,000万ユーロ+選手の個人目標によるボーナスとか、年俸を全部引き受けてくれる期限付き移籍だそうです。1,800万ユーロ(+出来高400万ユーロ)で獲得したアレイシですが、年俸を節約し、補強資金を作るためなら、クラブとしては移籍させることに問題はない。無理強いはしないにせよ、各方面にとってウィンウィンな提案があればバルサは受け入れるだろう、選手は残留希望だが扉は閉ざしていないという見解です。

一方でMDは、FCバルセロナはアレイシ・ビダル2017/18シーズンの戦力として数えていて、ラテラル本人にもすでにその旨を伝えてある、と伝えています。同紙曰く、アレイシは強化編成部のOKを手にしていて、後任監督の了解も得ていると思われるとのこと。セルジ・ロベルトは中盤に戻すクラブ方針なので、アレイシは新加入選手とポジションを競っていくとしています。

バルサというクラブの傾向・性質からして、怪我から回復中の選手に契約延長を申し出ることはあっても、オファーを受け付けて放出するのは考えにくいでしょう。アレイシ・ビダル本人が余程求めるなら別ですが、彼はきっと自分がバルサで役に立つことを来季こそ証明したいと燃えているはず。まあセルジ・パレンシアも後ろに控えているので、アレイシにとってはプレシーズンが一つの勝負で、そこで状況が変わる可能性はあるかもしれませんが。

 

コメント

  1. Power Low より:

    アレイシビダルの最後の活躍ぶりはバルサというチームに躍動感を与えていたのは間違いなく、今年リーガを取れなかった大きな理由の一つとしてアレイシビダルの怪我というのがあると思います。何故ならば守備に難があるもののスピードと攻撃センス、連携には目を見張るものがあり、事実アレイシビダルの怪我と共にバルサは失速していきました。ルイスエンリケいわく「わたしが間違っていた」といわしめた逸材です。復活して以前と同様のクォリティーを維持すれば左のジョルデイアルバと共に、攻撃時には5トップを形成し更に破壊力が増す事でしょう。頑張れアレイシビダル