不条理な同点後、リアクションを示せず
カンプノウ上空の雲行きが、怪しくなってきました。アトレティコを迎え撃つにあたって、確保しておきたかった勝点をラス・パルマスで取りこぼしてしまったバルセロナ。審判の2つの重大な誤審があったうえに、出来も悪かったとなれば、試合に勝つのは難しくなります。
順調かと思いきや・・・
試合の歓迎されざる主役となったのは、悪目立ちに関しては定評のあるマテウ・ラオス主審でした。
バルセロナは立ち上がりから優勢に試合を進め、21分にはレオ・メッシの2試合連続フリーキック弾によって先制に成功します。
決定的チャンスは作れていなかったものの、試合はコントロールしていたので、その調子でいけば難なく勝てそうな雰囲気。しかしそこでスポットライト内へと現れたのが、あのマテウ・ラオスです。
前半終了間際、エリア外でボールに手を触れたポルテーロを退場させず、後半2分にはナゾの判定でバルサにペナルティを宣告したバレンシア人審判。この2つの大誤審が効き、バルベルデチームは落胆の帰宅をすることになります。
あり得ないレベルの誤審が2つ
マテウ・ラオスはラス・パルマスのポルテーロ(GK)、チチソラを退場させるべきでした。
ペナルティエリア外へと飛び出したポルテーロが手でボールに触れるのは反則で、チチソラの左手は明らかに身体から離れていた。あれを故意ではないと許すのはムリがあります。
あの場面は、ハンドがなければルイス・スアレスがチチソラを抜き、無人のゴールへシュートを決めていた可能性が高く、2-0もしくは相手ポルテーロ退場で前半終了となっているべき場面でした。
そしてそのチチソラのハンドを見逃した審判が、ハーフタイムが明けて2分後にディニェのハンドがあったとペナルティの笛を吹く、なんてのは悪い冗談で。
スロー映像で見ても、せいぜいかすったかどうかで、ポストに当たって跳ね返るボールに手が触れるなんてそれこそ故意じゃないでしょう。よくもペナルティだと判断したものです。
胸のFIFA審判パッチが泣いてるぜ。
とどめを刺さなかったこと
今回の試合を通じて、ラス・パルマスが放った枠内シュートはペナルティキックの1つだけです。
もしマテウ・ラオスの誤審がなければ、バルサは勝点3を持ち帰れていたでしょう。
しかしバルベルデチームがこんな逆境を追加点で跳ね返せていれば、「危うく取りこぼすところだった」で済んでいたのもまた事実で。
0-1としたことでアクセルを緩めることなく、あと1点奪っておかなかったことが悔やまれます。
これは勝てそうだ、と選手たちが感じ、アトレティコ戦を考慮して省エネモードに入ってしまったか。
いきなりナゾのペナルティで同点にされた後半は、得点の匂いはもうしませんでした。
途中はややオープンな展開もありましたが、残り時間があったのに攻め急ぎ。
1-1のまま終盤になるほどに、勝点1を確保しようとするラス・パルマスの守りが厳しくなり、メッシが一人奮闘する姿が目立つばかりでした。
アトレティコの勝てば、再び「8」差
大誤審か、不出来か、せめてそのどちらか一方だけなら どうにかなったかもしれないのですが、両方揃ってしまうとさすがにキツい。
終わってしまったことは仕方ないので、頭を切り換えて前進して行くしかないです。
3つの引き分けによって、6節前には「11」あったポイント差は「5」へと縮まってしまったとはいえ、「5」は焦るような差でもないですから。
日曜日の直接対決で勝つことによって差は再び「8」へと広がり、勝点で並んだ場合に活きてくる“ゴールアドバンテージ”も手に入ります。
負けた場合はお尻に火が付きますが・・・ 今はそれは考えない。
フットボールの良いところは、またすぐにチャンスが訪れることだという言葉があります。
中2日で勢いに乗ったアトレティコ・マドリーと戦うのは非常にタフです。
しかし勝って得られるものも多いですから(特に精神面)、我々外野のファンも気を取り直し、テレビやスタジアムで声援を送ることにしましょう。ファイト!
(そしてマテウ・ラオスは“冷蔵庫”へ!)
コメント
前半戦でこそ「後半に強いバルサ」と言われましたが、逆に前半で試合を終わらせることが出来ないから若手に途中出場のチャンスを与えるのが難しいんでしょうね。
マテウ・ラオス主審はラフプレーを流すことで有名ですが、逆に抗議には簡単にカードを出すので独裁主義的な審判なんでしょう。