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テル・ステーゲン交渉が停滞しているとの話だけれど

選手の要望とクラブの提案内容には、まだ差がある様子
ポルテーロが求めるのはスカッド内の役割に見合った報酬、最終的には合意へと向かうだろう

FCバルセロナが契約更新に動いている選手の一人が、鉄壁の守護神マルクアンドレ・テル・ステーゲンです。クラブと彼の契約期間は2022年6月末まで。これを2024年まで延長し、給与も選手の活躍度や役割に沿ったものとするために、両者は交渉中です。

この話し合いがなかなか進まないとの報道もありますが、相思相愛のカンテラーノであっても交渉事はとんとん拍子には行かないので、まだ気を揉む必要はない。最後はバルサが要望を呑み、合意成立となるでしょう。

前線のクラックたちに並ぶ給与ランクを希望

今回のFCバルセロナとマルクアンドレ・テル・ステーゲンの契約交渉において、選手側が求めているのは「スカッド内の役割・成果に相応しい報酬」です。
攻撃面におけるレオ・メッシの活躍に並ぶくらい、守備面でのテル・ステーゲンは決定的な働きをしている。時には注意力を欠くチームメイトに喝をとばし、もはやカピタンの一人と言えるくらいにチームを引っ張っている。バルセロナ愛も伝わってくる。
彼の給与ランクを上昇させることに異論を持つクレはいないでしょう。

では、テル・ステーゲンがどれくらいの年給を求めているかというと、SPORT4月3日版によると、手取り1,000万ユーロだそうです。

バルサの給与テーブルでは、「超S」のメッシが4,000万ユーロを手にし、その下に「特S」のデランテロたちが並んでいます。1,500万ユーロのルイス・スアレス、1,200万ユーロのアントワン・グリースマン、同じく1,200万ユーロのコウチーニョ、そして1,000万ユーロのウスマン・デンベレなどです。
(ランクは便宜的に勝手に付けているもの。給与額は推定)

SPORTの記事では、テル・ステーゲンは給与を「倍増させたがっている」とあるので、現状では500万ユーロ前後でしょうか。ちなみに、SPORT日本語版では具体的な数字も出ていますが、現地版にはそういった記述はありません。どこから湧いてきたのか。

いずれにせよテル・ステーゲンは、彼が前回に契約を更新した2017年5月以降に複数のチームメイトが契約更新し、自分よりも良い経済条件を手にした(らしい)のを見ているわけです。

自分は入団6シーズン目、数々の試合でチームを救ってきた。試合に出てないウスマンくらいもらって当然だろう、と1,000万ユーロを欲するのは妥当な線に見えますよね。

サラリー総額が限界という恒例話

クラブが彼の重要性を十分に理解していないはずはありません。どこをどう見ても、スカッドにとって不可欠なポルテーロ。テル・ステーゲンがいなくなってしまうと、戦術からして組み立て直しです。

しかしです、重要度は分かっていても、限度額近くまで膨れ上がった選手たちのサラリー総額が、その交渉を難しいものにしているという、いつものパターン・・・
バルサは前述したような前線のスター選手たちを次々に獲得し、また主力選手の契約内容を上昇させてきたことで、サラリー総額(スポーツコスト)も増大させてきました。それが限界だと言われてもう数年になる。補強話のたびに、この件は登場してきます。

それでもまた今夏も、超高給取りをパリから呼び戻そうとしている。コロナウイルス禍によって世界の経済状況が弱っているなかで、本当に持続可能なのかと心配になります(これは今後もしつこく書き続けるでしょう)。移籍不可でない選手は、それなりのオファーが届けば放出です。

おっと、話が逸れました・・・ テル・ステーゲンの報酬は、スカッド内の役割に応じたランクに上げるべきだと思います。

選手もクラブも残留を望んでいる

SPORTによると、バルサはドイツ人守護神に対し、「クラブの給与抑制政策に沿った給与増額をオファーした」そうです。抑制政策・・・あるんですな。しかしこれは選手側が拒否。ならばと次は、段階的に昇給し、2024年に希望額に達する提案をしたのですが、これも合意には至りませんでした。

そして現在は、給与額を上げる代わりに、契約期間を2025年6月までとし、成績に応じてさらに3シーズン延長されるオプション付きを提案しているという。条件を上げる対価としてクラブに長く縛る案で、これも反応は芳しくないようです。

とはいえ、交渉がこのまま座礁して決裂する未来は考えにくい。
バイエルン・ミュンヘンのオファーがどうこうという報道は見かけますが、先日DAZNに自宅待機生活についての取材を受け、「娘はすでにバルサのユニフォームを持っているし、ボルシア・ドルトムントのソシオだよ」と語っている彼が、ミュンヘン行きを選ぶでしょうかね。「誠実さと信憑性のシンボルになりたい」とも言ってます。
テル・ステーゲンはカステイダフェルス(メッシ家のある街)に新居を建設中といいますし、バルセロナ生活を気に入っている。

そんなわけで、交渉はバルサ側がテル・ステーゲンの要望に詰め寄り、ポルテーロ側もいくらかの譲歩を示すことで合意に達することでしょう。5月の下旬~6月くらいにはまとまるのではなかろうか。
最後はジュゼップ・マリア・バルトメウ会長がファンファーレと共に交渉に参戦し、良い感じに握手を交わす写真で好感度アップを狙うとか、そんなところでしょう。

 

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