マジョルカ戦でのサプライズだった、ウルグアイ人セントラルの先発起用
安心感あるプレーによってトップチームでやれることを示した
育成チームの若者が、トップチームで出場するのはいつだって嬉しいもの。バルサのラ・リーガ再開試合となったマジョルカ戦は、0-4での勝利に加えて、ロナルド・アラウホ(21)の初先発・フル出場が喜びを大きくしてくれました。パフォーマンスも上々で、チームに定着してほしい若者であります。
キケ・セティエンの信頼に応える
マジョルカ戦の左セントラルはロナルド・アラウホ、とのアナウンスを見たとき、嬉しい驚きがありました。
この試合はジェラール・ピケのパートナーが誰になるのか、リーガ再開が決まった時から注目されていました。相棒1号のクレメン・ラングレが出場停止だったからです。キケ・セティエンが選ぶのはサムエル・ウンティティか、それともバルサBの若者アラウホか。
ミステル(監督)は試合前日に出場許可を受けたばかりのウンティティをベンチに置き、より準備が整っていると考えるアラウホに賭けることを選択しました。
ウルグアイ人セントラルにとっては、昨年10月6日のデビュー戦における苦い後味を喜びで上書きするチャンスの到来。あのセビージャ戦後半に出場したアラウホは、試合終了3分前、悪目立ち王マテウ・ラオスの厳しい判定によって一発退場に処せられたのです。
スアレスにハグしてもらった
そしてアラウホは監督の起用に上々のパフォーマンスで応え、チームの完封勝利に貢献。その感想をバルサ公式メディアにて次のように語っています。
「チームメイトたちには簡単にプレーをするよう言われたんだ。そうすれば良い試合ができるからって」
「この機会を得るためにハードワークしてきた。すごく嬉しいし、感動してるよ」
「最大限にプレーを楽しむようにしたんだ」
「チームメイトやミステル(監督)から大きな自信をもらったよ。数年前はゲームで選んでいた選手たちと、いま僕は試合に出ている」
「(同朋の)スアレスにはものすごく手助けしてもらった。フットボールのことだけじゃなくてね。試合前にはハグをしてくれたよ」
未来のセントラル
トップチームでの出場はこれがまだ2試合目。
ゲーム前半は慣れない左セントラルで久保建英との1対1に苦労していましたし、パス方向も安全第一のテル・ステーゲンとピケ向けが多数を占めるなど(悪いことではない。徐々にビルドアップのパスも出ていた)“未来のセントラル”としてバルサで居場所を確立していくにはまだ先は長いですが、これからももっと起用してほしいと思わせるだけのパフォーマンスをアラウホは示しました。
バルサBでは右セントラルを担当しているので、左を務めた今回は、隣りのピケがどのようにラインを統制しているかなど見れたのは勉強になったでしょう。
188cmの立派な体躯を備え、空中戦に強く、足元の技術も確かで(マジョルカ戦でのパス数はチーム最多の98回)、得点感覚もある(ポスト直撃弾)。面構えも良いですよね。ここわりと重要。
せっかく資質のある若者が出てきたのだから、今度こそ育ててほしいです。ハードワークを続け、任務をひとつずつこなしていけば、バルサのセントラルになれそうな選手なので。
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