できるかぎり早く選挙をしたいものの、状況的に11月12月は無理
クリスマス休暇後の実施を目指し、補強も条件付きで可能だと説明する
FCバルセロナの会長選挙はクリスマス週間の後に行われる。そのように昨日11月2日(月)、代行委員会の長カルラス・トゥスケツが発表しました。つまりは1月。できるだけ早い実施を目指す委員会ですが、コロナウイルスが感染拡大する状況下では、年内は難しいと州政府は考えているようです。
年内の選挙実施は難しい
裏門からクラブを追い出されたバルトメウ一味に代わり、今バルサを運営しているのは la comisión gestora という臨時の役員会です。管理代行委員会とでも訳しておきます。
その管理代行委員会が昨日(2日)午後に第一回会合を開き、会長選挙を準備するためのワーキンググループを創設した。ここからは具体的な選挙日程を話し合って決めていくわけですが、そのためにはジャナラリター(州政府)との連携が不可欠であり、コロナウイルスによる制限は当然あるとトゥスケツ代行会長は説明しています。
「クリスマス頃に選挙告知することを私たちは決定しました。保健状況が許すかぎり、できるかぎり短期間で選挙開催を発表していくでしょう。ジャナラリターとの会合はまだ一度も行われていませんが、政府から届く情報は、11月もしくは12月の投票実施は非常に難しいと言っております」
バルトメウ一味に対する不信任投票の時とは州政府の対応が異なっている気がしますが、それはつまり、そういうことでしょうね。まあそれはさておき・・・
トゥスケツが考えるのは、会長選挙には一人でも多くの参加が必要であることです。投票率が高いほど、新会長はコンセンサスを手にすることになるからです。「このクラブの水準に届いた投票でなければならない」と会長代行は言います(これは日本の代議員選挙でも言えることです)。
「私たちに求められるは、ソシオ・ソシア諸氏が最大限の保障をもって投票に参加できることです。次の会長は最大限のサポートを保障される必要がある。そのために保健当局と連携したプランを提案していきます」
まとめますと、クラブ内外の状況を分析しつつ、クリスマス前に選挙日の告知を行う。そしてスペインでのクリスマス休暇が終わる1月上旬に投票、の流れです。
では電子投票が可能になれば、様々な面での恩恵があるのに・・・と思いますが、現時点ではクラブ規約が対応していないとの理由によって難しいとのこと。ここの改善は次期会長の課題の1つですな。
ただし郵便投票や投票場所・投票日の拡大などは可能なので、できるかぎりの方策は取っていくとトゥスケツ会長代行は述べています。
冬マーケットでの補強は可能(条件付き)
コロナウイルス感染拡大の状況次第とはいえ、新会長が1月に誕生するとなれば、バルセロニスタとして気になるのは冬マーケットでの補強についてです。
管理代行委員会の活動はクラブ運営に必要最低限な範囲に制限されており、大きなお金が動くオペレーションを決裁することはできない。しかし条件付きではあるものの、選手の新規契約は可能だとトゥスケツは説明します。
「もし冬のマーケットで選手が売れれば、買うことができるでしょう。同じように、財布の中にあるお金で買える選手であれば、契約できる。それがクラブの経済状況です。クーマンとプラネス(強化技術部長)は十分にそれを分かっています」
会長選挙期間中の選手補強といえば、2015年夏のアルダ・トゥランです。3,400万ユーロの費用が必要だったため、そのようなオペレーションを管理代行委員会が進めてもいいのかとの議論がありましたが、選挙招集前に仮合意があったとかなんとかで獲得となった。ただし当時と今では状況が異なる、とカルラス・トゥスケツは言います。
「彼を獲得した時は、お金がありました。お金と、次の会長が最終決定するための条項が必要です」
たとえば資金調達ができて、メンフィス・デパイの獲得でリヨンと合意したとしても、新会長がNOだと言えば破談にできる条項があれば良い。どうなりますでしょうか。
給与調整での合意に楽観的
トゥスケツはまた、クラブが取り組んでいる選手の給与調整についても語りました。現在クラブは交渉委員会なるものを立ち上げて職員と給与の一部後払いについて話し合っているのですが(選手は代表者の参加を拒んでいる。11月5日が最終期限)、彼は交渉が上手く行くと楽観的です。
「私たちは支出を減らし続けねばならず、その手段が交渉委員会です。選手たち、ならびに職員と合意成立を私たちは期待しております。全員が、経済状況は非常に困難であると知るべきです。解決には2つの道があり、それは支出削減と収入増ですが、後者は今は存在していません。収入に関しては不確定要素が強く、経済状況のバランスを取るためには3億ユーロの削減努力が必要となります」
そしてバルトメウたちがしていたような選手との個別対応では間に合わない、とトゥスケツは考えます。
「各自を採寸してスーツをあしらえることは私たちにはできません。似たケース用に骨組みを作ることは可能ですが、スカッド全体で問題を解決することを私たちは望んでいます」 「誰もにとって利益のある合意としたい。メッシや彼の代理人を含む、全ての関係者が前向きな姿勢を示しています」
不信感の固まりだった理事会が去れば、交渉も前進しそうです。
「私は将来を見たいのです。クーマン、プラネス、そしてグラウ(CEO)にはカンテラや若者に賭ける勇敢さに私が喜んでいることを伝えました。それはサラリー総額にも良い影響を及ぼしますからね」
「私はクラブに良い未来があると確信しています。短期間ではなく中期で見れば、クラブが状況をひっくり返すための期待のできるプロジェクトがあるのです」
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