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バルサB監督、突然の解任:カンテラ部門の組織改造

本人だけでなくクレ界隈もざわめいたピミエンタの電撃解任
ラポルタ新理事会のもと、カンテラ部門の組織再編が進められている

2021年6月11日(金)、FCバルセロナがBチーム監督フランシスコ・ハビエル・ガルシア・ピミエンタとの契約を解除する旨を発表しました。ピミエンタにとっては寝耳に水の解任劇。チーム成績、給与額、組織再編などが絡んでの監督交代といわれますが、例によってやり方が冷たすぎるので泣けてきます。バルサ一筋20年のテクニコが突然裏門から去ることになり非常に残念です。

先週末のニュースですが、日本語ニュースだとほぼ取り上げられていないこの人事。そりゃあBチームの監督解任なんて地味ですがね・・・ 軽い扱いでいい話でもないので是非聞いてください。

突然の解任通告、素っ気ない発表

ガルシア・ピミエンタ解任を告げるバルサ公式サイトの記述は、素っ気ないものです。PC版だと、わずか5行。クラブから本人に対して解任が伝えられたこと(1行)、これまでのクラブでの仕事ぶりへの感謝が伝えられ(3行)、今後の幸運と成功を祈る(1行)というもので、過去の実績などの説明はありません。普通あるよね。

UEFAユースリーグ優勝監督なんですから、ちょっとくらい書いてもいいんじゃないか。去年、バルサBのモンチュがジローナに期限付き移籍する際の発表でも、移籍の知らせ(3行半)、感謝(2行)、経歴(8行)ですから。

ガルシア・ピミエンタの実績を改めて書きますと、なんといっても2018年のUEFAユースリーグ優勝です。現在のBチームはこの時のメンバーが主体。アンスイライシュアラウホミンゲサらをクーマンに連れて行かれつつも若い子たちを上手く起用し、2年連続してセグンダA昇格プレーオフ進出を果たしています。

バルサ一筋19年、クラブのために働き続けてきたコーチさん。バルサ哲学を熟知するのはもちろん、若手選手の良さを引き出すのに長けたテクニコだったようです。
可能性はなかったけれど、ファーストチーム監督候補としてうっすら名前が挙がったことも2度ほどある。今季はフベニールから数多くの選手をBデビューさせていますし、若い選手がカンプノウを目指せる道を作っていたので残念至極ですよ。

そんな功労者の解任に際し、5行だけなんてあまりに素っ気なくないですかと言いたくなります。こういうところに、理事会の素性が出るんじゃないかと思う。写真は24枚も紹介されているので、現場は惜しむ気持ちでいっぱいなんじゃないかなと想像します。

青天の霹靂

ガルシア・ピミエンタ解任は、全くの予想外でした。
11日の朝、ピミエンタはフィリアル(Bチーム)庶務係からの電話を受けてシウタット・エスポルティーバの事務室へと向かいます。するとラファ・ユステ(スポーツ部門副会長)と再びカンテラ責任者となったホセ・ラモン・アレサンコが待っていて、突然の契約解除が通告されたというのです。上司たちからは具体的な理由は説明されずと。

ピミエンタはこれに、我が耳を疑ったに違いありません。実はその前週に代理人を通じて続投が伝えられていたらしいし、アレサンコ自身からも個人的に続投が確認されていたらしいんですよね。なので心底「は?」と驚いたことでしょう。

ピミエンタはその前日(木曜)、フベニールAチームのリーグ優勝を見届けにタッラゴナのスタジアムに行っていましたし、今日(14日)には来季の補強について話し合うためのミーティングが入っていた模様です。なので急な方針転換。
ラジオ局RAC1は、そのアレサンコピミエンタ解任を決めた人物だと報じています。

クマさんは解任を支持する声も大きかったバルサ界隈ですが、ピミの場合は仕事ぶりを評価するファンが大半なので、この人事は落胆を生んでいます。理解し賛成しているクレってどのくらいいるんだろう。少なくとも、数日前に伝えていた続投をいきなり覆してサヨウナラはないと思う。
公式サイトの記述も5行ですしね。

進められるカンテラのディレクター再編

また同日、クラブは育成部門アマチュア世代責任者であるジョルディ・ロウラならびにアウレリ・アルティミラ、そしてアレックス・ガルシア(スカウト部門)、さらにこちらはカンテラではないですが、ファーストチームと理事会の橋渡し役という謎役職ギジェルモ・アモールの解任を決定しています。

アモールはさすがにバルトメウたちが無理やり作ったような役職なので、無駄な賃金を支払う余裕はないってのは分かる。いささか古びてきたロウラアルティミラのコンビを、自分たちの信頼する人物に代えたいのも分かる。増えすぎた役職を減らしたいのも分かる。組織再編は普通ですし、土台となるカンテラが良い方向に動いていけば良いんですけれどね・・・

以後、バルサBのチーム編成はフットボールディレクターのマテウ・アレマニーと強化技術部長のラモン・プラネスが担当し、カンテラの総責任者にアレサンコ、その助手にアルベルト・ベナイヘス、、スカウト部門にはボージャン父が戻ってくると言われています。

コーチ陣もまた大幅な変更が予想され、フベニールAはラファ・マルケス、カデテAにセルジ・ミラじゃないかと。ガルシア・ピミエンタに代わるバルサB監督は、セルジ・バルジュアンで決まりのようです。

アレサンコはまた、ベルギーU-21代表を率いるカタルーニャ人監督、アルベルト・カペリャスという人をカンテラ新組織の重職に狙っている模様。ジョルディ・クルイフとマッカビ・テルアビブや中国のクラブで一緒に仕事をしていたそうで、ジョルディが緊急登板の時は彼がアシスタントになるんでしょうか。

アレサンコは第一次ラポルタ理事会時代でもカンテラのディレクターだったので(2005年7月~2010年7月)、馴染みの顔で新組織を作っている印象。温故知新ってやつですかね。ちょっと違うか。

以上、カンテラを再編したいラポルタがバルサ一筋19年ガルシア・ピミエンタを突然クビにしたお話でした。

 

コメント

  1. silver より:

     ピミエンタの解任は目を疑いましたね… 本当にビックリしました。

     特に今季は多くのカンテラーノがトップチームに帯同していましたから、かなりバルサBとしてやり繰りが大変なシーズンだったと思います。
    結果的には昇格プレーオフ1回戦敗退でしたが、おっしゃる通り、多くの若手がトップ昇格のチャンスを掴んでいるのはピミエンタの功績でしょうね。

    いずれにしても、カンテラをよく熟知し、真摯に向き合ってきた人物へこの仕打ちは目に余りますね。

    ラポルタが大切なのはバルサの伝統かカンテラでしょうか? それとも自身の面目とプライドでしょうか?

  2. SHOH より:

    うーん。
    この人事は全く理解出来ないですね。

    ピミエンタはホンマによくやってたし、トップチームにも選手を送り込んだのも彼がいてこそだし…

    ESLと言い、ラポルタ大丈夫かな?