スポンサーリンク

カピタンたちとの減給交渉に目処・・・ 次は高給助っ人との合意を目指す

カピタンズが減給に応じてくれた今、次は給与ランク上位の助っ人たち
他クラブの水準にサラリー体系を再構築することが最終目標となる

2021年夏の選手マーケットも残り10日ほどとなりました。月末までにバルセロナが挑むのは、監督が戦力外とする選手たちのドナドナ作戦。それと平行して高給助っ人たちの減給交渉を進め、圧迫する給与総額を縮小せねばなりません。バルトメウ時代後期に加入した選手たちは総じてサラリーが高く、金庫圧迫の原因となっている。劇的状況にあるクラブの再生を錦の御旗に掲げ、ラポルタたちは進みます。

気まぐれな浪費の果てに

ジョアン・ラポルタと彼のチームが、途方もなく膨れ上がってしまった給与総額との厳しい戦いを続けています。前バルトメウ理事会が、他国の富豪クラブに対抗するためだとの理由を付けて気前よく振舞ってきた高額な選手給与が、FCバルセロナの健全な財政を脅かしている。無理な補強を何年も続けてきたツケに、いまバルサは苦しんでいます。

※以前のバルサは、年間補強予算5,000万ユーロあたりの枠に選手売却で得たお金を足すことで補強をしてきました。それがいつしか、移籍金支払いを分割にし、毎夏1億ユーロを大きく超えるようなオペレーションを繰り返すようになった。獲得して3年目になるフレンキーやグリジの移籍金がまだ、削減しようのないスポーツコストとしてFFPクリアを難しくしているのです。便宜的に給与総額と書いているけど、移籍金の減価償却費まで含めたスポーツコストが正しいようです。

クラブの財産だったレオ・メッシは、給与の50%カットを受け入れたのにバルサに残れませんでした。一説では、5年契約のうちの初年度の給与は手取り1,000万ユーロで了承していたとも言われます。
事実かどうか(そして法的に可能かどうか)は分かりませんが、あのメッシが手取り1,000万ユーロを受け入れる考えだったのにもかかわらず、涙の退団へと追い込まれた。そんな話を聞けば、1,200万ユーロとかの給与をもらいながらも見合った活躍のできていない選手には、穏やかではない感情が湧いてしまうじゃないですか。それが誰かの思惑だとしても。

矛先はアントワン・グリースマンフィリペ・コウチーニョに向けられています。

カピタンズだけでは止まらない

ラポルタ今週月曜日(16日)の記者会見において、カピタンズが減給に応じてくれたなら、次はスカッド全体に働きかけていく考えだと明かしています。カピタンズを納得させるためにも、キミたちだけで終わりにしないからと約束しているでしょうし。

メディアによって推定額に差はありますが、やはり給与ランキングの上位に位置しているのはバルトメウが獲得したスター選手たちと、豪勢に昇給させてきたベテランのカンテラーノたち(1,000万ユーロ前後)です。そのうちのカピタンズは減給に応じる(た)ので、次は推定手取り2,100万ユーロのグリーズマン、1,200万ユーロのコウチーニョの番となる。
給与が市場水準を大幅に超えるがゆえにオファーの出し手が皆無というコウチーニョは特になんとかしたいでしょう。アトレティコ以外には移籍しないと残留を選んだグリジは、交渉に応じる構えと見られています。

一方、絶対的ドナドナ対象となっているウンティティは推定700万~1,000万ユーロ、ピアニッチは700万くらい。彼らはコウチーニョと異なりクーマンの構想外につき残す考えはない。SPORTはウンティティに対しては契約解除(マテウス方式)も辞さないと報じています。

対象外もいる?

給与が適切な範囲内に収まっている選手たち、他クラブよりも低い給与でサインをしてくれた選手たちは再交渉の対象から外れるでしょう。例えばこの夏入団させた選手たちは、ラポルタたちがそれでOKだとサインしているので対象外ではないか(メンフィスアグエロエリクは600万ユーロあたりと言われる。ローヤルはこれより低い)。

ファーストチームに上がってからまだ契約更新していないカンテラーノたちは給与ランクの最下層にいて( ペドリアンスもそのランク)、手取り400万ユーロくらいだろうと言われますから、外れるかもしれません。声がかかるにせよ、最後でしょうか。

ちなみにセルジ・ロベルトはカピタンの1人ですが、推定600万ユーロあたりという記事も多いんですよね。それで40%減給が事実なら尊すぎる。
今日20日のSPORTは、バルサがペドリとの結び付きを強化するために新契約を準備していると伝えています。彼(やアンス)に関しては例外的に、役割の重要さに比例した昇給となるかもしれないというわけで、その場合はセルジより増えてしまうんでしょうか。おっと話が少し逸れました。

目標は給与体系の再編成

ラポルタは現在のバルサ選手たちの給与が、競合するビッグクラブよりも25~30%高いと説明しています(PSGのようなクラブはおそらく比較対象外)。そのせいでラ・リーガのFFPを20%以上超過していると。ならばこれを一度ならして“適正価格”とし、クラブの経済状況にあった給与体系を作り直すことが、理事会の目標となります。

たしか暗黒時代のバルサもサビオラの獲得などで給与体系が崩れていて、同じような給与階段の再設定で苦労していた記憶があります。獲得した(できた)のは、その条件で納得してくれた選手のみ。それが20年弱でまたぐちゃぐちゃになり、、、

一度サインされた契約書の内容を後から変更してもらうのは容易ではありません。クラブのことを自分事として考えてくれるカンテラーノは尊いですが、助っ人たちに同じことを求めても応じてもらえるかというと、どうだろうか。今はクラブ再建なる錦の御旗がありますし、カンテラーノだけが負担を背負う状況に腹を立てる外野の圧力もあるので、力強く進んでいけばどうにかなるかもしれません。
ただしメディアを使っての圧力は、特定選手への指笛地獄を呼ぶ危険性もはらみ・・・ 月並みですが、どうなっていくか見ていくことにしましょう。

(上記はすべて手取りの推定額なので、税金を合わせたクラブ負担分はおよそ倍になる)

 

コメント

  1. トム より:

    セルジは年俸1000万ユーロ近辺と聞いてましたが、600万ユーロであれば既に適正と言えますね…。
    給与額はどうも出てくる情報に変動があるし、また年々変化する場合もあるので、推定し辛いですね。

    ウムティティはまだ契約があるのに、強引な契約解除が許されるんでしょうか。
    弁護士会長のラポルタであれば、法的に問題がある事はしないと思いますが…。
    まあ駆け引きという事なんでしょうか。やはり減給交渉は一筋縄では行かないのでしょう。

    ついに外人部隊との減給・退団交渉が始まるのですね。
    しかし登録期限の8月一杯で、どこまで出来るのか。
    オファーの噂すら聞こえてこない現状は、相当苦しいでしょうね。

  2. アメドリ より:

    内容に完全に同意しますね。
    グリーズマン、コウチ、デンベレもやー!
    マシアで教育受けた選手は金金じゃないんだと思うと、さらに余計腹立ちます。

    ウムティティはクラブからの解除なんで多分違約金が発生すると思います。
    メッシと契約しないの会見で、それも検討したけど財政的に無理だったみたいなこと言ってたのがそれだと思います。

    違約金発生させてでも切りたいんだと思うと、これまた腹立つみたいな。笑

    選手も生活あるし、契約は尊重されるべきだし、完全に外野の妄想というか、気持ち的な話でしかないのですが、メッシのこと思うとやるせないですね。

    話変わりますが、ネイマール→メッシ→次??、なんかまだありますかね。PSG。
    メッシが噛み合わなかったらペドリ狙うとか、この給与のどさくさに紛れて変なことしたら許さないぞと。