バルサのリアクションを信じる

これだけ負けてもまだ自分たち次第。

FCバルセロナがまさかのリーガ3連敗を喫し、ライバルたちが勝点を重ねたことで、リーガ・エスパニョーラは第33節にしてわずか1ポイント差の中に上位3チームがひしめく、熱狂と興奮の状況が出来上がりました。差を詰められた首位チームとしては、追手達のプレッシャーをひしひしと感じずにはいられませんが、勝負の世界に生きる競争者たちにとってはこれは逆に闘争心を刺激されて良いんじゃないかと思ったり。バレンシア戦は負けはしましたが復調の兆しも感じましたので、火曜日の現地メディアもさほど重苦しい雰囲気にはなっていません。

リーガ3連敗、でも空気は前向き

FCバルセロナ勝点76pt、アトレティコ・マドリー同76、レアル・マドリー同75。リーガ・エスパニョーラは第33節を終え、優勝を狙う3チームがほぼ横一線で並ぶ白熱の展開となりました。ここからは残り5試合で得られる15ポイントのうち、1つでも取りこぼしの少なかったチームが最後に笑う“ミニリーガ”の開幕。どのチームも5戦全勝を狙っていくことになりますが、そんなに甘いリーグではないですから、どこかで誰かが転んで脱落し、そのたびに大いに盛り上がるはず。応援しがいがあります。

一時はあれだけ離していた勝点で並ばれたわけですから、さすがにそれはショックなのですが、幸いなことに“ゴールアドバンテージ(直接対決の結果)”によってまだ首位はバルサです。薄皮一枚の差とはいえ首位は首位で、こちらが勝っているかぎりはライバルたちには決して抜かれない。マドリー系メディアはそのあたりをどうも忘れているように見えますけれど、首位はまだバルサ、そこが重要です。

アトレティコによってチャンピオンズから葬られた後に敗因分析は散々やったことと、3連敗を喫したけれどもバレンシア戦でのバルサはクレ魂を震えさせる試合をしてみせたこと。特にバレンシア戦でトンネルの出口が見えたことでバルサ系メディアはすでに落胆から立ち上がり、ルーチョチームの逃げ切り優勝を後押しすべく前向きな内容となっています。たとえば、MD紙が挙げる“チームを信じる5つの理由”です。

このバルサを信じる5つの理由

あちらのメディアが好きな、“●●をすべきx個の理由”シリーズ。MD紙によるバルサ優勝を信じるべき5つの理由は次のようになっています。

一つ、プレー内容が戻った:FIFAウィーク後のバルサは、時折良い時間帯があったものの低調なプレーが続いていたが、バレンシア戦でその流れは変わった。幾つかの守備の混乱以外は良い試合をした。バレンシアを叩けなかったのは多くのチャンスを無駄にしたから。

二つ、バルサは首位であり、日程で有利:なんであれバルサは首位であり、残り5試合に勝てば、他チームが何をしようとカンペオンになれる。バレンシア戦のレベルでプレーすれば、それは可能。水曜のバルサはア・コルーニャを訪れる一方、マドリーはビジャレアルを迎え、アトレティコはサンマメス訪問。バルサに有利な節。

(この日程に関しては、SPORT紙もページを割き、バルサが有利と述べています。根拠は敵地で対戦するデポル、ベティスは残留を事実上決めており、最終節のグラナダ戦もすでに残留/降格が決まっている可能性があること。マドリー勢にはチャンピオンズ準決勝もあることなど)

三つ、リアクション能力:バルサは過去にも逆境に強いことを証明し、選手たちは様々な苦境を乗り越えてきた。このチームが長年にわたって積み重ねてきた信用を過小評価するべきではない。信頼に価するチームがあるなら、それはバルサだ。

四つ、連勝も連敗も終わる:クラシコにて39試合無敗が終わったように、連敗も終わりが来る。バルサはカルデロンとアノエタで底を見、バレンシア戦では復調の兆しを見せた。2009/10シーズンもバルサはペジェグリーニのマドリーに1ポイント差に迫られたが、5連勝で逃げ切った。

五つ、懸念から解放されたメッシ:キャリア500ゴールを達成したメッシは、気持ちが楽になったと考えられる。バレンシア戦ではシュート精度不足に泣いたバルサだが、メッシはすでにケチャップのふたを開けた。あとはネイマールのパフォーマンスが上がれば。

ファンの大声援に感動、奮起

日曜日のバレンシア戦には、公式戦3連敗中のバルサを応援するべく88,667人ものファンがカンプノウを訪れ(チャンピオンズのアトレティコ戦が88,534人)、残酷な結果にちょっとばかり凍りつきながらも最後までチームに声援を送り続けていました。試合は20時30分キックオフなので、終わる頃には22時を回り、翌日に仕事のある人にとってはしんどい時間です。

にもかかわらず監督や会長の呼びかけに9万弱のファンが応じ、スタジアムに足を運んだのは、今までたくさんの喜びをくれたチームが呼ぶのなら行くしかないだろ、と思ったからでしょう。さらに選手入場時には南ゴール裏に“TORNAREM A VENCER(我々は再び勝つ)”の大弾幕が掲げられ、チームが苦境に立った時にはブーイングではなく声援で鼓舞。88分にピケが決定機を外した際も、スタンドからはピケコールが起こっていました。無条件の愛ってヤツです。

それによって心を動かされたのが選手たちです。19日付のMD紙によると、彼らは試合に敗れた後、“このファンにはリーガとコパで優勝することで恩返しをしなければならない”と誓ったのだそうで。まあ部外者は知ることのないロッカールーム内のことなので、記者さんの妄想物語じゃないとも言えませんが… 人は信じたいものを信じる生き物ゆえ、今はこういった話を信じたいと思います。そしてリアソール後はもっと「いける!」と感じられていますように。

エトーの不屈パワー注入

ちなみにチームの雰囲気を上げた出来事としましては、サムエル・エトーによるシウター・エスポルティーバ訪問も効いたそうです。SPORT紙によりますと、昨日のトレーニングでの選手たちは仏頂面をしていたそうなのですが、エトーが現れるや雰囲気は一変。「キミらはリーガ優勝するだろうし、その時はまたお祝いに来させてもらうよ!」「キミらは最高。オレがキミらに幸運を持ってくる」との言葉により、チームはおおおおおぉぉぉ!となったようです。さすがです、エトーさん。

 

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