スポンサーリンク

デンベレ「僕は変わり、そして全てが良くなった」

ピッチ外でのハードワークがなければ偉大な選手になれないと気づいた2年前
怪我はなくなり、結果も出たことで自信になった

2022/23シーズンのチャンピオンズ初戦(対ビクトリア・ピルゼン)の前日となる9月6日(火)、バルサ系スポーツ紙 MDとSPORTにウスマン・デンベレのインタビューが掲載されました。そこでデンボウズが強調したのが、彼の恩師となったチャビ・エルナンデスや昨季からの自身の変化について。試合への準備の仕方が変わったことで結果も変わったとのことで、人との出会いは大事だなと改めて思うところです。

残留へのチャビの影響

様々な出来事が起こったFCバルセロナの2022年夏マーケット。その序盤における大きなニュースが、退団確実とみられたウスマン・デンベレの残留でした。
契約は6月末で一度終了していたので、新たな契約書にサインをしての再入団形式。前契約よりも給与面で譲歩し、一儲けを狙ったシソコ代理人の目論見も退けての再契約につき、クラブとしては粘り勝ちでありました。

デンベレがバルサ残留を望んだ理由として、チャビ・エルナンデスの存在が大きかったのは間違いありません。6日に掲載されたインタビューで、彼はこんなふうに説明をしています。

チャビが残留のカギだったのは疑いようがないね。会長もだよ。僕はふたりとよく話をするんだ」(SPORT)

チャビのようにフィーリングが合う監督は少なくて、トゥヘル以来だね。彼とはすごく良い関係だし、彼はいつも真実を言って僕を手助けしてくれるんだ。僕は面と向かう監督が好きで、チャビは本当のことを言ってくれる」(MD)

チャビにはいつもここで続けたいって言ってたよ。交渉事だから遅れはしたけれど、バルサに残りたいってずっと言っていたんだ。他のクラブとはなにもなかった。僕はバルサとしか話をしていないし、代理人に対しても(希望は)バルサだけだって言っていた」(MD)

チャビとはトレーニングでよく話をしてるね。彼は僕に注意を向けていて、向上するための助言をたくさんくれるよ。彼から最初に言われたのは、僕はすごく良い選手だけれどもメンタルを改善しなければならないってことだった。才能があっても、チームのために働かないといけないんだ」(SPORT)

かつては自分が満足するためにドリブル突破をしていたけれど、今はそれは脇へと置き、チームが勝つために尽力することが重要だと理解したウスマン。意識の変化は、試合への準備でも起こっています。

意識改革で全てが好転

ウスマン・デンベレのカンプノウ生活の最初の4年間は、怪我エピソードに満ちていました。試合に出ているよりも医務室に通っている時間の方が長かった日々。それがなんと、昨年11月2日の肉離れ以来、怪我による欠場のないのですからこれは奇跡的な変化です。

「2017年の僕は20歳で、プロになってわずか1年半の選手だったからね。多くの学びが必要だった」
「怪我をしていたのは、20歳の自分は今のようにハードワークしてなかったからさ。偉大な選手になりたいなら、ハードワークが必要。才能では不十分なんだ。以前はそれが分かっていなかった
「そうだね、“クリック”の瞬間があった」(SPORT)

「バルサでの最初の3年間はすごく難しく、何度も怪我をしたね。フィジカルトレーナーと物理療法士からは、ピッチ外でのハードワークがなければピッチ内で楽しめないし試合にも出られない、また怪我をするぞと注意されたよ。2年前に考え方を大きく変えて、全てが良くなって行ったんだ」(MD)

「物理療法士たちと、かなり怪我予防に取り組んでいるよ。3年くらい前からは、専属の療法士もいるしね。鍵はピッチ外でのハードワークだよ。もしそれがなければ、間違いなく怪我をする。以前の僕がそうだったようにね。プレーを楽しみたいなら、ハードワークすること。それは明らかだ」(MD)

大いなる変化ぶりです。
クーマン時代にこのままではダメだと判り、チャビからもメンタルの改善が不可欠と指摘され意識改革を行なった。そしてそんな反省を公の場で語る。言うなれば成熟したのですが、あのデンボウズがこんなことを語るなんて、ちょっと感動すら覚えそうです。ダメな子の成長は特に嬉しい親心的な?知らんけど。
あのレオ・メッシと何年も一緒にいたならもうちょっと早く目覚めてもよかったと思いつつ、10代からできてるぺドリガビはすごいと感心しつつ、ここはデンベレの変化を素直に喜んでおきましょう。

自信が人を変える

しっかりと準備を整えて試合に臨めば、運の女神様が怪我から自分を守ってくれる率は上がるし、持っている資質を活かしやすくもなるので結果が付いてくる。チームにとって役に立つ存在になれる。そうして自信を得た“新生デンベレ”は、性格面でも変化していったそうです。

7月31日のMD記事によりますと、自信をつけた新生デンベレはチームメイトに対して明るく陽気、監督に対しては求められる任務に注意を向ける選手になりました。

今回のSPORTインタビューでは「僕は冗談が大好きだよ。冗談を言ってふざけるのが好きなんだ。ロッカールームには僕よりも危険なやつらがたくさんいるけどね 笑」と話しているのですが、以前はグリーズマン先輩をはじめ数名の仲良しとしか会話がなかったらしい。
それもやはり自信のたまもので、親友オーバメヤンの存在もあったりして、今は得点を決めたチームメイトの元にまっ先に走って行って祝い合うようになったのでしょう。
若い選手が増えたチームですから、25歳のデンベレも兄貴になった。若手を引っ張っていかねばなりません。

今季は偉大なるレバンドフスキから多くを学んでいくでしょう。
「何回アシストできるのかは分からないけれど、初めて会った時、レバンドフスキから“キミからはたくさんアシストをもらうだろう”って言われたよ。そうなるといいよね。レバンドフスキはすごい選手で、僕らはそれを毎日トレーニングで見てるんだ。34歳で経験も豊富。ここは若い選手が多いし、彼はリーダーだよ」(MD)

性格面での変化、成熟といえば、MDとSPORTのインタビューに応じた今回のこともそうです。
これまでデンベレはメディアに語ろうとはせず、このようなロングインタビューはほとんどなかったと思う。話した内容もなかなかに興味深いものでしたし、各方面からの信頼を勝ち取ったことで充実してることが窺えます。

ということで、明るい雰囲気で始まったデンベレのバルサ物語シーズン2がハッピーエンドとなることを期待することにしましょう。

コメント

  1. フランチェスコ・コココ より:

    結婚した事もきっかけだったかもしれないですね。

  2. しんのすけ より:

    バルトメウ時代の遺産で残ってるのは、デンベレだけ? それだけの才能ですよね。

    今のバルサを見ていて思うのは、若干レヴィさんにたよりすぎかなと。怪我しないで1年乗り切って欲しいです。