長内転筋腱の剥離の治療に手術を選んだウルグアイ人セントラル
ムンディアル出場はなくなるが、健康を優先した
先週のウルグアイ代表戦にて右大腿部を負傷していたロナルド・アラウホが、手術を受けることを決断しました。クラブ発表によると、執刀するのはフィンランドのラッセ・レンパイネン医師。バルサ選手ではデンベレとセルジ・ロベルトがお世話になった、お馴染みの医師です。アラウホはその後、「早く復帰できるようにベストを尽くすよ」とメッセージを発しています。
健康の問題
昨日26日の時点で、ロナルド・アラウホの前には二つの選択肢がありました。
■ 保存療法。再発のリスクは上がる。ムンディアル(W杯)に間に合うかもしれない。
■ 手術。完治への信頼度が高い。ムンディアルは欠場となる。
フットボル選手にとって非常に難しい選択。クレとしてはウンティティの前例がどうしても頭に浮かび、出来れば手術を選んでほしいがどうなるか・・・。手術を勧めるバルサ医療部と、保存療法を推しているらしいウルグアイ代表の水面下でのバトル・・・。
果たしてロナルド・アラウホはどちらを選択するのか。その決断は、後者の手術でありました。
アラウホはクラブの発表後、「推測を避けるため」としてSNS上で手術を選んだ理由を説明しています。
「僕は国と代表を愛しています。複数のプロフェッショナルと相談した後、手術を受けることが最善だと僕たちは決断しました」「問題は健康、そして少しでも早く100%に戻ることです」「信念とハードワークで、早く戻れるようにベストを尽くしていきます。ハグと祝福を!」
手術によって、アラウホはおよそ3ヶ月間の欠場となるそうです。
試合への復帰はおそらく、2023年に入ってから。しばらく彼に頼れないのはしんどいですが、一番しんどいのは本人ですし、ばっちり治して戻ってきてください。焦らなくても大丈夫。2月頃から本格化していくタイトル競争に万全の状態で臨んでもらえれば、それが“冬の補強”となります。
アラウホはすでにフィンランドへと向けて飛んでおり、明日水曜日に手術を受ける予定。クラブ医療部長であるリカルド・プルーナ医師も同行している。
コミットメント
SNSを通じて出したコメントからも、アラウホの置かれていた状況の難しさが伝わってきます。ウルグアイ代表とバルサのどちらを選ぶのか、みたいな二択。だからこそ彼は事を鎮めようと「問題はどちらを選ぶかではなく、健康」と明白にしたのです。
ムンディアル初出場の機会を失ってでも、選手は理性を持ち、より安心できる未来を選択した、とバルサ界隈は安堵します。それは個人的な欲求よりも(給与を支払う)クラブへのコミットメントを優先した行為でもある。
負傷直後は保存療法を選ぶんじゃないかと言われていましたから、最終決定にクラブは喜んでいることでしょう。
アラウホといえば、カンプノウの試合の際、ピッチサイドに描かれているエスクードを踏まないようにジャンプする姿が話題となっていました。
あれは明らかにクラブへのコミットメントを表す行為。今回の決定は(少なくともファンの中では)あのジャンプともリンクしていて、さすがはアラウホである!と評価を上げている。代表チームを優先する選手もいる中で、健康を優先したその賢明さを称えたいです。バモス、ロナルド!
9月28日(水)に行われた手術は無事成功。レンパイネン医師によると、当初よりも早い回復も期待できるという。絶望的と見られていたムンディアル出場もあり得るらしい。リスク回避で是非。
コメント
アラウホはクレの心を完全に掴んでますよね。彼のことが嫌いな人は一人もいないでしょうね
アラウホが手術を選んだ事は賢明です。
でも、バルサ界隈がその選択を讃えたり、代表活動やW杯を軽視して、バルサへのコミットメントなどというお題目を押し付けたりするのは、吐き気がしますね。
W杯はサッカー選手の本能。これを否定しだしたら、フットボール見るのやめた方がいいレベルですよ。