- ■カンプノウに好調バレンシアを迎えての厳しくも勝ちを義務付けられた一戦は、ルイス・スアレスのいきなりの先制弾とクラウディオ・ブラボのビッグセーブなどによってバルサが勝利を手にした。かなり苦しんだものの、結果を出せたのが大きい。
- ■試合は前半はピンチの連続。よく無失点で切り抜けられた。後半はバランスを取り戻し、ほぼ危なげなくプレーをコントロール。まずは勝点3を得られたことを喜ぶべき試合。
- ■先制ゴールはルイス・スアレス。開始1分を待たないカウンターからの得点で、まさに電光石火という攻めだった。ルイシートはここ4試合で5ゴールと当たっていて、プレーも切れている。
- ■ルイス・スアレスの先制点は50数秒。バルサ選手では2009年4月11日のレクレアティボ戦(2-0)で、アンドレス・イニエスタが44秒というゴールを決めている。 [SPORT]
- ■もう一人の英雄は守護神クラウディオ・ブラボ。これが決まれば流れが大きく変わっていたであろう8分のパレホのPKをキャッチしてチームを救ったほか、74分にもロドリゴの決定的シュートをブロック。注目されたジエゴ・アルベスとの“サモーラ対決”を無失点で終え、栄えある個人タイトルへもまた一歩近づいた。
- ■試合終了間際のアディショナルタイム、バルサ通算400ゴールを決めて勝利に花を添えたのはレオ・メッシ。スタミナも残っていない最後のプレーで単独カウンター攻撃を仕掛け、一度はジエゴ・アルベスにシュートを止められたものの、こぼれ球を蹴り込んで2-0とした。その後はゴール裏に仰向けに寝転がり、は~疲れたとゲーム終了。
- ■レオ・メッシは公式戦471試合での400ゴール到達。1試合平均は0.85ゴールの異次元。400得点の内訳はリーガが278(大会最多)、チャンピオンズが75(大会最多)、国王杯が32、スーペルコパが10、UEFAスーパーカップが1、クラブワールドカップが4。今季は46試合で46得点。
- ■レオ・メッシはこのゴール以外にも、ボールを保持できなかったチームのゲームメイクを助けるために中盤まで下がっては攻め上がるなど、非常にハードにピッチを駆けチームを引っ張っていた。世界最高の選手。
- ■SPORT紙によると、メッシのゴール枠直撃弾はバルサ通算50回目。
- ■前半に苦戦した理由のひとつが中盤構成のプランニング失敗。マスチェラーノ、ブスケツ、チャビの中盤は機能せず、バレンシアに容易にボールを奪われては守備を突破された。同じトリオならマスチェのピボーテではなく、PSG戦で見られたブスケツピボーテ+マスチェのインテリオールのほうが良さそう。後半はラキティッチが入り、ヘフェシートがセントラルに下がってバランス改善。
- ■今回のネイマールは出来がいま一つだったが、監督は気を遣ったようでペドロ投入の際にはルイス・スアレスをベンチへ。セビージャ戦では良かったネイマールを代えて物議をかもすなど、どこかちぐはぐ。
- ■前日の記者会見でのルイス・エンリケによる「カンプノウを訪れてチームを鼓舞してほしい」との要請に答え、カンプノウへと足を運んだ観客の数92,915人。これは98,760人だったマドリー戦に次ぐ大入り。
- 選手たちのコメント
- クラウディオ・ブラボ
- ■「PK?良い瞬間であろうとなかろうと、チームを落ち着かせるのが僕らの使命だからね。今日のようなプレーをするために毎日トレーニングしてるんだ。PKの際は頭の中を多くのことがよぎっていくけど、まず考えるのはシュートを止めることだよ。僕らは良いダイナミズムにあったから、あれは重要な瞬間だった。なんであろうと止める必要があった」
- ■「最初苦しんだのは事実だけど、バレンシア戦が難しい試合になることは分かっていたことだからね。それに僕らはパリでハードな試合をした後だったから、試合に勝ててとても嬉しいよ」「今僕らがすべきは自分たちのことだけを考え、一歩ずつ前進し、このレベルを維持することだ。全員にとってとても幸せな勝利だ」
- セルヒオ・ブスケツ
- ■「後半のプレーは前半よりだいぶ良くなっていたね。前半は戦術的にバレンシアが上手だったけど、全般としてチームはすばらしい仕事をしたよ」「この勝利は優勝を争う上で決定的ではないけれど、バレンシアのような相手に勝つことはとても重要だからね」
- ■「メッシに関しては、彼のプレーを楽しみ続けるべきだとしか言いようがないよ。彼は世界最高。それを毎試合証明している」
- イバン・ラキティッチ
- ■「マドリーの試合?テレビは観ずに、家族と映画に行くよ。僕はフットボルが大好きだし、試合を観るのも好きだけど、今日は家族との時間を利用し、彼らと一緒にいたいんだ」(以前のアンチェロッティ発言への皮肉返し?)
- ■(セビージャでの振る舞いについて)「誰の気分も害してなければと思う。僕はただ、自分にとって特別な人たちに感謝を伝えたかっただけなんだ。バルセロナでも同じような瞬間を過ごせればいいね。繰り返すけど、バルセロナであれ一般的であれ、誰かの気を悪くさせる気はなかった。ここでも同じ愛情を持ちたく思ってるし、バルセロナの人たちのために全力で働いていくよ」
- その他バルサ関連
- ■ルイス・エンリケがバレンシア戦の招集メンバー18名を発表。右足首を捻っていたダニ・アルベスが出場許可を受け、リストに名を連ねた。一方、イニエスタ(腰打撲)とベルマーレンがコンディション不良で、マシップ、モントーヤ、ドグラスが監督判断で招集外。
- ■試合は16時キックオフと“家族時間”だったため、選手たちの家族もちらほら。開始前のベンチ周辺には、シャキーラと2人の子供たち(ミラン、サシャ)やクラウディオ・ブラボ家のカルラ・パルド夫人や子供たちも。
- ■スタンドではテニス選手のアンディ・マレー(ATPランキング3位)が観戦。入場が遅れ、ルイス・スアレスのゴールを見逃したひとり。ハネムーンでバルセロナ滞在中らしい。
- ■スタンドにはアルゼンチン代表でもタタ・マルティーノのアシスタントを務めるホルヘ・パウタッソの姿も。バルサのメッシ、マスチェ他、バレンシアのオタメンディ、ルカス・オルバンらをチェックした模様。水曜日のパルク・デ・プランスにはマルティーノが来ていた。 [SPORT]
- ■バルサBの右ラテラル セルジ・パレンシアがバルサと契約の3年延長で合意、とRAC1。正式発表は近々なされる見込み。新しい契約解除金は1,200万ユーロとなるらしい。
- ■バルサレディースが4年連続となるリーグ優勝を達成!タイトルを争っていたアトレティコ・マドリーがバレンシアと引き分けたため、自動的にバルサの優勝が確定した。オビエドへと移動中だったチームは、飛行機内で記念撮影。