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マルティーノ「新しいコンセプトではない」

 

チームがかつて出来ていたことを思い出させているだけ、と監督。

地元でのリーガ開幕戦にてレバンテを7-0(前半6-0)で粉砕。タタバルサ号の船出はこれ以上ないものとなりました。しかもただ大差で勝利したわけじゃなく、バルセロニスタが是非とももう一度見たいと熱望していた鬼プレスにて相手を圧倒しての完勝劇ですから、新監督の株は急上昇。まだシーズンは始まったばかりにつき、喜ぶのが早いことは百も承知なのですが、自然と鼻歌がこぼれてしまうのは仕方のないことでしょう。マルティーノ監督はあるいは期待以上かもしれない。バルサに大いなる喜びをもたらす救世主かもしれない。どうやら今シーズンは楽しい一年になりそうだ。そんな希望が入道雲のようにもくもくと立ち上っているクレ周辺であります。

 

攻撃時のパターンをより多く持つこと

地元ファンへの文句の付けようのない挨拶を終え、カンプノウの記者会見室へと登場したヘラルド・マルティーノ監督は、満足げに試合をこう振り返っています。「前半は良い出来だったね。選手たちと話してきたプレーのコンセプトは、なにも新しいものではなく保管庫に仕舞われていたもの。それを私たちが再び引き出してきたんだ。まだ始まったところとはいえ、インテリオールたちの縦への動きや、ダイレクトな攻めとパス回しを織り交ぜたプレーは良い兆候だよ。プレッシングは私たちがよりこだわってきた事柄の1つ。ニュースは私たちがそれを実行できた時間の長さだ。試合にはとても満足しているよ」

開幕戦で華々しいプレーを示したバルサ。しかしエル・タタが目指すのはもっと上のプレーです。「より長い時間激しくプレスをしたり、攻撃時のパターンをより多く持つといった改善は可能だ。私がチームに望むのは、じっくり組み立てることとダイレクトなプレー、中央突破とサイド攻撃、エリアの中と外、それらを織り交ぜていくことなんだ。この試合ではチャビとアルベスに得点機があった。今後はもっと長く、90分間にわたって激しくいけるようにしなければね」

「90分間のプレーだけで、総合的な分析をするのは尚早だよ。自分たちの状態を見るには、もっと試合をこなす必要がある。バルサが私のコンセプトに従ってプレーするという考えは私にはないんだ。バルセロナのプレー概念を愛しているのはこの私。私の仕事は、選手たちがかつては出来ていたのに行わなくなっていた幾つかのことを取り戻させることにある

トレーニングでの手応えから、ある程度の快勝は予想していたかもしれないマルティーノ監督ですが、さすがにこれほどの完勝は思っていなかったと言います。「最初の公式戦だけに、こんなふうになるとは考えていなかったよ。シーズンの始まりが待ち遠しかったのは認めよう。ただこの試合は私のあらゆる期待を上回っていたね。次の挑戦はこの調子を維持していくことだよ」

タタさんはまた、最初の公式戦に臨むにあたり特に緊張はしなかったそうです。「このスタジアムで指揮を執ることへの不安感は、ガンペル杯ですでに片付いていたんだ。リーガが始まることで少しはドキドキもしたけれど、今は落ち着いているね」

 

拮抗した試合ではメッシを代えたりはしない

今回のレバンテ戦を見て、監督に訊ねたいことランキングの上位に位置するのがレオ・メッシの途中交代です。怪我でもなく試合中に彼がベンチに下がったのは、2年ぶりとも3年ぶりとも言われています。「レオとは以前から話し合っていたよ。シーズンはとても長いし、試合はたくさん待っている。3、4試合でプレー時間を節約すれば、1試合を休むのと同じようなものだからね。彼は頭のいい選手だから、この点で私たちはすぐに同意したんだ

ただし、と監督はこう付け足します。「予め交代を決めるのは簡単じゃない。拮抗した試合では、彼をピッチから外しはしないさ。私を含め、誰もそんなクレイジーなことはしないよ。けれども今日のような早々に決着が付いた試合では、労力を配分し、身体を休ませるのが重要となってくる

メッシといえば、前線からのプレッシングが非常に印象的でした。「彼の提供するものは全てチームの利益になるんだ。メッシがプレッシングを始める時、相手チームはボールを奪取しようとしている彼を見ることになる。これからも継続してメッシがプレスを仕掛け、他の選手たちがそれに続くことを願っているよ」

では、ネイマールをベンチに置いた理由は。「新たに入団したばかりの彼は、少しずつチームに馴染んでいかなければならない。レオとネイマールを一緒に見たいというファンの希望を満たすために彼を起用したなら、私たちは彼にダメージを与えることになっただろう。彼には早くチームに早く溶け込んでほしいけれど、無理をさせてはいけない。今はまだ少し時間が必要なんだ」

セスク・ファブレガスがプレシーズンから好調を持続しています。「彼はプレシーズンから良い仕事をしている。チームに多くの代案をもたらしてくれる選手だし、今日はアシストの人だったね。飛び出しもとても良かった。今回の選手交代はこのチームに備わる力があってこそ。6-0となってからイニエスタ、テージョ、ネイマールが入ってくるんだ。もし失敗したなら、その一番の責任は私にあると感じているよ」

そして。「選手たちには、全ての選手たちが良い状態になければ成功はないと言ってある。11人や12人だけでは、戦い抜くことはできないんだ。論理的なローテーションを組んでいくのが私の仕事。(選手と)考えの異なる場面もあるだろうけれど、重要な局面に全選手が良いコンディションで臨むことが私たちの目的だ」

FCバルセロナ 7-0 レバンテのマッチレポートはこちら

 

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