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エンリケ 「メッシは守ってもベスト」

良いデビュー戦になったと満足感を示した監督。

ルイス・エンリケ率いる新生バルサの2014/15公式シーズンは、クレ満足の白星で幕を開けました。地元カンプノウへとエルチェを迎えてのリーガ第1節に3-0の快勝。ただ開幕戦で好スタートを切った以上に嬉しいのは、新戦力が先発の約半分を占めながらもバルサらしさを失わず、かつチームにダイナミズムや激しさも戻ってきたことにあります。ソシオの多くはまだ夏休み中故に、観客数は7万人弱となりましたが、この日のバルセロナのプレーにファンが合格点を出したのは、スタジアムに響いたルイス・エンリケコールからも判る。ミスターが再三強調していた努力と献身により、好い戦いをしてくれそうだとの予感がバルセロニスタの胸を弾ませます。

黒猫ちゃん、ピッチを駆ける

キックオフ直後の黒猫ちゃんのピッチ乱入によって始まったこのエルチェ戦。この“ガト・ネグロ(黒猫)”を不吉の徴だと感じたか、吉兆だと捉えたかは人それぞれですが、少なくともこの試合に関しては災難に見舞われたのはハビエル・マスチェラーノだけでした。彼(彼女)を追い出そうとして、プレッシャーをかけたせいでしょうか^^; ハーフタイム目前の43分、ブラボが1対1になるピンチを防ごうとしたヘフェシートは、後方からのタックルによってお気の毒にも一発退場となりましたが、その後もチームは数的不利を感じさせることなく、安定したプレーで勝利。後半開始1分のムニールの追加点(2-0)が、安心感をクレ一同にもたらしました。

(ちなみに黒猫ちゃんがカンプノウのピッチに乱入したことはこれが初めてではなく、2011/12シーズンはビジャレアル戦とレアル・ソシエダ戦の2度もあったとMUNDO DEPORTIVO紙は紹介しています。そしてこの両方にバルサは5-0、2-1と勝利。黄色潜水艦との試合は、こちらも開幕戦ですね)

指揮官ルイス・エンリケは試合終了後、次のようにこの黒猫ちゃん登場を振り返っています。「私たちのベンチの前を横切ってくれて、とても親切なガト・ネグロだったね。さらにあの子はエルチェのベンチ前も通る思いやりを持っていた

プレーの引き出し

ルーチョはすぐ前を猫ちゃんが走って行ったことだけでなく、その後の選手たちの頑張りにも満足しています。「とても満足しているよ。この試合はちょっと特別だったからね。エスクリバ監督のチーム傾向から、エルチェがああいうふうに来ることは予想していた。彼のチームはいつも統制が取れていて、とてもよく働くんだ。私たちには攻めの引き出しが幾つかあったね。最初はチャンスを作るのに苦労したけれど、レオを使うだけじゃなく、幾つかの攻撃方法を知っていた。退場者が出た後は別のやり方でプレーをしたし、レオの状態も良かった。満足だよ。でももうすでに心は次の試合へと向かってる」

エルチェ戦のバルサは、11人だった前半と10人だった後半ではプレー方法を変えました。「退場者が出るなどしてプレー方法を変える必要性が生じたなら、そうすることになんの問題もない。それもスポーツの一部だからね。けれども、自分たちのゴールから出来るだけ遠いところでボールを持つのが、私たちの哲学だ」

守備時のカバーについては。「選手たちが個人の技量によって解決しなければならない物事がいくつか存在する。その他のことは監督次第なので、守らなければならない瞬間のために、準備を整えておかなければならない。エルチェに何度かゴール前へと迫られたのは、私たちが機械ではないからだ」

10人でプレーすることになった件に関しては、「私たちが最も得意としているのは攻撃で、数的に劣勢であってもチャンスを作り出す力が私たちにはある。私たちはひとつの変更を行った。ムニールとメッシ、それにペドロは献身的にプレーしてくれたね。私たちが苦しむことはなかったし、クレたちは満足して帰途についていると思う」と、誇らしげに語ったミスターでありました。

メッシとムニール

メッシは積極的に守備に参加していました。「メッシは世界最高の選手だと私は常々言ってきたし、望むのであれば彼はあらゆる点でベストになれるさ。もし欲するなら、彼は守備でも世界最高になれるだろう。彼にはそのための資質も視野も備わっているからね。私たちはトレーニングでいつも、もっと難しいことをするレオを見ているんだ。彼はずっと前から、魔法のステッキで触れられている」

メッシの起用法における監督の責任を訊ねられたミスターは、こう見解を述べています。「メッシに対して、私はなんの責任もないよ。全ての選手が心身、そして技術的にベストコンディションにあることが私の責任だ。それに主人公は彼らだ。彼のような選手がいることを私は嬉しく思うよ」

先発で起用したムニールは好いパフォーマンスで期待に応えました。「私が勇敢だったわけじゃないさ。ムニールはコントロールしがたいスピードで伸びていっているけれど、のびのび自然にやっている。彼には得点力や機動性、パーソナリティ、競争力がある。彼やサンドロ、アダマらカンテラーノたちは、チームを助けてくれることだろう」

デウロフェウではなくムニールを選んだ理由を、ルーチョは次のように説明します。「そこは数学ではなく、フットボルの不思議(ワンダー)だね。ムニールの今後は、彼自身の進歩によって決まる。事を大きくする必要はないさ。先は長いんだ。ジェラールはすばらしい選手だけれど、彼は試合に出る必要があると私は思うし、自分がそれを提供できるかどうかは分からない。私はムニールが大好きだけれど、彼には試合に出るためにBチームに戻るという選択肢もある。ジェラールがチームに戻り、ポジションを手にすることを期待してるよ

チャビの役割、ほか

その他の選手各人への評価は、こんな感じです。まずはベンチスタートで出番の訪れなかったチャビ・エルナンデスについて。「私には一度に11人しか起用できず、交代を含めても14人というハンディキャップがあるからね。でも今日プレーをしなかった選手たちも全員、重要な役割を持つであろうことを私は確信しているんだ。将来何が起こるかは分からないにせよ、チャビの振る舞いを私は嬉しく思う。あとは、この試合でのチャビはベストコンディションではなかったので、出場させないことにしたんだ」「私の中には、レギュラーも控えもない。私は全員の力を必要としている」

ラキティッチについて。「彼はハイレベルな選手だ。このグループは人間としても良く出来ているから、新入団選手たちが早く適応するのを助けるんだ」

セルヒオ・ブスケツについて。「ブスケツの視野には信じられないものがあるね。先制点につながる状況を作ったのは彼だ。ボールを失った後は、組織立った攻撃をしなければならない」

マスチェラーノについて。「彼は正しい行動を取ったけれど、足が交差して、望むことなく相手の足をすくってしまった。私としては、ピッチ上に11人いて失点するほうが好い。ブラボはとても良いポルテーロだから、セーブできたかもしれないわけだしね。とはいえ、マスチェラーノがしたことは正しい行為だったよ」

そして最後、2点目が決まった時に特に喜びを弾けさせていた理由についてです。「あれは兄弟のためだったんだ。彼は私が監督として勝つところを見たことがなくてね、退場者が出た時には、また縁起の悪い人が来たもんだと思ったよ。でも2-0になったことで私たちは落ち着いた。今夜はステキな夜だったし、良いデビュー戦だった。チームは質量ともに強化されている。彼らはこれからもチームを助けてくれるだろう」

FCバルセロナ 3-0 エルチェのマッチレポートはこちらです】

 

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