直接対決でタイトルが決まる、2013/14シーズンのリーガ最終戦。
リーガ・エスパニョーラの首位チームと2位チームが最終節で直接対決し、そのどちらかが今季の優勝チームになる。そんな、LFPやらRFEFのお偉いさんもまさか実現するとは本気では信じていなかったであろうスーパーな“決勝戦”が今宵カンプノウにて行われます。地元バルセロナの優勝条件は勝利。なにがなんでも勝利。勝利あるのみ。それ以外の選択肢はありません。今季のバルサは山あり谷ありでした。前半戦は快調に勝点を重ねながらも、年明けから失速。よくぞこの決勝戦まで辿り着いたものです。この試合がバルサでの最終戦となる人たちも何人かいるでしょう。とりわけ偉大なるカピタンを笑顔で送り出すためにも、ティトに捧げるためにも、クレ的幸せな結末を期待します。
この1年はいろんなことがありました。特にピッチ外での騒動には事欠かず、レオ・メッシの税金問題に始まり、ネイマールの移籍金騒動、サンドロ・ロセイ会長の辞任、FIFAによる移籍禁止処分、ティト・ビラノバの逝去など、よくもまあ次から次からといった感じ。なかでもティトの死がバルセロニズモに与えた悲しみはあまりにも大きく、最後くらいは是非、喜びとともに終れればと願うところです。
あと90分間、カピのように全力で
そんなバルサがリーガタイトルを懸けて戦うのは、今シーズンすでに5度対戦し、1度の勝ちもない(4分1敗)アトレティコ・マドリーです。スーペルコパは1-1、0-0でバルサの合計勝ちとなりましたが、チャンピオンズでは手痛い敗退を食らわされた相手。リーガではそのお返しを差し上げたいところなれど、そのためには彼らの堅守をどうにかして破り、かつカウンターを封じなければなりません。ポイントとなるのは、バルサ勢も以前から条件として挙げている先制点です。
引き分けOKのアトレティコですから、守備を固める状況に持ち込まれては苦しくなる。たしか18年ぶりだというリーガ優勝を狙う彼らは、1週間後のチャンピオンズ決勝のこともひとまず忘れ、相当ハードに戦ってくるでしょう。バルサ選手たちはまずそれで負けてはいけない。激しいテンポでボールを追い、回し、裏を突き、貪欲に、でも冷静にゴールを襲わなければならない。そしてそれをまず1つ(出来ればさらに2つ3つ)決めることが求められます。ピッチもベンチも、全員が全力を出しつくすしかない。偉大なるカピタンプジョルのようにです。
タタさんは昨日の会見で、“バルサはこれまでETのようにタイトルを獲ってきた。このリーガは彼らが普通の人のやり方で勝ち取る最初のタイトルになるだろう”と表現しました。つまりは苦しんで戦ってその結果のタイトルになると。実際、今のチームに輝くフットボルは期待できません。しかしあと90分だけなら、きっとなんとかなる。超満員のカンプノウがチャビの求める“圧力鍋”となり、アトレティコにプレッシャーをかけてくれることでしょう。これが歴史的大一番であることはクレの誰もが承知の介。イニエスタの希望するとおり、“200%”の10万人が彼らを熱く支えましょう。
そして90分の激闘の末に、願わくば歓喜のあらんことを。ハッピーエンドになった場合、試合後にすぐさま行われるという祝勝会でプジやタタさんの、選手やスタッフたちみんなの笑顔が見たいなぁ。
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