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久々のダメバルサ

マラガにエラーを利用され、こちらは得点機を作れず。

フットボルの世界では保証できるものは何もなく、好調に飛ばしていたチームがエンストすることも珍しくはないですが、このマラガ戦でのFCバルセロナもそんな感じでした。ルーチョバルサはここまで公式戦11連勝と飛ぶ鳥を落とす勢いで、この連勝記録が止まるとしても、来週火曜のエティハド遠征までは行くだろうと思われていた。しかしそれはファンの過信というやつでして、カンプノウでは12年間勝ち続けているマラガとの試合で落とし穴が潜んでいるから油断はなりません。地元で敗れるとムードが悪くなるのは避けられず、マンチェスター・シティ戦の直前であるのもタイミングが悪い。悲観的なクレゆえ、すぐ心配になります。

ハビ・グラシア監督のバルサ対策

難敵アトレティコ戦での3連勝を含む公式戦11連勝と、欧州トップクラスの破壊力を持ったトリデンテの得点力が唸りをあげていたここ数週間のバルセロナ。対照的に、ここ9試合でわずか1勝しかしておらず、カンプノウでは12年間勝点を持ち帰れていないマラガを迎えての試合ですから、今回もフツーにバルサが勝ち、意気揚々とマンチェスターへと乗り込むであろうとファンは考えていました。しかしながら、第5節のラ・ロサレダでバルサを0-0で封じたハビ・グラシア監督率いるマラガとの試合には、落とし穴となる危険性が前節のレバンテ戦以上にあった。今回もまた、彼らのバルサ対策は万全でした。

前回対戦時、ルイス・エンリケは敵将ハビ・グラシアさんを「非常に準備を整えてくる監督」だと称えていました。この日もそれが非常によく示されたわけで、マラガは中央のブロック形勢でバルサの自慢の攻撃を封じるだけでなく、機を見て繰り出すカウンターアタックでも効果を発揮。むしろそういった相手に対してバルセロナ側の準備が不十分で、メンバー選びが上手くいっていなかったというべきでしょうか。予想できた相手の速攻を止められずトランジションを許し、セカンドボールも奪えていなかったのは厳しかったです。

勝つためには枠内シュートが必要

ラ・ロサレダでの対戦と同じく、マラガはカンプノウでもサイドにスペースを残すことは良しとし、中央を徹底的に固めてきました。なのでバルサの攻めは自ずとサイド中心となり、一度サイドでバランスを崩して再び中央で決める、という形にはならない。効果が薄いことは知れ渡っているダニ・アルベスのクロスが再登場することになり、ジョルディ・アルバの切れ込みもゴールチャンスにつながりませんでした。少し前、“守る相手を崩させたら世界最高”だとルーチョの称したトリデンテも、この午後は良いところなし。密集地帯に突っかけてはボールをカットされることの繰り返しで、ショートカウンターによる数少ない好機でも、いつもの効率性を披露することはありませんでした。

このマラガ戦でのポイントは、バルサのパス総数が800を超えていて、エリアへのセンタリングの数も43本と無駄に多い一方で、シュートがわずか10本ほど(枠内は5本)だったことです。ボールタッチは多けれど、シュートに至る効果的なものは少なかったことが伝わってくるデータ。後半にいたっては、枠内へと飛んだシュートは終了少し前のルイス・スアレスの1本だけで、83分の貴重なゴールチャンスの際も、かつてのシュート名人ペドロはサイドネットを揺らすのが精一杯でした。

きっちりとバルサ対策を練り、プランを完璧に実行したマラガに対し、守備で致命的なエラーを犯してしまったことも試合を非常に難しくしました。あの余裕をかましたダニ・アルベスのプレーがなくとも、この日のバルサでは勝ててなかったかもしれませんが、、、あのエラーで難易度が何段か増したのは間違いなく。やってはいけない試合でやっちゃいかんことをやっちゃったのが痛恨です。残り83分間で1点も奪えなかったバルセロナも悲しい。

ルイス・エンリケ 「終盤は混乱していた」

ということで、、1月4日のレアル・ソシエダ戦以来の敗戦の将となりましたルイス・エンリケによる試合後のコメントを幾つか紹介しておきましょう。ミスターが強調したのは、後半の出来の悪さでした。

「試合は二つのパートに分かれるだろう。前半の出来栄えは、多かれ少なかれ良かった。相手チームがこちらのエラーを上手く利用したけれど、攻撃面でのバランスは良く、それによって守りも上手く出来ていた。しかし後半はサイドのボールを動かす術を知らず、個人レベルでもチームレベルでも私たちの日ではなかったよ。私たちは最も選手が多くいる中央からの攻撃を試みた。ボール回しでも1対1でも苦労し、マラガは非常に上手く守りながら上下に動いていた」

この結果は私たちにダメージを与えるものだ。マラガは良い試合をしたし、相応しい負けだったかもしれない

「私たちはこの種の試合状況に慣れているし、守りを固めてくる相手に対してどのように攻撃するのかを完璧に知っている。これまではいつもゴールチャンスを作り出してきたんだ。けれども時々、こういう試合にされることもある。ライバルたちにはそれぞれクオリティがあるし、こちらのプレー解釈が良くないのと相まって、こういう事が起こる

まだ20分が残されている時点で、ロングボールを使って攻めるしか効果がないように思えたのが残念だ。私たちはサイド攻撃から可能性を生み出す必要があったけれど、その方法を知らなかった。終盤は混乱をしていたし、統制の取れた攻撃が必要だったのは間違いない。こういう相手に対しては、それが基本だからね。ただ、相手チームを称えなければならない。フットボルはエラーのあるスポーツで、エラーはまず第一に監督の、そしてチーム全体によるものだ。私たちは決して個人の責任とはしない」

「(イニエスタに代わって途中出場した)ペドロをインテリオールに置いたのは、彼のユーティリティ性と得点力を期待したものだった。けれどもその後は、より自然なポジションであるサイドでプレーした」

試合に負けるのは心を痛めるし、回復には苦労をするけれど、マンチェスターではいつものようなバルサであるよう試みていくよ。言えることは、試合に負けた時は出来るだけ早く次の試合をプレーするのが良いってことだね」

 

コメント

  1. レト より:

    これまでの好調ぶりが嘘のような試合内容でしたね。

    ビジャレアル戦の再現さえ出来ていれば勝てていたと思いますが、
    メッシ、スアレスの低調なプレーを始めとしてインテンシティーとアイデアの欠如が致命出来でした。
    間が空きすぎて集中が切れたのか、CLに気を取られすぎたのか。
    これまでの試合では失点しても気持ちを切り替えるだけの余裕がありましたが、この試合においては皆無でした。
    リーガは厳しくなりましたが、今回の敗戦はそれ以上にこの1ヶ月の成果を振り出しの戻してしまう危険性がありますので、次の大勝負で逆に調子を取り戻すことに期待しましょう。
    チームが生まれ変わったのもアトレティコ戦からですし、「今年のバルサはこんなもんじゃない」ってことを示してほしいです。

  2. silver より:

    思わぬところでポロっと試合を落としてしまう感じは昨シーズンから引っ張ってしまっている悪い癖ですね。
    この雰囲気をマンチェスター・C 戦まで引きずらないで欲しいです。
    リーガーでは何とか逆転を目指して、これ以上の敗戦は見ることが無いよう祈っています。