シーズン開幕を心待ちにする監督。
本日8月5日(日本時間6日4時)はFCバルセロナの夏のお楽しみ、ジョアン・ガンペル杯です。1966年に始まったこの大会も今年で第50回。招待チームであるASローマには懐かしのセイドゥ・ケイタが所属していますし、ルイス・エンリケにとってはかつて率いたチームですし、元カンテラーノのヤゴ・ファルケやトニー・サナブリアもいますし、なにかと因縁のある昨季のセリエA準王者との試合は楽しくなりそうです。もちろん、一番の見所は先週プレシーズンを開始したレオ・メッシ、ネイマールが初登場する点で、現地スポーツ紙もこぞってトリデンテを大きく扱っているお祭り前日です。
その他の注目点は、第1カピタンに正式に決まったイニエスタの巻くカピタンマーク、カンプノウ初試合でのプレゼンテーション、午前中からスタジアム周辺で始まる各種イベント、来週へと迫ったセビージャとの欧州スーペルコパへ向けての最終テストであること、課題とされる守備面での改善具合、などなど。残念なのはFIFAのイジワルで新加入選手のアルダ・トゥランとアレイシ・ビダルを出場させられないことです。
プレシーズンが嫌いなルーチョ
ASローマとの第50回ガンペル杯は、FCバルセロナにとってプレシーズン最終試合となります。これが終わればいよいよ、セビージャとの欧州スーペルコパとアスレティックとのスーペルコパ・デ・エスパーニャ。親善試合の日々が終わり、真剣勝負が始まる日が待ちきれないと、前日会見でのルイス・エンリケは語っています。
「プレシーズンで一番なのは、それが終わりの時を迎え、誰もが好きなコンペティションが始まることだよ。私はプレシーズンが好きではないし、好きだったことは一度もなかったね、、、チームのプレーに関しては、少し奇妙に思えるだろうけれど、“良”の評価を与えよう。守備面や効率性での改善が必要とはいえ、私は内容に満足しているんだ。昨年よりも良かった点は幾つもあったし、チームは得点機を多く作り出していた。しかし、私たちはもっと効率を上げる必要があるし、自分たちのエリア周辺ではもっと上手く守らなければならない。リスクとダメージを最小限にする、それが目標だよ」
ゴール不足に関しても、心配はしていないと監督は言います。「チームはゴールチャンスを生み出していた。監督にはそれぞれ、手持ちの選手たちの特性に合わせたプレーアイディアがある。私たちとしては、相手チームが先を読めないチームであり続けたいと思っている」
親善試合では結果は二の次
明日のローマ戦でスーペルコパのチームが見られるのか?ミスターの答えはこうです。「欧州スーペルコパのチームは見られないだろうね、、プレシーズンにおいて私がより気にかけているのは、フィジカル状態に応じて出場時間を分配すること、選手たちのコンディションを見ることだ。結果よりもそちらを気にしている。もちろんガンペル杯には勝ちたいし、負けるのはキライだから勝てることを願ってるよ。とはいえセビージャ戦の準備よりも優先することが幾つかある。スーペルコパは是非とも勝ち取りたいタイトルだけれどね」
メディアが注目するトリデンテについても、「どんなメンバーを組むか分からない。メッシとネイマールはすでに自主トレーニングを開始していたので、昨年よりも良い状態で休暇から戻ってきたよ。彼らのプロフェッショナル精神にはとても満足しているし、二人が出場する可能性はあるね」と、確約しなかった監督でした。すでに4試合でプレーしている選手と、これが最初の選手では出来上がり具合が違いますしね。
トリデンテの中では、ルイス・スアレスが3得点でプレシーズンのチーム得点王。良い活躍を見せています。「現時点で100%となっている選手はひとりもいない。そんな選手がいれば、選手にとってもチームや監督にとっても過ちといえるだろう。より暖機運転を行っていて、周りより良い感じを与える若手選手はいるけれどね。ただ、ルイスは昨年はプレシーズンに参加できなかったし、公式戦開幕にとてもモチベーションを上げているよ」
ポルテーロについてもルイス・エンリケは、「本当に決めていない。3人全員を信頼しているし、これからの数日でよく考えるよ」と、いつものように明言を避けています。
古巣ローマとの対戦
ルイス・エンリケは2010/11シーズンにローマを指揮していました。「ローマにいたことで、監督としてあらゆる面で成長させてもらったよ。あれはフィリアルを3年間率いた後、私にとって監督4年目のシーズン。ユニークな経験だった。ローマがあの機会を与えてくれたことに、私はいつまでも感謝していくことだろう。私たちはローマに異なったフットボル観を持ち込み、その変化に意欲的に立ち向かおうとする偉大な選手たちと出会った。ファンも私たちを応援してくれた。ローマ時代はすばらしい思い出だよ。もっと上位で終えたかったけれど、とても建設的な一年だった」
そのローマは「とても良いライバル」なので、「良い試合が見られると思う」と語るルイス・エンリケは、選手として出場したガンペル杯について訊ねられると、「私は物覚えが良くないので、初めてプレーしたガンペル杯のことは覚えていないんだ。けれども雰囲気やらファンとの再会という点で特別な日となる。公式戦に訪れる観客とはまた層が違っているけれどね(=ソシオより観光客が多い)。ガンペル杯はフィエスタ。人々に楽しんでほしい」とコメントしています。
マスチェ主将、ペドロ
この火曜日はロッカールーム内でカピタン投票が行われ、マスチェラーノが第4カピタンに選ばれました。「選手たちによってそれが決められたことを嬉しく思っている。私はそういうのが好きなんだ。マスチェラーノが選ばれて嬉しい。ただ、チーム内には重要な選手たちが他にもいるし、発言をするのにカピタンである必要もない」
ここ連日バルサ系メディアを賑わせている、ペドロ・ロドリゲスのマンチェスター・ユナイテッド移籍に関しては。「起こるかどうか分からない仮定の話を考えるのは好きじゃなくてね。それよりも彼が同じ道を進んでいく事を考えていきたいし、私たちはどのような問題も解決するように準備をしていくよ。私たちはペドロのことはすでに知っている。彼はハイレベルな選手だ、監督としては残留してほしい」
新たな新入団選手や退団選手については、「誰もが知っている問題によって、これ以上の加入はないだろう。退団は選手がそれを望んだ場合にのみ発生する。現時点では新しい話はない」と述べたミスターでした。ウワサのジェルソンもアブデヌールも無い、ってことですかね。
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