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ネイマール、自宅で怪我予防トレ

サントス時代からの専属プロたちと自宅でもトレーニング。

世界的クラックたちがずらりと顔を並べるFCバルセロナのスカッドにおいて、一際明るい輝きを放っているのがブラジルが生んだ天才ネイマール・ジュニオールです。次はどこへと進むのか予想のつかないドリブル、思いもかけないタイミングで繰り出されるフェイントやトリックプレー、スピードある侵入。見ていてこれだけファンの胸を弾ませる選手はそうそうお目にかかれませんし、そんなスーパーな選手がレオ・メッシやルイス・スアレスと実に楽しそうにフットボルをしているのは、クレとして極上の歓びです。

取り組むのは怪我予防

ネイマールの素晴らしさは天性の才能に頼るだけでなく、生活のあらゆる詳細にまで気を配り、万全の準備を整えて試合に臨むところであると説明するのが26日付のSPORT紙です。この日の同紙はネイマールの大特集を組んでいて(名付けてネイマール・コンフィデンシャル)、計6ページをかけてネイの“秘密”を明かしています。そのうちのひとつが、彼が日々取り組んでいるフィジカルトレーニングについて。これがなかなかに興味深いので、ちょっと覗いてみましょう。

バルサの11番は毎日シウター・エスポルティーバで行われるチームトレーニングとは別に、自宅に設けられたジムにて個人トレーニングに汗を流しています。それを担当しているのは、サントスFC時代から一緒に仕事をしていて、ネイマールが絶大な信頼を置く二人のプロフェッショナル、リカルド・ロサ(トレーナー)とラファエル・マルティニ(理学療法士)です。2014年のMD紙の記事によると、同年のムンディアル・コロンビア戦でネイが腰に大怪我を負った時、助けを求めたのがマルティニ氏で、彼はサントスに願い出てネイマールの専属療法士となったそうです。リカルド・ロサ氏も同じくしてバルセロナへとやって来ました。

SPORT紙にあるリカルド・ロサさんの説明によると、クラブでのトレーニングと自宅での自主トレでは目的は全く別になります。ロサさん曰く、「耐久力、スピード、敏捷性といったところは全てクラブでのトレーニングで鍛えています。私たちは仕事は怪我の予防です

二人は毎日ネイマールと一緒にシウター・エスポルティーバへと赴き、トップチームの練習をつぶさに見届けます。クラブ側はそれを迷惑に思わないのかというと全く問題ないようで、「バルセロナのスタッフとの意思疎通はスムーズです。私たちは全員、ネイマールが最大の成果を上げ、怪我をしないことを目指している。今のところ、この目標は達成されています」、とのことです。

ちなみに直前の内転筋の負傷で出場が危ぶまれたムンディアル・デ・クルブスも、マルティニ療法士が日本まで帯同して治療を行ったことが功を奏し、リーベルプレートとの決勝戦での復帰&大活躍へとつながったそうですよ。

関節の可動性

ネイマールの体重は現在、67kgだそうです。彼が入団時のデータは64.5kgでしたから、この2年半ほどでおよそ2.5kg増加したことになります。しかしネイの腹筋周りがたぷついている様子はないですから、筋肉でそれだけ増えたわけで。リカルド・ロサさんはこの体重変化については、次のようにコメントしています。

「彼の体が成長したことによる、自然な体重増です。体重に関しては、私たちは心配はしていません。私にとっては、サイズはさして重要ではないのです。私が彼に望むのは、スピード、敏捷性、技能、力強さ、耐久力をもっと増やすことと、現在のような成果を彼が出していくことです」

トレーナー氏曰く、CR7さんが直線的に突っ走り、守備者との違いを作るために接触を利用するのとは対照的に、「ネイマールはもっと能率が良く、方向を変えることで接触を避けている」とのこと。よってバルサの11番が怪我を予防するためには関節の可動性が非常に重要になってきますから、そのあたりを重点的に鍛え上げている模様です。

自在に変化するドリブルによって、牛若マールは相手選手を抜いていく。しかし手荒なタックルを受けてピッチに転がされることもしばしばで、彼が苦悶の表情を浮かべるたびにファンとしてはハラハラします。このタックルについて、マルティニさんはこう述べています。

ネイがいつもファールを受けるのは、1対1が彼のプレーの特徴だからです。サントスではチームで一番目立つ選手だったことでたくさん蹴られていましたし、現在は有名な選手ゆえにファールを受けています。相手選手に追跡される頻度はどんどんと増しています」、「幸いなことに、ネイマールは非常に頭が良く、上手く身を守れています。ネイはシミュレーションはしない。彼が跳ぶのは身を守り、大きな怪我を避けるためです。もしそうしていなければ、私はすでに彼の前十字靭帯の回復作業を行うことになっていたでしょう」

マルティニさんによると、ネイマールが唯一身を守れなかった怪我が、後方からいきなり腰に蹴りを入れられたスニガのあれだそうです。

“夜の帝王”となる心配なし

SPORT紙のネイマール特集では、彼のバルセロナでの生活についても記されています。それによると、現在のネイマール家の住居を選んだのは彼の母親と妹だとされているのですが、海沿いの隣町ではなく市内北部にある高級住宅街を勧めたのはクラブなんだそうで。というのもバルサにはロナウジーニョ太陽王という“恐怖の前例^^;”がありまして、夜遊びを避けて規則正しい生活をするために、この地区を推薦したそうです。実際そのあたりで暮らしたことなんてないので分かりませんが、友人たちが夜毎集って騒ぐことを妨げる雰囲気の町なんでしょうか。

しかしバルサに入団してからの2年半で、ネイマールに夜遊びの心配がないことが分かり、彼のプロ精神を理解したクラブは、メッシスアレスが暮らす海沿いのカステルデフェルスへの引越し希望に反対をしませんでした。ブラジル人であるネイは海が大好きで、海が近くにあるとなんらかの血が騒ぐこととは思いますが、たとえネイマールロナウジーニョの元住居を購入するつもりだと知っても、恐れて却下する理由とはならかったわけです。また、カステルデフェルスの新居購入はバルサとの契約更新と同意義であり、バルサで何年も暮らす決意の表れでもあるとSPORT紙は言います。メッシの後継者となるのは自分だとネイマールは決意している。人々が私生活に踏み込んでこないバルセロナの気質も、彼を幸せにしているようです。

また、数ヶ月前から息子ダビ・ルッカくんの母カロル・ダンタスさんがバルセロナへと移り住み、バルセロナ大学で理学療法を学んでいるのだそうです。ネイマールカロルさんの関係は今でも良好で、ルッカくんが近くにいることで彼に特別なエネルギーを与えているとのこと。ネイマールは昨日、SNSにルッカくんとの微笑ましい写真を投稿しています。

 

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