楽しそうにプレーするメッシに引っ張られ
パロン(リーガ中断)明けのデルビーで、3日後にはユベントスとのチャンピオンズ開幕戦も控えている。これはやりくりの難しい試合になると予想されたエスパニョール戦でしたが、ふたを開ければ結果は上々(5-0)、内容的にも今後へ期待のできる好感触ゲームとなりました。レアル・マドリーがベルナベウで2試合連続エンパテだったこともあり(勝点差4)、とても気持ちいい日曜です。
リーガ開幕3連勝もそうなのですが、バルベルデバルサのプレーがクラブのアイデンティティを取り戻してきている点、これがバルセロニスタの精神を明るくします。なによりもレオ・メッシがフットボルを楽しんでいる様子は重要で、会長のどんな言葉よりもファンを安心させます。今回のレオはプレーがとても楽しそうで、試合終了後の下の写真も最高じゃないですか。
補強活動のぐだぐだとスーペルコパクラシコの完敗によって、リーガ開幕節では不安いっぱいだったバルセロニスタ界隈のムードも、ここまでの3試合でだいぶ明るくなってきました。全てがあれほどに順調に見えたマドリーがつまづき、第3節終了時点でバルサが早くも4ポイントリードですから、フットボルの神は天邪鬼というか。バルサはフットボルに愛された“D10S”たるメッシが元気なら、大抵のことはまあなんとかなります。
そんなレオに引っ張られ、バルベルデ新時代のプレースタイルも少しずつ形が見えてきました。まだ産声を上げて間もないとはいえ、中盤での組み立てを土台にするチングリ流バルサが見えてきたのは嬉しい。プレッシングでボールを奪い取り、ポゼッションで好機を作り出すこのスタイルが熟成されていけば、クレにとって喜びの多いシーズンになるという期待が生まれているのが重要です。
バルベルデ「クラブが平穏であることで、全てはより上手く進む」
そしてデンベレのアシストによるルイス・スアレスのマニータ完成弾を祝う歓声に混ざって、「バルトメウ辞めろ!」のコールがあったのもバルセロナらしいといいますか。昨日カンプノウではアグスティ・ベネディトによる不信任動議の署名コーナーも開設されていて、2,000人ほどのソシオ署名が集まったそうです。反対派にそういう権利も認められている、民主的なクラブ。ただし現場としては、スポーツ外の話題は少ない方が良いのが本音です。
試合終了後、エルネスト・バルベルデは会長辞めろコールについて、次のように語っています。「人はそれぞれに、自分が適切だと考える表現をしてかまわない。大事なのは人々がチームのプレーを楽しみ、そしてクラブが平穏であることなんだ。それによってすべてはより良く進むからね」「私たちは試合に集中しないとね。重要なのはピッチでの出来事と、選手たちが勝利を得ることなんだ」
監督はまた、エスパニョール戦の快勝については、「結果だけを見れば、余裕だったと考えられるかもしれない。けれども実際はむしろ反対で、激しくハードワークが必要な試合だったよ。試合を見ていない人々が考えるように簡単では決してなかった」とコメント。3日後には、昨季完敗したユベントスとのチャンピオンズ初戦がありますので、現時点での力がどれほどのものか、興味深く観察することにしましょう。
コメント
バルサのゴタゴタに隠れる形で必要な補強をサボっていたらしいレアルに早くもツケが回ってくるとは皮肉な話です。
サポーターもCLは懸念しつつ、リーガはなんとかなると思っていたようですけど。
バルベルデが言う様にハードワークを要するゲームだったのなら、なおのこと中2日で行われるユベントス戦への影響が気掛かりではあります。
マドリーは、マルセロがお粗末な顔面キックで一発レッドを喰らっていました。
リバプールのFWマネも顔面キックで一発レッドでしたが、こちらは「意図的」なものでは無いとの見方が強いようです。
さて、マルセロはどうでしょうねぇ…笑?