PSG会長の発言から、また騒がしくなったネイマール周辺 バルサに戻る道が少し開くも、条件は相当に厳しい
PSGのナッセル・アル・ケライフィ会長がネイマール(27)の退団を否定しなかったことで、バルセロナとマドリー両方面のメディアが「扉は開かれた!」と盛り上がっています。輝かしい過去に戻ることが幸せとはかぎりませんが、バルセロナの理事会はブラジレーニョ復帰を視野に動向を注視している模様。賑やかな日が続きそうです。
怒りのPSG会長、動き出すスーパーエージェント
アル・ケライフィ会長がフランス・フットボール誌に対して語った「選手たちはここに楽しむためにいるわけじゃない。彼らはもっとハードワークしなければならないんだ。もしこれに合意しないのなら、扉は開かれている。チャオだよ」の言葉。
PSG会長のこのごもっともな怒りの発言は、大きな波紋を生みました。
そのなかでも特に大きな波紋は、フランスで最も高名なスポーツ紙 L’EQUIPE によるもの。同紙は「ネイマールをPSGへと連れてきた代理人が、彼をラ・リーガへと戻る準備をしている」「もし巨額のオファーが届けば、PSGはネイマールを売るだろう」と報道しており、あの L’EQUIPE がこんなことを言っているぞ、と各国で再拡散されている次第です。
同紙によると、ネイマール家と親しいスーパーエージェントの ピニ・ザハビなる人物が、ブラジレーニョのスペイン復帰のためにすでに動き出しているそうでございまして。2年前にネイをパリへと連れて行き、今度はスペインに戻す。いい商売してますね!
ってことで、ネイマールを巡る2019年度版メロドラマの主人公の一人が、このピニ・ザハビ代理人です。
クリアするべき条件
ザハビ代理人がネイマールのスペイン、特にバルサ復帰を画策しているとして、その実現のためにクリアしていくべき条件はなにか、とりあえずは好き嫌い/要不要抜きで考えてみましょう。
- ●PSGの扉が、バルサに対してフルオープンになること
- ●バルサに買い戻すお金があること
- ●テクニコたちがクラックの再加入を了承すること
- ●ネイマールが年俸の減額を受け入れること、移籍時に要求した契約更新ボーナスを諦めること
- ●ネイマールのクレ向けの言葉
特に最初の、アル・ケライフィ会長がネイのバルサ出戻りを良しとするかです。「スター選手の振る舞いは好きじゃない」と怒りのパリクラブ会長とはいえ、はたして大嫌いであろうバルセロナに移籍させるのか。もしマドリーから同等(以上)のオファーが届けば、バルサへの嫌がらせのためにマドリーを選びそうです。
そしてバルサには、PSGが要求するであろう2億ユーロを超える移籍金を出す金庫力がない。
この二つを同時に満たす方法としては、PSGが欲しがる選手をオペレーションに含めることで、支払いを少なく抑えることが考えられます。
候補はフィリペ・コウチーニョ、ウスマン・デンベレ、イバン・ラキティッチあたりか。コウチーニョはともかく、これでデンベレを出すと2年間はなんやったのかと。もちろん、選手がパリへ行きたがらないと話になりませんが。
エルネスト・バルベルデは特に問題なく、ネイマールの復帰を受け入れるでしょう。
今のサラリーは出せない
それらの外部条件が整ったなら、次はネイマール自身の努力も必要になります。なにせバルサは、スカッドの年俸総額が膨れ上がっている状況に窮しており、さらに高給取りが増えるとバルーンが破裂してしまう(なのによくアントワン・グリースマンに手を出せるものだと)。
PSGで手にしているとされる3,680万ユーロもの年俸、これを諦めてもらうことが、バルセロナが契約書にサインできるようになる必須項目です。
マドリーは逆に、年俸増額のオファーを準備しているといいますし、お金で選ぶならマドリーの一択ですな。
あとは、クレ向けの誠実なメッセージもほしい。
もしこのE難度のオペレーションが成功したとして、しれっと何食わぬ顔で戻ってこようとしているのなら、なんだかなぁと。三井寿が湘北バスケ部に戻る時ほどの感動は求めませんが、なんかひとつないと受け入れにくいです。
でもなぁ、ネイマールが入ることによってバルサはまた欧州の頂点に立てるようなチームになるんだろうか。キング・メッシの玉座を引き継ぐべきクラックと2年前は疑問なく考えていましたが、無理に無理を重ねて復帰させるような選手かといえば、違うだろうと。
ルイス・スアレスの後を引き継げるような9番、どうせ頑張るならこっちを頑張ってほしい。PGSを選びそうなデ・リフトへの申し出も、もうちょっと頑張ってもいいんじゃないかな。
コメント
他クラブの補強が盛り上がる一方で
バルサはデ・ヨング以降全くいい話を聞きませんね。
久保君の件は報道が事実なら仕方なかったと思いますが。