ハマれば儲けもの、芽が出ずとも経済的損失を出さずに済むオペレーション
FCバルセロナがトゥールーズの若手フランス人セントラル、ジャンクレール・トディボ(19)を獲得するのは確実で、あとは時期が冬か夏かの問題のようです。
目標としていたデ・リフトが無理めとなり、代替案としてメディアに名前が登場するや、エリック・アビダルの攻勢が実って交渉はとんとん拍子に進展。この週明けにも移籍が公式発表されるんじゃないかと各方面で報じられています。
ポイントはトディボとトゥールーズとの契約が今年6月末で終了する点で、仏クラブは冬市場で選手を手放すことで移籍金を得るか、夏にフリーで移籍させるかの選択をしなければならない。
契約延長を拒んだトディボをトゥールーズは昨年11月から“干している”ので、普通なら有力なのは冬移籍でしょうが、選手とクラブの関係は冷え切ってるらしく、半年間の“地獄送り”かもしれません。
冬移籍の場合は、プリメーラのクラブに半年間レンタルに出される見込みです。
経済的リスクが少ない
トディボがどんな選手なのか、不勉強につき全く知りません。1月4日のSPORTを参考にさせてもらうと、彼の獲得は“スカッドにいないタイプのセントラルを、経済的リスクが少なく獲れるマーケットチャンス”となります。
前述のとおりに、知名度がまだ低く、かつ残り契約期間が半年の選手ゆえに獲得費用が少なくて済みますし、もしバルサで芽が出ずとも、若いので投資分を回収できる可能性はとても高い。利益を上げることも難しくないです。
肝心のフットボール面は、元セントラルのアビダルの目利きを信頼すると、トディボがバルサでやれると確信するからこその獲得なのでしょう。
19歳のトディボは、昨年8月にトゥールーズでトップデビューしたばかりです。そして10試合にフル出場した後、契約更新を拒んだことで2ヶ月間の干物生活に突入。それからの6試合は招集も受けていません。
持ち味は空中戦や1対1での強さ、だとか。一方でバルサのセントラルの必須条件とされるパス供給については“要成長”らしく、即戦力ではなく将来性を期待されての補強になります。
いや、本当に期待されているのは、ビジネス性の高さかもしれません。
売ることも考慮したオペレーション
デ・リフトの代役として浮上したトディボですが、比べるならば、すでにチャンピオンズやオランダ代表で活躍しているデ・リフトよりもバルサBの若者たちに近いです。正しくは、マルロンに近い。
リーグアンでの出場実績も少なく、2ヶ月間試合に出ていない(さらに半年続くかもしれない)十代の選手を、強化技術部やテクニコがピケ、ウンティティ、ラングレに続く第4のセントラルだと考えているとは思いにくく、ハマれば儲けもの、ダメでも確実に元は取れるオペレーションだと考えるのが妥当なんですよね。
南米国籍ではないけれど、マルロン、ジェリー・ミナ(それにマルコムも?)らのような“若手転売ビジネス”案件の匂いがぷんぷんする。
少なくとも、エルネスト・バルベルデの希望ではない自信はあります。
トップチームの背番号を得てプレシーズンに参加するでしょうが、バルベルデ(もしくは新監督)が戦力と見なさなければ、いつでもオファーを受け付ける選手。売ることも見越して買う。最近のバルサの新定番ですね。
よって、デ・リフトの真の代替候補はまだスクープされていないはずです。
もう少し年上(22~23歳)でトップリーグ経験がそこそこ豊富な右利きセントラルが、春くらいに浮上してくるんじゃないですかね。
このニュースのまとめ
- ・バルサ移籍が濃厚とされるトディボ(19歳、トゥールーズ所属)
- ・現クラブと選手の関係は壊れている(干されている)
- ・強化技術部による、転売も考慮に入れたオペレーション
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