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【会長選挙2021】バルサ会長を志願する“仮候補” 8名の情報まとめ

バルサ会長の志願者はどんな人々なのか、どんな主張をしているのか

2021年1月24日からFCバルセロナの運営を担うべく、会長選挙に立候補した8名の志願者たち。多少なりとも参考になれば良いなと、それぞれの情報を書き留めていきます。

もっと詳細は追記していきますが、とりあえず基礎情報を。

会長選挙2021 日程決まる:まずは2,257枚の署名集めから
コロナウイルスの嵐の中、船長(クラブ会長)不在で波高き海を漂っているのが2020年末のFCバルセロナです。ソシオ/ソシアの怒りによってバルトメウ一味を運営担当から追い出したのは良かったものの、シーズン途中に最高責任者がいなくなるデメリットも大きく。会長がいたからといってチームの現状が改善するわけでもないですが、良きリーダーの到来が今は待ち望まれます。
【バルサ会長選挙2021】号砲鳴る:8名のプレ候補が署名用紙を受け取り
FCバルセロナの舵取りを担当していくクラブ会長とその理事会を決める選挙が、2021年1月24日(日)に行われます。この選挙で「正式な候補」として投票される立場になるためには、まず自分がソシオたちから支持される存在であることを証明しなければならない。そのためにあるのが恒例イベント署名集めで、今回の選挙では2,257枚のソシオ署名を集めた候補者のみが、「プレ」の肩書きを外し「正式候補」になれるのです。
【会長選挙2021】ソシオの支持署名集めは、ラポルタがぶっちぎり(対抗は3人)
昨日1月11日(月)をもって、FCバルセロナ会長選挙 第一の難関であるソシオからの支持署名集めが終了しました。正式な会長候補者となるために必要な2,257枚以上の署名を、クラブのソシオ事務局に提出できたのはジョアン・ラポルタ、ビクトル・フォン、トニ・フレイシャ、そしてエミリ・ルサウの計4名。おおよその予想どおりの顔ぶれで、現時点では元会長が最も支持を集める結果となっています。

 

正式な会長候補者となるための、支持ソシオ署名集めで必要枚数を提出できたのはラポルタ、フォン、フレイシャ、ルサウの4人。
■カタルーニャ州政府は選挙管理委員会の相談に対し、現時点では24日の投票を許可しつつ、州保険局の会議次第では延期もあり得ると返答。(2021.01.07)
■投票の延期を支持するのはルサウ、ビラジョアナ、フェルナンデス・アラ、ベネディト。
健康に留意しつつも24日の投票を主張するのはラポルタ、フォン、フレイシャ。
■バルサの元選手、ビクトル・ムニョスピチ・アロンソラポルタを支持。(2021.01.07)
■“ラ・マシアの父”がフレイシャを支持。(2021.01.06)
■フレイシャがラポルタを批判。
■1月2日のMD紙によると、同紙が12月19-22日にソシオ220名を対象として行った調査では、「もし明日投票日なら誰に投票する?」かの問いに対してジョアン・ラポルタとの回答が最多で52.3%と回答。続くビクトル・フォンが13.2%なのでかなりの大差をつけている。3番手はエミリ・ルサウで3.2%、未定は17.2%。

ビクトル・フォン(Víctor Font Manté)


(Twitterより)

数年前からバルサ会長となるための下準備をしてきた人物。チャビ・エルナンデスとの関係の良さで有名になる。今回選挙の有力候補の1人。ビジネス面で有能な印象。具体的なプロジェクトを用意していると感じる。
  • ●1972年8月12日、バルセロナ県生まれ(48歳)、ソシオ番号 72,609(2018年更新)
  • ●ESADE(バルセロナにある世界トップクラスのMBAビジネススクール)でMBA取得。DELTA PARTNERS社の共同創業者でCEO。ARA紙創業者。
  • ●2010年選挙で元副会長マルク・イングラの陣営入り。2018年6月、チャビ・エルナンデスを擁し活動団体 Sí al Futur(未来へのYES) を創設。2019年1月、バルサ会長選挙への出馬意志を表明。バルトメウ不信任動議を支援。
  • スローガン:Foc nou i bon govern(新たなる火と良き運営)。最良の運営陣によるクラブ再生を訴えると主張。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:42,000枚
  • ●チームにテニスコーチのトニ・ナダルが参加。選手ラファ・ナダルの叔父。
  • ●チームに記者でARA紙取締役のアントニ・バッサスが参加。選挙に勝った場合は執行部に入る。
  • ●チームに高名なる医師ラモン・クガットが参加。膝の権威でバルサ選手も度々お世話になっている。
  • ●自分が会長になれば、女性役員を数多く登用するとアピール。すでに5名のチーム入りを発表している。
  • ●ネイマールの復帰には反対。
  • ●当選時のゼネラルディレクターに旧友であるジュリ・ロペスを、セクレタリオ・テクニコ(強化技術部長)にはティト・ビランコを指名。
  • 監督はロナルド・クーマン続投を支持すると方向転換。チャビ・エルナンデスはゼネラルマネージャーとの結論に達したと説明ジョルディ・クライフがスポーツディレクター。
  • フットボルバセ(育成部門)のディレクターにはジョアン・ビラ。かのアルベルト・ベナイヘスも戻ってくる

ジョアン・ラポルタ(Joan Laporta Estruch)


(Twitterより)

元バルサ会長として抜群の知名度を誇り、強いカリスマ性を持つ。メディア受けする人物。レオ・メッシとの関係の良さと、残留への確信を強調する。当選後のプロジェクトを周到に用意しているようには見えない。
  • ●1962年6月29日、バルセロナ生まれ(58歳)、ソシオ番号 16,559(2015年更新)
  • ●バルセロナ大学法学部卒。弁護士で政治家。カタルーニャ独立を支持。カタルーニャ州議会議員(2010-12)。バルセロナ市議会議員(2011-15)。
  • ●活動団体 Elefant Blau 代表として2000年選挙ではリュイス・バサット陣営に参加。2003年選挙で勝利し、バルサ会長を務める(~2010)。2015年選挙では2位。2020年11月末、世界遺産サン・パウ病院にて会長選への出馬を正式表明。
  • スローガン:Estimem el Barça(私たちはバルサを愛する)。ふんわりしてますな。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:60,000枚
  • ●ベルナベウの近所に巨大な看板を立てる広告戦略がバズる。
  • ●「他候補たちとは違い、自分にはレオ・メッシの信頼がある」と強調。「私が常に言葉を守ってきたことを彼は知っている。彼が心地よく感じ、そしてバルサが再びCLで成功する、彼にはそんな提案を会長になってしたい」
  • 各派の対立は煽らず、バルセロニズモが団結するべき時だと訴える。
  • ●元バルサ選手のビクトル・ムニョスピチ・アロンソが支持を表明。

トニ・フレイシャ(Toni Freixa Martí)


(Twitterより)

サンドロ・ルセイ理事会のスポークスマンとして、当時はしょっちゅうメディア露出をしていたので知名度はある。いつも難しそうな顔をしている。バルサ会長選挙への挑戦は二度目。政治的・企業的な利益から距離を取っている点を強調する。激アツサポーター集団や、“ラ・マシアの父”の支持を取り付けている。
  • ●1968年10月8日、バルセロナ生まれ(52歳)、ソシオ番号 62,778(2015年更新)
  • ●バルセロナ大学法学部卒。弁護士、企業経営者。
  • ●2003年、ラポルタ理事会のメンバーとなる。2005年に辞任し、ルセイ理事会のスポークスマンとして復帰。バルトメウ時代でも理事を務めた。2015年選挙では1,750票(3.70%)を獲得。2020年9月、会長選挙への出馬を表明。
  • スローガン:Fidels al Barça(バルサに誠実)。政治的な利益とクラブを切り離し、誠意を持ってクラブ運営にあたるとする。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:25,000枚
  • ネイマール復帰には反対。ロナルド・クーマンは続投するべきと考える。「チャビはいつか監督となるだろうが、今ではない。現監督はクーマンだ」「クラブには安定が必要。クライフも最初の2年は良くなかったが、その後4連覇をしている」
  • ●「この選挙キャンペーンには政治的・企業的な利益による影響があり、そういったしがらみのない唯一の候補が私たちだ」とアピール。
  • ●「ウソを言い続ける候補者たちがいる。そしてメディアはそれが事実であるかのように報じている」「候補者の何人かは政治家と一緒になっている」「ソシオはラポルタがどういう人物かよく知っている。彼は4億500万ユーロの負債をクラブに残した。もしラポルタが選ばれれば、クラブは真の危機に陥るだろう
  • ●「チャビはバルサの財産だ」「私はチャビと話をした。ゼネラルマネージャーになると言われているが、それはチャビの意志と一致しない」
  • ●カンプノウ北ゴール裏席の熱いサポーター集団たちと、当選後のサポートに関する合意文書でサイン。
  • ヌニェス会長時代のクラブ理事で、ラ・マシア創設の父となった伝説のソシオ(番号108)ジャウマ・アマト氏が家族とともにフレイシャへの支持を表明

エミリ・ルサウ(Emili Rousaud Parés)


(Twitterより)

ジュゼップ・マリア・バルトメウの正統後継候補として理事会入りするも、バルサゲート事件を機に関係が決裂し、5人の理事と共に下野。もし当選すれば、女子チームや女性会員(ソシア)を盛り立てたいとする
  • ●1966年4月27日、バルセロナ生まれ(54歳)、ソシオ番号 31,011(2020年更新)
  • ●ESADEにて経営科学とMBAを取得。カタルーニャ工科大学で企業管理学。企業経営者(Factor Energia社創業、CEO)。ポンペウファブラ大学にてマーケティング学教授(1993-2010)。
  • ●2015年、バルトメウ理事会のメンバーとなり、2020年1月に副会長就任。ただ同年4月、バルサゲート事件によって他の5人と共に辞任した。2020年11月末、世界遺産カサミラにて出馬表明。
  • スローガン:Els Millors, al Barça!(最高の者たちがバルサに)。バルサは最高の理事会が運営しなければならず、それは自分たちだと訴える。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:25,000枚
  • ●チームにはメッシをバルセロナに連れてきた代理人ホセ・マリア・ミンゲージャが参加。当選の際にはスポーツ部門の副会長に。
  • レオ・メッシはバルサに残るべきだと考えるが、「レオの給与額は引き受けられるものではない。ゆえに彼へのオファーはスポーツ計画を基盤とする。勝者である彼が去るなら、理由はお金ではない。メッシがバルサに与えたものは計り知れない」と主張。
  • バスケットボールの女子チームをプロ化すると公約。「女子スポーツが次の任期におけるもう一つの中心軸」だとしてハンドボール、フットサル、ローラーホッケー部門もプロ化するという。
  • ●「世界最高のセクレタリオ・テクニコ(強化技術部長)の1人」を確保していると語る。
以上が2,257枚以上の支持ソシオ署名を集めた立候補者たち。

ジョルディ・ファッレ(Jordi Farré Muñoz)


(Twitterより)

バルトメウ理事会に対する不信任動議で先頭に立ち、名前と顔を売った。台風の目となるか。ネイマール獲得を公約に挙げる。コメントを見るに、愉快な人物かもしれない。
  • ●1975年11月20日、ロスピタレ・ダ・リョブレガ生まれ(44歳)、ソシオ番号 18,046(2020年更新)
  • ●カタルーニャ工科大学卒。企業経営者。
  • ●2015年選挙に出馬するも、署名集めをクリアできず。バルトメウ理事会を辞任に導いた不信任動議の主要推進者。2020年5月、会長選挙への出馬意思を表明。
  • スローガン:Nou Impuls Barça(新たなる推進力バルサ)。もっと時代に合ったクラブ運営が必要だと主張。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:35,000枚
  • ●プロジェクト案:ネイマール獲得を目指す。「私たちは多くの選手たちと話をしており、ネイマールとも話している」「ネイマールのような選手への支払いは、消費ではなく投資。最終的には安く付くことになる」
  • ●カンプノウ年間指定席の順番待ちリストを廃止し、ソシオに即座に座席を割り当てると公約。スタジアム内に納骨堂を作るとも主張。

シャビ・ビラジョアナ(Xavier Vilajoana Eduardo)


(Twitterより)

あまりよく知らない。元選手とあって体格が良く、フットボールのことやクラブ内部がどう機能するかを熟知していると訴える。
  • ●1973年1月2日、バルセロナ生まれ(47歳)、ソシオ番号 35,916(2015年更新)
  • ●カタルーニャ工科大学卒、経営科学資格。企業経営者(Euroconstruc社創業、CEO)。
  • ●ラ・マシア育ちの元フットボール選手。1994年にバルサCまで上った後、他クラブでプレーし、1997年にフットサル選手としてバルサ復帰。2003年にジョアン・ラポルタ理事会メンバーとなり、2005年にサンドロ・ルセイとともに辞任。2010年にルセイ理事会メンバーとして復帰し、バルトメウ理事会にも参加。育成部門と女子チームを担当していた。
  • スローガン: Futuro Con ADN Barça(バルサDNAのある未来)。育成部門を担当した自分ならラ・マシアからバルサのDNAを甦らせられると訴える。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:30,000枚
  • ●メンバーにジローナFCの元会長フランシスコ・レブレ Francisco Rebled が加わる。選挙に勝利した場合は組織部門の責任者となる予定。
  • ●育成部門を担当する理事として、ペップ・セグラのやり方には反対だったという。辞任も考えたが、クラブ内部で貢献することを優先。セグラ解任後は改革ができたと述べる(EFE)。
  • ●カンプノウの工事は2年間で終わらせると主張。その間はヨハン・クライフ・スタジアムとムンジュイックで試合をするという。工事費用は30%削減する。

リュイス・フェルナンデス・アラ(Lluís Fernàndez Alà)


(Twitter より)

よく知らない。地元ではそこそこ知られていそうではある。
  • ●1967年10月12日、バルセロナ生まれ(53歳)、ソシオ番号 83,618(2020年更新)
  • ●企業経営者。経営コンサルタント会社 UP Catalonia 取締役。Sant Cugat del Vallès 市長選挙に政党カタルーニャ民主主義者 Demócratas de Calaluña から立候補。
  • ●バルトメウ理事会の不信任動議を支援。活動団体 Passió, Seny i Planter のリーダーとして2020年12月、会長選挙に出馬表明。
  • スローガン:Passio, seny i planter(情熱、良識そしてカンテラ)。今のバルサに必要なもの。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:15,000枚

アグスティ・ベネディト(Agustí Benedito Benet)


(Twitterより)

バルサ会長選挙の常連。影は薄くなっていってる。
  • ●1964年6月22日、バルセロナ生まれ(56歳)、ソシオ番号 29,990(2015年更新)
  • ●ESADEにて学んだ企業経営者。
  • ●FCバルセロナの社会スポーツ委員会メンバー(2003-09)。2010年選挙の候補者となり、2番目の得票数(8,044票、14.09%)。2015年選挙では3位(3,386票、7.16%)。2017年に不信任動議を進めるも失敗。2020年8月、次の会長選挙への出馬を表明。
  • スローガン:Ara Barça, Ara Benedito(今こそバルサ、今こそベネディト)。三度目の挑戦で今度こそ。
  • ●ソシオの支持署名用紙の要望枚数:35,000枚
  • ●当選すれば、現在進行中のカンプノウ周辺再整備計画 Espai Barça を中止し、世界最高の新スタジアムを建設したいと発表。工事の3年間はムンジュイックもしくはシウタット・エスポルティーバで試合をするという。

 

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