毎年ウワサのセントラルを、今年は本気で狙う見込み。
セントラルの補強を目指すFCバルセロナが、そのターゲットとして照準を定めたのは、チェルシーのブラジル人ダビド・ルイスだそうです。ティト・ビラノバの最大にして唯一の希望選手はチアゴ・シルバだと言われてきましたが、PSGと選手側の求める金銭的水準があまりにも高いため、不可能なオペレーションだとクラブは獲得を断念。そこでパリのセントラルよりも2歳若く(26歳)、実績や実力でも申し分のないダビド・ルイスへとターゲットを移したのです。
チャンピオンズのセントラル
バルサのフロントが求めているのは、SPORT紙の言葉を借りると”チャンピオンズのセントラル”となります。国際舞台での経験がある、ヨーロッパ戦で活躍できるセントラル。同じく候補として名前の挙がっているマルキーニョス(19歳、ローマ)は、この点で見劣りするというわけです。そしてティト・ビラノバもこのセクレタリオ・テクニコの考えに同意をし、ダビド・ルイスを狙うことを了承したとされます。
ダビド・ルイスを30日の表紙としたSPORT紙は、彼が選ばれた理由はスポーツ的なものと個人的なものの両方にあるとしています。スポーツ的には、ポリバレントでパスが上手く、ロングボールも蹴れて、空中戦に強い点。スピリットがあり、髪型だけでなく勇敢さもプジョルと似ている点。一方でルイスがこれまでの所属チームで示してきたコミットメントや、落ち着いた人柄をクラブは高く評価しているそうです(彼は敬虔なプロテスタント)。
もちろん、ブラジル代表の仲間であるネイマールと仲が良いのもポイント。2人が加入すれば、アルベスとアドリアーノを合わせてブラジリアンは4名となり、チームにおけるサンバレベルは一気に上昇です(おっと、ブラジル系ではチアゴもいますね。是非とも彼には残ってほしい)。
市場価格は2,500万ユーロ
ダビド・ルイスはチェルシーとの契約が2017年まで残っていますから、獲得交渉は簡単にはいかないでしょう。必要とされるであろう移籍金は、2,500万ユーロほどです。幸いなのはブルーズでの年俸が600万ユーロらしいので、バルサ内での給与ヒエラルキーを破壊しない点ですか。これはチャビやらプジョルらよりも、1ランク下の給料となります。
バルサの獲得候補リストにダビド・ルイスの名前が挙がるのは、最近の夏の定番のようなものでした。クラブは彼がベンフィカ時代からも関心を寄せていたといわれますし、それだけバルサのスタイルに適応するとテクニコが考えている証といえましょう。ということでスビたちがルイスを獲りに動くとして、彼がカンプノウ行きも好しとするとして、面白くないのは、交渉の行方をチェルシーの新監督となるであろうアノ男が握ることです。アノ男がバルサのオファーを受け入れ、すんなりと放出するか・・・。期待できない・・・。
ちなみに現在ブラジル代表で合宿中のダビド・ルイスは、気さくな性格でして、練習終わりにSPORT紙の取材に応じています。そしてバルサに関するリップサービスもしているのですが、(「バイエルンと並んで、ヨーロッパを支配してきたクラブだね。バルサは近年で最高のフットボルをしているチームだ」)、特に面白かったのは次の言葉です。「言葉の勉強はそんなにしなくていいだろうね。だって僕はもうすでに、スペイン語を話しているもの!」。そんな彼が用いているのは、カステジャーノとポルトガル語が微妙に入り混じった、”ポルチュニョール”と言われる言葉だそうです^^
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