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バルトメウ「プロジェクトは続いていく」

 

バルサ会長としての初会見で、たくさん語ったバルト。

サンドロ・ロセイが突如FCバルセロナの会長職を辞したその翌日、クラブの新会長となったジョゼップ・マリア・バルトメウによる記者会見がありました。前夜の会見は質疑応答のない記者発表だったので、会長としての会見はこれが初めてとなります。これまで彼がいた場所、すなわち副会長席には、フットボルディレクターのラウール・サンジェイが座っています。そこで新会長が強調したのは、2010年に始まったロセイ理事会のプロジェクトはこれからも継続していくこと。ロセイ辞任の理由の1つとなったネイマールの移籍金についても、詳細に説明されています。

 

ネイマールのバルサ入りを許せない人々が大勢いる

現時時間の18時すぎ、ジョゼップ・マリア・バルトメウ新会長による記者会見は始まりました。会見の冒頭、バルトメウはまずこうスピーチをしました。「今朝、私はチームや選手たちと会い、彼らにクラブがどのように続いていくのかを説明しました。他のプロチームと会う時間はありませんでしたが、近日中に実行するでしょう。私はサンドロ・ロセイ会長のこの数年のリーダーシップと、彼の誠実な人柄に感謝を言いたい。彼の友人であることを、私は誇りに思います

私たちは2010年6月に始まったプロジェクトを継続していきます。理事会として私たちは、自分たちに対して批判的であり、この数年での自分たちが良いことも、そう良くはないことをし、間違いをしたことも知っている。けれども私たちは前に進み続けられるよう常に試みているのです」

続いてバルトメウは、自らが会長に昇格したことで空席となったスポーツ部門の副会長にジョルディ・メストレが就任したことを発表。4月に行われる新カンプノウに関するレファレンダム(ソシオ投票)の準備室として、ハビエル・ファウスを筆頭とした新チームを創設したと説明しています。

そして「私が願うのは、私のクラブ運営に関しての疑問を全て払拭することです。本日は時間の限度なく、質問へ答えていきたいと思っています」と述べた新会長は、次のように言いました。

「この数週間、ネイマール問題は多くのメディアの関心を呼び起こしました。私たちは今日まで、これは署名者との間で結んだ秘密の契約だと思っていました。ネイマールのコストを私たちが偽っていると言われていましたが、そうではなかった。私たちは如何なる瞬間も、ウソをついてはいませんでした

「何故ならフットボルの試合はオフィスではなく、ピッチで勝つものだからです。私たちは契約の守秘義務を最大限守ってきた。今日はそれを説明します。私たちはディ・ステファノ(獲得)の件ではオフィスで負けたけれど、ネイマールでは敗れなかった。ネイマールの父は私たちに、秘密事項を取り除く自由を与えてくれました。それは今回の出来事を、彼が不公正だと考えるからです。そして彼は私たちに、ネイマールがより多額のオファーよりも私たちを好んだことを繰り返した。多くの人たちが、ネイマールが私たちのところへ来たことが許せなかったのです。彼は私たちのプロジェクトと、メッシとのプレーを望みました。ネイマールはここへ来たことが正解だったと思っています」

 

ネイマールの移籍金に関する説明

その後、同席したラウール・サンジェイによるネイマールオペレーションに関しての説明が始まります。これが「非常に誇らしい契約」であるとするサンジェイによる説明内容は、次のような感じとなっています。

バルサがネイマール獲得のために支払ったのは5,710万ユーロ。巷で言われていた最も高い額は9,500万ユーロで、これは“偶然にも”スペイン最高額である。
N&N社への支払いは4,000万ユーロ。2つの親善試合は無料。サントスへの移籍金は1,710万ユーロ。ネイマールがバロンデオロの最終候補に入れば、200万ユーロ増額。
ネイマール獲得に6,000万ユーロ出そうというオファーもあり、彼らはそれを1億ユーロに増額した。その件は選手の父から聞いていた。そのオファーは年俸も私たちが提示するものの倍だった。
■ネイマールを獲得する上で効いたのはクラブワールドカップ決勝でサントスに勝ったこと。その日ネイマールは、フットボルを学んだと言っていた。
■どのような選手の契約書にも、固定給(880万ユーロ×5年で4,400万ユーロ)と出来高給、エージェントへのコミッション(5年で270万ユーロ)があり、ネイの場合は“サイニングボーナス”が1,000万ユーロ付く。
■広告代理店?に400万ユーロを支払っているが、これはいずれクラブに収入として戻ってくる。
■ネイマール基金には年間50万ユーロを提供するが、これはブラジル社会への貢献のため。
■サントスの若手選手獲得用に、先に790万ユーロを支払った。N&N社とはスカウティング料として5年間200万ユーロで合意している。
■ネイマールの移籍金の総額は5,710万ユーロ。残りを足すと8,000万ユーロほどになるが、これは移籍金ではない。

 

そうして始まった記者さんたちとの質疑応答タイム。ここでのジョゼップ・マリア・バルトメウ新会長の言葉をまとめると、こういう感じです。少々長くなりましたが、よければどうぞ。

 

【ネイマール関連】

「ロセイ会長が辞任した理由は、ネイマールの一件だけではありません。彼が昨日説明していましたが、ネイマール父がそれ以前に(秘密事項を)私たちの自由にしていなかったことは、彼の辞任に影響していない。私たちに電話をかけてきたのは、ネイマールの父です。あちらから連絡があり、もし自分が障害となっているのなら、契約内容を説明していいと言われました」

「(訴訟を起こした)カセス氏には訴訟対象を拡大する権利があります。ファウス副会長と私も契約書にサインをしており、もしカセス氏が訴訟を広げるのなら、私たちもその対象になるでしょう。訴訟が即、過ちを犯したことを意味しません。私たちは法律の中で行動を取り、それが正しいものであったことに疑問を抱いてはいない。もしカセス氏が私たちを訴えても、私たちは辞任は考えません

「改めてハッキリさせておきたいのは、ネイマールの移籍金が5,710万ユーロであった点です」

「(契約内容を明かし)解放された気分ですし、ソシオにより誠実になったと感じています」

 

【ロセイ関連】

私たちはサンドロ・ロセイとともにこのクラブに来た2010年と同じです。同じ希望を持って、同じプロジェクトは続いていきます

「サンドロ・ロセイの力がなければ、ネイマールはここにいなかったでしょう。ほんの数日前まで、ロセイはバルサ会長を楽しんでいた。そしてこの数日は苦しんでいました。フットボルを最も深く知ることにかけて、彼は世界で5本の指に入る人物です」

「私たちはロセイに彼の続投を望んでいることを伝え、引き止めるために全力を尽くしました。けれども彼にはハッキリとした考えがあった。私にとっては、最高の友人であり最高の会長の辞任でした。私たちはプロジェクトを継続させていきます」

ロセイが辞任した理由は、ネイマール問題と、その他の個人的なものです

「マルティーノとは今日話をしました。彼もまたロセイの辞任には驚いていましたが、彼はプロフェッショナルですし、チームは将来のために仕事をしています。私が願うのはただ、タタが何年も(ここで監督を)続けると発表できることです

 

【クラブ関連】

「私たちの理事会を承認するために、レファレンダムをする必要はありません。これはクラブのためのものであって、私たちではない。私たちは(カンプノウの)プロジェクトを提出しますが、それは私たちの存続とは一切関係ない。私たちはこのクラブのベストのために、このレファレンダムに臨む必要があるのです」

「バルサは違ったクラブです。ここではすべてに疑問が付き、すべてが質問され、すべてが分析される。そして私たちは、そういうクラブであることを嬉しく思っています。ここではすべてがそう行われてきました。不安定な時代もありましたが、それらは常に向上に役立ってきたのです」

「私もまたバルサのソシオであり、会長でなくなった日には、説明を求める権利を持ちたいと思います。それが私たちを民主的で、現代的にさせている。私はジョルディ・カセスが自らの名において、バルセロニスモによって行動していると考えたい。ジョルディ・カセスは私たちにとって見知らぬ人物ではありません。彼は活動的で、質問に訪れては各種の要求をするソシオです。理事たちも何度か、質問にきた彼と話し合いをしています」

「家族は全面的に私をサポートしてくれています。理事会としては、少々時期尚早ではありますが、2016年に会長選挙を行い、立候補するのが私たちの考えです。私たちのプロジェクトはここでは終わりません」

「(病から復帰したアビダルが1分でもプレーすれば契約を延長すると発言した件)私の説明が下手でした。私が言いたかったのは、停止状態だった彼の契約が、1分プレーした瞬間から動き出すということです」

自分たちの利益を守るためには、私たちは断固とした姿勢を取っていきます。敬意のない攻撃を私たちは許しはしないでしょう」

「ビクトル・バルデスは退団を決意しており、それは会長が誰であれ関係はないでしょう。それらは別問題です。彼を失うのは大きいですし、私はとても残念です。最後の日、彼には表彰をしなければなりません。少なくともタイトルに関しては、バルデスはスビを超えています」

クライフに電話をするか?もちろん。彼に電話をかけたいですね。私たちの多くにとって、クライフやレシャックはレジェンドです。ヨハン・クライフが望む時にカンプノウを訪れるよう、彼を招待しますよ」

 

【バルトメウ関連】

「私が会長になると発表してから、314のWhatsapp(LINEのようなもの)メッセージと、190のメールが届き、82本の電話に出損ないました。全部はチェックできておらず、申し訳なく思います。返信できてない人たちには許してほしいです」

バルサ会長になるオファーを、断れる人はいません。私に迷いはありませんでした。私は私のキャラクターを出していきます。それは良いとか悪いとかではなく、異なるキャラクターです。私たちはバルサのために働き、クラブが向上し、スポーツによって世界をリードしていけるよう努力していきますよ」

 

これらの新会長の言葉には、地元メディアは概ね好評なようです。騒動をそう簡単に終わらせたくない人たちもいるでしょうし、この先もあれこれあるとは思いますが、クレとして望むのはゴタゴタがさっさと終了し、マルティーノチームがフットボルに専念できる環境が戻ってくることです。もうすぐ2月。ピッチ外の出来事に気を煩わせず、前に進んでいこう!バモス!

 

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