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Spotifyとスポンサー合意、、そしてレベルテルCEOは去る

財政再建に取り組んでいた経営責任者がラポルタに辞意を伝える
会長との経営方針の不一致がクラブを去る理由か

チャビチームが上昇気流を掴んだようだし、冬市場も終わったし、ガビアラウホの契約更新でも取り上げようかと思っていた矢先。バルサにまた事件が発生しました。フェラン・レベルテルCEOがわずか7ヶ月でクラブを去るという報せ。それもSpotifyとの大型契約と関係があるという。次から次へと何かがある、それがバルサです。

スポティファイ・カンプノウ

ここ数日、バルサ系メディアには「Spotify」の文字が溢れています。
今季をもって終了となる楽天とのメインスポンサー契約を引き継ぎ、FCバルセロナに大きなお金をもたらしてくれるという音楽配信の世界的企業。報道によると年間7,500万ユーロの3年契約ということで、クラブ再建やハーラン獲得で大きな助けとなりそうです。

レオ・メッシがいなくなっても、チャンピオンズ優勝から遠ざかっていても、バルサのブランド力は落ちていなかった。これは良い印しですよね。

ちなみに今回の合意にはカンプノウのネーミング権も含まれているらしく、各報道によると、スポティファイ・カンプノウになるという。スタジアム改修工事が終わり、新カンプノウが完成して以降は新契約が結ばれ、スポンサー額も1億ユーロほどに増額される云々です。

クラブの未来に大きく関わる決定ゆえ、ラポルタ理事会は臨時のソシオ総会を招集し、ソシオの判断を聞くことになる。

フェラン・レベルテルCEO 辞任

その一方で2月8日(火)午後、FCバルセロナは一つの発表を行っています。
クラブの最高経営責任者(CEO)であるフェラン・レベルテルが個人的・家族的な理由による辞職願いをジョアン・ラポルタに伝え、それが了承されたというものです。2021年7月1日にCEOに就任してから、わずか7ヶ月余り。当然、何故だ?との憶測が駆け巡ります。

公式サイトではレベルテルからのメッセージが掲載されていて、そこには「1年前に家族的な理由でドイツを離れ、バルセロナに戻ってくると決めた。その少し後、ラポルタ会長のオファーを受けた」ことや、この数ヶ月間が「胸躍る」ものだったこと、しかし「バルセロナに戻ってきた目的である個人的・家族的プロジェクトにより多くの時間を捧げたい」ので辞職を決めた旨が明かされています。はぁ、そうなんですね。

でもナンジャソリャというのが率直な感想ですし、一般紙LA VANGUARUDIAが公式発表に先んじて出した記事によれば、Spotifyとのスポンサー合意を巡っての意見の相違が辞任の理由だという。
Spotifyのロゴが男女両チームやトレーニングウェア、さらにネーミングライツにまで及ぶことをCEOは反対したとか、レベルテルのクラブ運営方針がラポルタとは合わなかったとの説がMDに紹介されています。

レベルテルはクラブ所有権の51%をソシオが持ち、49%を大企業が保有するバイエルンモデルの適応を真剣に分析していたとされる。ラポルタたちはこれを一線を超えると考えた。

真相は不明ですが、理事会メンバーとの意見や方針の不一致が原因の方が、辞任理由としてしっくりきます。

ラポルタの要請を受けて経営責任者になってはみたが、社風がどうも自分には水が合わない。ラポルタがコネで役職を連れてくるのも気に入らない。
レベルテルは非常に合理的な手法を好んでいそうですし、ラテン気質なラポルタといちいち方針がぶつかり退団を決めたわけです。

ラポルタが後任を見つけるまでは仕事を続ける点から分かるように、クラブとの関係はこじれていないようで、外部顧問として残る可能性もあるとかどうとか。憎しみあっての離別ではないのは良かったです。

ジャウマ・ジロも去っている

レベルテル辞任と聞いて、まず思い出すのは2021年3月に発生したジャウマ・ジロの辞任です。

ジロは同年のバルサ会長選挙においてラポルタ陣営が売りにしていた経済分野のスペシャリストで、財界や企業連に強いパイプを持っている人物。選挙に勝てば彼が金庫番の副会長になり、LFPに提出する補償金(12億4,600万ユーロ)集めの中心となる予定でした。

しかしジロは選挙投票日のわずか6日後の3月13日、「仕事の都合でロンドンに行くことになった」としてクラブを去ります。無論、誰もそんな理由を信じることはなく、レベルテルのCEO就任に反対しての辞任との説や、補償金集めを巡って考えが合わなかったとの説が語られていました。

ジロさんは2ヶ月後の5月下旬、カタルーニャ政府で経済部門の要職に就任)

まあなんにせよ、何かしらの事件が次から次へと起こってしまうのがバルサであります。スポーツ面で希望が戻ってきたタイミングで、今度はオフィスにて生じた好まれざる出来事。
果たしてこの敏腕CEO辞任により、クラブはどのような影響を受けることになるのか。財政再建に問題はないのか。優秀な後任を口説いて連れてくるのも簡単ではないでしょうし、バルサ号の航海は本当にいろいろあって飽きないなと思う旧正月です。

 

コメント

  1. トム より:

    どうもラポルタは、経済的な考えを優先させる首脳とは合わない感じですね。
    ロセイやバルトメウと拗れたのも、その辺だったような気がします。

    スポーツクラブにおいて、経済的なアプローチで成功させるクラブもあって良いと思いますが、それがバルサに適用されるかと言えば別の話です。
    完全なる堅実路線はバルサには似合いませんし、トップクラブの進む道でも無いと思います。
    中堅クラブであれば安定こそが望む道かもしれませんが、バルサのようなメガクラブにおいては、もっと大事にしなければならない物があると思っています。

    ラポルタはその辺はきっちり分かっていると思うので、経済よりもクラブのあるべき姿から考えて、決断できると思っています。
    バイエルン方式のソシオ51%+大企業49%という方式は、ラポルタからすれば決して受け入れてはいけない物に見えるでしょうし、私もそう思います。
    それを却下して、Spotifyでの大型契約を結ばれたとなると、CEOとしては立場が無くなったのかもしれませんね。
    なので決別は必然なのかもしれません。

    しかしこういった経済の専門家的な人材は、必ず必要になるでしょう。
    ここはラポルタのウィークポイントなのかもしれません。