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重要案件が待つ1週間:まずはテレビ放映権の10%譲渡で合意か

今季を黒字で終えるための期限はあと2日と少し
米国の投資会社が選ばれたという

2021/22シーズンの締め日となる6月30日まで、あと2日少々。月が変わるまでに幾つかのオペレーションを完了させねばならないFCバルセロナの運営担当者たちは、タフな時間を送っていることでしょう。最重要テーマは、シーズンを黒字で終えること。そのための“レバー”となるテレビ放映権の一部譲渡がどうやら合意に向かっているらしく、公式発表を待つところです。

複数の重要案件

FCバルセロナの各オフィスでは現在、複数の重要交渉が進められています。
ラ・リーガ放映権を一部譲渡することによる融資
ウスマン・デンベレの契約延長
フレンキー・デヨングのマンチェスター・ユナイテッド移籍
レバンドフスキ獲得
この中で、最初の二つ(放映権とデンベレ)は締切がある。30日(木)までに進展があるとないとでは、クラブのその後が大きく変化する最重要問題です。

デンベレの契約延長に関しては・・・ もう何ヶ月おんなじことをやってんだというか、、チャビの信頼を得ているモスキート(あるいは代理人)が、バルサからの給与条件オファーの向上を期待して最後まで粘っている状況。結局昨日(28日)の交渉も前進なく終わり、そのまま晦日を迎えそうです。

契約延長に漕ぎつければ、後釜エストレーモ(ラフィーニャ?)の獲得は不要になり、その資金を他のポジション(例:セントラルのクンデ)に回せるという話もありますが、、クラブもあらゆる選択肢を想定して算盤を弾いていますから、あと2日間のチキンレース?をとりあえず見物しましょう。

フレンキーがついにマンチェスターと給与交渉を始めた、との報道が出始めた方が気になるところです。彼が移籍を受け入れれば、オペレーションは一気に進む。退団ありへと心境が変化したなら、その経緯を想像すると切なくなりますな。

Sixth Street Partners

さて、話を“レバー”の方へと向けます。

FCバルセロナが今最優先として取り組んでいるのは、2021/22シーズンを黒字で終えることです。その上でスポーツ経費(選手監督の給与や移籍金の減価償却費など)を抑えられれば、いよいよバルサが苦しんできたラ・リーガのFFPから解放される。
そんな自由を謳歌するための最初の“経済的なレバー”がようやく動く見込みです。

バルサが抱えるという1億5,000万ユーロの損失を埋め、3年連続の赤字から脱出するために、ラ・リーガ放映権の10%を25年間にわたって売るという苦肉の策。この“レバー”を動かすのが Sixth Street Partners なる投資会社だそうです。

Wikipediaによると600億ドルもの巨額資産を運用している米国のグローバル投資会社で、SpotifyAirbnb、NBAのサン・アントニオ・スパーズなどにも投資している云々。
レアル・マドリーも新ベルナベウ関連で5月に巨額の資金注入を受けています。

将来の4億を差出し、当座の2億を得る

FCバルセロナはラ・リーガ放映権の10%を25年間にわたって譲渡することで、2億500万ユーロ〜2億1,500万ユーロを受け取ることになります。

ラ・リーガの発表によると2020/21シーズンにバルサが得たテレビ放映権収入は1億6,600万ユーロだったので、その10%❎25年間で単純計算すると、手放すのは4億2,500万ユーロです。もし分配される放映権料が今後増加すれば、Sixth Streetの利益(バルサにとってはコスト)も増えます。
その代わりに当座の現金収入として2億ユーロ強を得られる・・・ 。合ってますでしょうか。

この第一のレバーががっちゃんこと動き、赤字決算を回避すれば、次に待っているのは補強資金獲得のための第二のレバーです。
ライセンスグッズ販売などを受け持つ子会社BLMの株式を最大49.9%得ることにより、2〜3億ユーロの収入を見込む。これによってレバンドフスキクンデベルナルド・シルバらの獲得を目指すのが、ラポルタたちの計画となっています。
こちらは6月30日までに動かす必要はありません。

あとはそう、、フレンキー売却という第三のレバーでしょうか。こちらは資金調達とともに、FFPでのマージンを増やすことを目的とされる。マンチェスターの方が早期実現を願っているようなので、フレンキー次第でさくっと決まってしまうかもしれません。逆に選手に退団の意思がなければ動かない案件です。

こうして作り上げるスカッドですから、競争力を手にしてほしい。でも新入団選手が全員活躍する、なんてのは夢物語で、上手くいかないことの方が多いバルサですからどうなりますでしょうか。
チャビチームのプレシーズン2022開始は、7月4日(月)です。

コメント

  1. よし より:

    「もし分配される放映権料が今後増加すれば、Sixth Streetの利益(バルサにとってはコスト)も増えます。」

    考え方は逆にした方が健全ですよね。
    『もし分配される放映権料が今後増加すれば、バルサの利益も増えコストなしで2億€を受け取れたことになります』

    賛否両論で否定的な意見の方が多いのでしょうが、決まってしまったことですから、バルサの価値を高めるために効果的に使って欲しいですね。

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