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ベネディト、不信任動議へと動く

クラブを危機的状況にした、とバルトメウ理事会に退陣を要求。

2010年と2015年のバルサ会長選挙を正式候補として戦い、有力クレとなったのがアグスティ・ベネディトです。その彼が昨日記者会見を開き、バルトメウ会長と彼の理事会に対する不信任投票を実現させるべく推し進めていくことを発表。そのためにはソシオによる支持が必要なのですが、クラブ規約で求められる16,500人の署名が集められる目処が立てば、本格的に不信任動議を提出するとしています。行動を起こした理由をベネディトは「バルサはここ40年間で最悪の組織的クライシスにある」と説明しました。

ソシオ15%の署名が必要

バルサの規約では、不信任投票を招集するためには、投票権を持つソシオ15%の署名が必要です。現時点では正確な数字は不明ですが、ベネディトによればおよそ16,500人。不信任動議を提出すると、2週間以内にソシオ15%の署名が必要となるので、まずはどの程度支持を得られるかの見極めが必要なわけです。

今回の記者会見は、その支持者集めのための告知が目的となります。彼はまず専用の電話番号とウェブページを示し、会見の間に「200人以上を集めた」と明かしています。

ベネディト曰く「もし3週間で500人の支持しか得られないなら、14日間で16,500枚を集めるのは馬鹿げている」。ただし彼は「理事会への不満は大きいので、実現可能だと思う」と見込んでいます。署名集めは実際容易ではなく、カンプノウで試合のない夏はさらに難易度が上昇。それらを含めて7月に投票を実現したいと考えるベネディトですが、どうなりますでしょうか。

彼はこうも言っています。「不信任より簡単な方法はある。それは理事会が退陣することだが、彼らはもう後に方法がなくならないかぎり去ることはないだろう

ロセイとバルトメウはコインの裏表

アグスティ・ベネディトが不信任動議を起こそうとした理由は、サンドロ・ロセイ前会長とジョゼップ・マリア・バルトメウ会長への憤りです。彼が怒っているのは、まず第一に、理事会がネイマールケースを終わらせるために検察と司法取引をしたこと。クラブが罰金を支払うことでロセイバルトメウが実刑を回避したをベネディトは「恥ずべきこと」と非難しており、「バルサを耐えられない状況においたことは不信任に値した」と述べています。

もうひとつの理由はロセイが逮捕されたこととカタールとの関係で、ハビエル・ファウス(元経済担当副会長)を含めた三人を「カタールのトリデンテ」と評し、「今はバルトメウしか残っていないが、ロセイバルトメウは同じコインの裏表。個人的利益のために彼ら三人はカタールとバルサを結びつけた。最悪の決断」と攻撃したベネディトです。

前回の不信任投票

前回バルサで不信任投票が行われたのは、2008年のことでした。オリオル・ジラルトというソシオがジョアン・ラポルタ理事会に対して不信任を突きつけたのですが、過半数のソシオ(60.60%)がラポルタにNOと言いながらも、3分の2(66%)の票が必要とするクラブ規約に助けられてラポルタ理事会は続投。しかし6割のソシオがダメだと言ったことによるダメージは大きく、18人の理事のうち8人が辞任したりと、ラポルタ時代は終焉へと向かって進んでいくことになりました(任期満了に伴う2010年の選挙ではロセイに完敗)。

ちなみにそのオリオル・ジラルトさんですが、今回のベネディトの決断については「間違っている。背後にどんな動きがあるのか、私は知らないけれどね」と懐疑的。「自分が不信任を提出した当時のソシオは爆発寸前だった」のに対して今はそうでもなく、「クラブの利益のためにクラブを片付ける、非常に重要で唯一の目的のために使うべき」としています。そして「私たちがクラブを“揺らした”ことは大きな意味を持ち、翌年には六冠を達成した」というジラルトさんです。

ベネディトが言うような、今のバルサが40年間で最悪レベルの組織クライシスってのは大げさに思えますが、ソシオがそういった動きを起こせるのはクラブとして健全ということでしょう。フロレンティノが支配しきっているクラブよりは健全ってことで・・・(いろいろ負けてますけど)。

 

コメント

  1. レト より:

    選手絡みの問題だけでなく、外部からも内部からも完全に舐められてますからね。
    不満の声が上がるのは当然でしょう。

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