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ソシオの承認を得て“レバー”稼働、いよいよ補強活動を本格化へ

臨時総会によって二つのオペレーションがソシオの承認を受けた
投資者との交渉が成立すれば今季が黒字決済となり、いよいよ補強活動が可能となる

2022年6月16日(木)、FCバルセロナのソシオ臨時総会が開催され、クラブの財政を再活性化させることを目的とした理事会の提案がソシオ/ソシア諸氏により賛成多数で承認を受けました。これによってバルサは7億ユーロほどの収入を得ることが可能となり、今季を黒字で終えてチーム強化のための投資もできる。ようやくクラブ再建が本格始動です。

再建のための“レバー”が動く

今回の臨時総会(アサンブレア)でソシオ・コンプロミサリオ(抽選で選ばれ、信任を与えられたクラブ会員。以下ソシオと表記)に提案されたのは、バルサの財政を活性化させるための二つの資産売却でした。

■ バルサ・ライセンシング&マーチャンダイジング(BLM)を最大49.95%譲渡
ラ・リーガ放映権収入の25%まで譲渡

BLMの一部売却に関しては参加した646人のソシオのうち568(88%)の賛成票を受けて可決(反対65票、白票13)。
ラ・リーガ放映権収入の一部譲渡についても586人のソシオのうち494票(87%)が支持をし可決されています(反対62票、白票13)。
賛成票の割合が高いのはいつものことですが、、それにしても、平日夜とはいえども参加したソシオ数の少なさが泣ける。今回はオンラインなんですが少なかった(4,478名が招集を受けていた)。

投票を前にしてのジョアン・ラポルタ会長からの説明によると、BLMには7億ユーロの企業価値があるので、49%の譲渡(買い戻しオプション付き)によって2億〜3億ユーロの収入を得ることをクラブは期待と。
求めているのはバルサの主体性や特異性を尊重してくれる投資者で、過度なコントロールを望んだ投資者による大きなオファーは断ったと会長は述べています。

一方でラ・リーガ放映権に関してエドゥアルド・ロメウ副会長が説明したところでは「10%を譲渡するごとに2億ユーロを得られることを期待」しており「25年以上のオペレーションは計画していない」そうです。
25%であれば、5億ユーロが見込めます。
BLMと合わせれば、7億〜8億ユーロであります。

これから補強までの工程

こうして動かされることになった、二つの“レバー”。バルサとしては虎の子の資産を使うわけですから、なんとしてでも運用を成功させねばなりません。

まずは投資してくれる相手の見極め。年度末である6月30日まで余裕はないものの、最も適したオファーを選び、最初の融資を完了させることとなります。現時点では1億5,000万ユーロのマイナスが予測されるらしいので、まずはそれを打ち消すこと。2021/22シーズンの赤字を回避し、FFPもクリアできれば、チャビが熱望する補強も可能となります。

FFPの縛りから解放されれば、次はいよいよ構想外選手の放出と補強です。FFPによる制限がなくなるとはいっても重く膨らんだスポーツ経費の削減は待ったなしで、ロメウ副会長は1億6,000万ユーロの削減を目標に掲げている。ある程度の整理が進んでようやく、クラックと契約する道が開けます。クンデ獲得は実現するのでしょうか。

もう一つの明るい話題としましては、昨日の話し合いにより、ガビとの契約更新が事実上完了した模様です。
フレンキー売却の経済的な必要性は薄まったので、あとはチャビがどう考えるかでしょうか。報道によると、監督はベルナルド・シルバ(27)のプレースタイルの方を好んでいると言われます。

これまでの中盤補強で即戦力となって機能した例を振り返ってみると、デコラキティッチビダルパウリーニョ、と強い個性があってあんまりバルサバルサしてない選手ですよね。逆にバルサっぽさを期待された選手は上手くいかず(ぺドリは例外すぎる)、結局カンテラーノが一番となる。今夏の補強はどうなりますか。

テバスを批判

ところで、、臨時アサンブレアの招集が決まった際に選択肢として復活していたCVCの融資受け入れは、ハビエル・テバスへの反発によって却下されました。ジョアン・ラポルタはこの臨時総会の中でラ・リーガ会長を批判。クラブをCVCの制御下に置かれないようにすべく、放映権一部売却の道を選んだと述べています。

「バルサは収入を生み出す驚くべき力を備えたクラブです。それゆえに私たちは、独立を失わずに済むのです」
「もし私たちが信任を与えられるなら、予想よりも早く私たちは経済的な立て直しが可能となるでしょう。二つのレバーによって、圧力に譲歩することなく、競争力を取り戻す機会を手にするでしょう」

放映権を10%、50年間に渡って抵当に入れる代わりにCVCの融資2億7,000万ユーロを受ける選択肢を、一年前と同様に、ラポルタ理事会は拒絶しました。筋は通した。そしてフロレンティノ・ペレスが企む欧州スーペルリーガへの参加の扉はまだ開かれたままとなります。

コメント

  1. イザナギの目 より:

    テバスの反バルサ法が一番引っ掛かります。これからカンテラが誇るダイヤモンド達がトップチームに這い上がれにくくなってしまう。レアルの様に健全経営が出来れば何の事もないですがどんぶり経営のバルサなんで………。

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