最高級選手の補強+自家産選手のブレンド具合が重要
ここ数日、フィリペ・コウチーニョ獲得にバルセロニズモは盛り上がっています。バルサで歴史を作ってきたブラジル人、その新たなるクラックの加入。
ただ移籍金が最高で1億6,000万ユーロになりそうな点、夏のデンベレと合わせて3億ユーロになる点が批判の対象になっていて、マドリー系メディアは「カンテラを捨ててカルテラ(財布)に行った」とバルサの補強方針を揶揄しているところです。
確かに高い。それは否定できない。
とはいえドリームチーム時代もメガクラックだらけのバルサでしたし、これからカンテラーノの育成に注力すれば、良いバランスのスカッドになると期待できます。
元々クラックは補強していた
「カンテラとカルテラ(財布)」は元々、銀河系マドリーの頃だったかCR7やベイルを獲得した頃だったか、バルサ系メディアが「マドリーは財布を使うが、バルサはカンテラーノを育てていく」と言い始めたものと記憶しています。
しかしその一方で、世界最高クラックを集めるのもバルサだったわけで、クライフ監督のドリームチーム(1993/94)はロマ―リオ、ストイチコフ、ラウドルップの外国人クラック前線+クーマンが世界に衝撃を与えた。
そこからバンガール、ライカールト、グアルディオラ、エンリケと監督や時代は移り変わりつつも、クラックは絶えず外から獲得してきました(リバルド、ロナウド、ロナウジーニョ、イブラヒモビッチ、ビジャ、アルベス etc)。
メッシは神の恵み、彼がイニエスタやチャビと同時代にカンテラから登場するなんてのはほぼ奇跡で、ルイス・スアレスを育てるのも超困難であるからには、必要であればクラックは呼んでこなければならない。
最高の選手を獲得すること自体は、バルサの伝統に反してはいません。
「財布パワーでは白組に対抗できないので、バルサは自前で育てる」
かつてはそう言っていたのが、状況は変わったものだと今さらながら驚きはしますが。
バルサスタイルを守る
重要なのはそのなかで、クライフ時代から芽吹いたバルサスタイル(DNA)を守り続けていくことです。
ヌニェス会長が創設したラ・マシアの精神を、次の世代へと引き継いでいく。
バルセロナなのだから、チームの中心軸はカンテラーノに担ってほしいです。
次期エースを期待されたネイマールを引き抜かれ、それによって得た2億2,200万ユーロを使ってデンベレとコウチーニョを獲得したのは、まあ仕方ない。
途中ぶさいくなやり方があったり、3億ユーロはつぎ込んだな、と思いますけれど。
だからこそこれからバルサは、カンテラーノを育成していくことに注力してほしいし、しなければならないです。
次はカンテラーノの育成
そのためにどうするべきかといえば、「ミドルクラス」と言われる準主力級選手たち、現スカッドならディニェやアルカセル、アレイシ・ビダル、アルダ・トゥランあたりをカンテラーノでまかなえるようにする。
できればブスケツやピケの後継者もラ・マシアから育てたい。
1年半ほど前にディレクターのロベルト・フェルナンデス(強化技術部長)が「適した人材がバルサBにいないから補強している」とか言ってましたが、悲しいじゃないですか。
バルサBからトップチームに上がって定着する選手が出ていないことが、ここ数年のバルサの問題です。
今シーズン獲得したデンベレとコウチーニョを中心としたスカッドにこれから移ってくとして、その周辺をどれだけカンテラーノで揃えていけるかをバルサは問われています。
そういうチームになるための過渡期、これからカンテラーノ育成に力を入れていくはず、と期待しましょう。
適当なキャッチフレーズを付けるなら、かつての白組さんの「ジダネス&パボネス」をパクって、「コウチーニョス&アレニャース」?
まあなんでもいいので、頼むぞ、バルトメウ・・・。
このニュースのまとめ
- ・以前からクラックは補強していた
- ・必要であれば、最高級の選手を獲ればよい
- ・カンテラーノで埋めるべきところまで補強に頼った近年
コメント
いつも読ませていただいてます。
アレイシ・ビダルは一応、下部組織にはあたらないんでしょうか?
ピケやデニス、アルバとはいかないまでも買い戻したに近い気がするのですが、、
いつもありがとうございます。
アレイシのバルサ下部組織所属は1年間だけだったので、カンテラーノと呼べるかどうか個人的に微妙なところです。2年はいてほしい。
その基準でいけばデニスやマルロンも違ってくるんですけどね・・・15年ほど前だったのもあって、余計に。。