カンプノウだけでなく、複数の会場で投票を実施
正式な会長候補となるためには、2,264枚以上のソシオ署名を集めなければならない
バルトメウ一味に代わってFCバルセロナの運営を担当している代行役員会が昨日(12日)、クラブ会長選挙の日付を2021年1月24日(日)に決定しました。コロナウイルス対策としての複数会場での実施は確認されましたが、具体的な投票場所はまだ未定。期待された電子投票は見送りとなっています。
冬マーケットで動く余裕は少ない
冒頭に書きましたとおり、FCバルセロナの会長ならびにその理事会を決定するためのソシオ投票の日付が決定されました。2021年1月24日(日)。
ソシオが投票に参加しやすいよう、クラブ規約では投票日はカンプノウにて試合開催される日が望ましいとされているのですが、今回はそれに当てはまらない。この日のクーマンチームはエルチェへと遠征しているからです。
欧州のパンデミック状況を見ると来年1月でもまだ無観客試合は濃厚ですし、試合日と投票日を合わせる必要性は薄いでしょう。それよりも2日に分けたり複数会場で受け付けることが重要。電子投票はクラブ規約の都合で見送られています。
1月24日に誕生する新会長に、冬マーケットで活動する余裕はほとんどありません。ラ・リーガでの選手新規登録締め切りは2月1日(金)。1週間しかないので、選挙期間から合意を取れていればあるいは・・・ というところです。
投票できるソシオの条件/難関・署名集め
会長選挙の投票日が決定した後、次なるステップは選挙カレンダーの作成です。その手順はすべてクラブ規約が定めているので、それに従い決めていくことになる。選挙管理委員会の設立、有権者ソシオ名簿の作成などです。
会長選挙で投票するには次の条件を満たす必要があります。
- ■FCバルセロナの会員(ソシオ/ソシア)であること
- ■成人
- ■継続期間1年以上
- ■会員資格を停止されていないこと
そして会長の候補者となるにも、条件を満たさねばなりません。不信任動議でも難関とされたソシオ署名集めが立候補者たちを待っているのです。この人(の理事会)ならばクラブ運営を任せられる、との支持を一定以上集めたソシオのみが、正式な会長候補となる資格を認められるわけです。
「プレ候補者」から「正式候補者」となる条件としてクラブ規約が定めているのは、総会(アサンブレア)定員の半分以上となるソシオの署名(=推薦状)。去年のアサンブレアは4,529人のソシオが招集されているので、立候補者はまず2,264枚以上の署名を手にしなければなりません。それも受け付け開始から7日間で。
選挙キャンペーンの日程は、投票日から逆算すると1月15日~22日となります。
それまでにいかに魅力的で野心的なプロジェクトを準備し、ソシオに提案していけるか。立候補者たちの内定獲得競争が水面下で進んでいきます。
ネイマールが舞台に上がる・・・?
会長候補者たちにとって、勝利のカギを握っているのが獲得したい選手や監督との合意です。いかに魅力的なクラックをソシオに公約として提示できるか。そこでは新会長としてのセンスもある程度明らかになります。ベッカム獲得を約束して、実際はロナウジーニョで大当たりなんて前例もあるけれど。
11月13日版SPORTは、複数のプレ候補者たちがネイマールに打診を入れているとのニュースを伝えています。PSGとの契約が2022年6月末で終了するブラジル人クラック。彼が念願のバルサ復帰を果たしたいなら、2021年夏マーケットは大きなチャンスです。
しかしながら、選手の給与もまともに払えず、一部後払いで交渉しているクラブが、ネイマールなんて獲得する経済力があるのか。左サイドにはアンス・ファティがいるのに、ネイ(29)を呼び戻すのは得策か。
COVID-19による状況の変化や、アンス、ペドリらの台頭によるスカッド若返りが進む状況でバルサはどのような道を歩んでいくべきか、選挙を通じてもう一度熟考するのが良いでしょう。
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