次の夏は複数の有望株に退団の恐れがあるという
昨夏行われたU-17ワールドカップでスペインの10番を背負い、大会準MVPの活躍でチームの準優勝に貢献したセルヒオ・ゴメス(17)がドルトムントへ去ることになりました。
¡MUCHAS GRACIAS Y FORÇA BARÇA! pic.twitter.com/R8HqwoFnvD
— Sergio Gómez (@sergiogm_10) 2018年1月30日
7歳で入団し、ユース世代ながらもバルサBデビューも果たした期待のカンテラーノが、バルサからの対抗オファーへ耳を貸すこともなく去って行く(30日のSPORTウェブ)のですから残念な話で。
バルセロナは昨年夏にエリック・ガルシアがマンチェスター・シティへ、ジョルディ・ムボウラがモナコへ移籍するなど有望選手の退団が続いていますが、流出はこれで治まらないだろうというのが30日のSPORTです。
経済面でも、スポーツ面でも厳しい状況
同紙が「流出の危険あり」と紹介しているキラキラ星は8名です。
- ・オリオル・ブスケツ(DMF、19歳、バルサB)
- ・アベル・ルイス(FW、18歳、バルサB)
- ・フアン・ミランダ(左SB、18歳、フベニールA)
- ・マテウ・モレイ(右SB、17歳、フベニールA)
- ・ハンドロ・オレジャナ(MF、17歳、フベニールA)
- ・ロベルト・ナバーロ(MF・FW、15歳、カデテA)
- ・パブロ・モレノ(FW、15歳、カデテA)
- ・ニコ・ゴンサレス(MF、16歳、カデテA)
赤文字が今年の6月30日でバルサとの契約が終了する選手。
赤いです。
バルセロナのカンテラはプレミアリーグやブンデスリーガのクラブにとって魅惑の場所になってますから、有望な若手選手には次々と勧誘の声がかかります。
上の選手たちでは、マテウ・モレイが夏のマーケットでバイエルン・ミュンヘンへと移籍目前となりましたし、パブロ・モレノやニコ・ゴンサレスもどうにか退団を食い止めた宝石でした。
他クラブの誘いを聞く気になれば、オファーに事欠くことはない。
経済面でバルサが対抗することはほぼムリです。
ではスポーツ面はどうかというと、こちらも対抗するのは難しい。
ラ・マシアの少年たちがカンプノウでの成功を目指すには、まずバルサBに上がり、そこで腕(足)を磨きながらいつ訪れるともしれないチャンスを待つしかないですが、セルヒオ・ゴメスを引き抜いたドルトムントは今季中のトップデビューも約束してるらしいですからね・・・。
契約延長を迷っている(しないと決めた)選手たちが多いのも、バルサを出た方が選手としての未来があると考えるからです。
冒頭に埋め込んだセルヒオ・ゴメスのツイッターでも、「熟考したけれど、バルサとサヨナラすることが成長し続けるための最善の道だと僕たち家族は考えたから」と説明されています。
8年間バルサにいて、メッシとのツーショット写真をツイッターのカバー画像に使ってる選手がこう言うわけですから。
他クラブのオファーに対抗できるのは、感情面。
アベル・ルイスのように「カンプノウでの成功を夢見てる」とオファーを断ってくれることに期待するのですが、そう思ってもらうには道がある程度開かれている必要があります。
精力的な補強を行うバルサB
ここ最近のバルサBのスカッド強化方針には疑問符も付きます。
セグンダ残留に全力をかけるバルサBはこの冬も、精力的な補強を展開。
期限付きも含め、5人と新規契約しています。
アーセナルから18歳のピボーテ兼デフェンサ Marcus McGuane を(3年+2年)、
MLSモントリオール・インパクトから18歳のドリブラー Ballou Jean-Yves Tabla を獲得したほか(3年+2年)、
ビジャレアルから21歳アタッカーのナウエル・レイバ、
グラナダから19歳 右ラテラルのマルティン・オングラ、
SDエイバルから20歳のピボーテ クリスティアン・リベラを今季末までの期限付きで獲得。
若くしてプリメーラ経験があったりと、即戦力になる有望な若手たちなんでしょうが、それでいいのかとモヤモヤします。
📝🔵🔴 BREAKING NEWS – Agreement with @Arsenal for the transfer of Marcus McGuane. 18-year-old midfielder joins Barça B on a three-year deal with an option to two more https://t.co/05kutjlHh8 #BarçaB #BeWelcome pic.twitter.com/YzxozgTvpF
— FC Barcelona B (@FCBarcelonaB) 2018年1月30日
年俸や契約解除金を増額するというものの
キラキラ星の引き抜きを阻止するため、バルサはフベニールやカデテの少年たちの年俸を増額したり、契約解除金を300万ユーロから600万ユーロに増やすことを考えているそうです。
それもバルサが取れる対抗策の一つでしょう。
とはいえ、増額したとしてもプレミアクラブの申し出には敵わないでしょうから、バルセロナとしてはもっと別のところ(プロジェクト)で宝石たちに訴えかけねばならない。
結局のところ、カンテラーノがバルセロナで挑戦を続けるかどうかは、自分の未来がカンプノウにあると信じられるかどうか、クラブ愛次第ですから・・・。
で、いま最もトップチームに近いであろうカルラス・アラニャーに経験の場を与えようにも、バルベルデチームはクラックたちでいっぱい。さらにグリースマンやらアルトゥールを補強するらしいことが伝えられています。
どうにかしないと期待のカンテラーノの流出が止まらないと危機感はあるけれど、じゃあどうすれば良いかといえば・・・ 補強に頼らずともバルサBをバルサ的フットボールでセグンダに残留させられる監督か・・・?
結果が大切なのは重々承知してますが、小手先ではない何かが必要ですぜ、バルトメウさん。
このニュースのまとめ
- ・期待のセルヒオ・ゴメスがドルトムントへ移籍
- ・「選手として成長するにはそれがベストだから」と他クラブへ去って行くキラキラ星たち
- ・バルサBは残留のために補強に精を出す
- ・クラブ愛に訴えるだけでは流出は止まらない
コメント
Bチームは不振から抜け出せていないようですね。
残留を最大目標に掲げるのはわかるのですが、選手の能力を活かせているのか疑ってしまいます。
アラニャは来季はデニスとのポジション争いになるんじゃないでしょうか。
カンテラ同士での枠の奪い合いになりますが、今のデニスは上を目指す姿勢が見られないので下の心配をさせた方がいいと思います。