停滞しているカンプノウ改修計画を早急に進めたいラポルタ理事会
手続きを進めること、オリンピックスタジアムの一時使用を市に求めた
FCバルセロナ会長ジュアン・ラポルタが昨日(5月6日)、バルセロナ市長アダ・クラウ氏と面談しました。その目的は、停滞しているエスパイ・バルサ計画を急ぎで進めるための案として、ムンジュイックでのバルサ戦開催を申し出て許可を得ること。カンプノウ改築工事を早期に完了させたいバルサです。
遅れているエスパイ・バルサ計画
エスパイ・バルサ計画を今一度おさらいしておきますと、カンプノウ周辺の大規模な改修プロジェクトです。1957年に建設されたスタジアムとその付随施設を次世代モデルへと刷新する戦略的な計画。
“稼ぎ頭”であるカンプノウの改築がメインですが、フィリアル(Bチーム)の本拠地ミニエスタディを郊外のサンジュアン・ダスピにあるシウタット・エスポルティーバへと移転し(2019年8月、エスタディ・ヨハン・クルイフ竣工)、そこにバスケットボール部の本拠地パラウを新設するなど、完成すれば周辺の様子が一変することでしょう。楽しみです。
バルセロナ市の都市計画でもあるエスパイ・バルサはもう何年も前から始まっていて、ミニエスタディの解体工事が行われたのが2019年10月のことでした。もう1年半も前なのか、と驚いてしまう。そういえばセティエンもB選手の視察に行ってましたね・・・。
2020年2月にはスタジアム北側 Joan XXIII 通りの工事開始。こちらはCOVID-19感染拡大によって一時中断していましたが、10月下旬に再開されているようです。電気水道などのインフラ工事は、遅れもあったけれど進行中。
で、重要なカンプノウの改築工事なんですが・・・ こちらは遅々として進んでいません。
日本の設計事務所、日建設計がカンプノウ改修工事を受注したぞーとニュースになったのが2016年春のことで、当初計画では2018年夏に着工、2021年夏には完成しているハズだったんですよね(遠い目)。
しかし近隣住民団体ともつれたりで2019年着工・2023年完成に計画変更となり、さらに2020年開始・2024年完成へと再変更された工事も、始まらぬまま今に至り。パンデミックによって工事だけでなく資金調達にも狂いが生じたでしょうし、バルトメウ理事会の退陣も手続きを遅らせる要因になりました。
バルトメウからバトンを引き継いだジュアン・ラポルタ理事会も、このエスパイ・バルサ計画の重要性は認めている。もうこれ以上、時間を失うことは出来ないと新会長は動きました。
リュイス・クンパニスを借りたい
ラポルタ理事会がエスパイ・バルサ計画を急ぐのは、新カンプノウがクラブ経済を立て直すための重要な要素になると考えるからです。そのために改築工事を一刻も早く始めたいし終わらせたい。本来であれば今頃、ぴかぴかに輝く新カンプノウが出来上がっていたのに・・・と思うと尚更でしょう。同時期に動き出したと記憶する新サンティアゴ・ベルナベウは無観客を活用して工事を進め、もうすぐ完成するみたいですし・・・。
ということで昨日、ジュアン・ラポルタ会長率いるクラブ代表団がバルセロナ市長アダ・クラウさんや市役所の担当幹部メンバーたちと面談を行った。
クラブ公式サイトによると工事停滞に伴う計画の小さな修正点や費用の上昇などが説明されたとのことですが、その一環として、必要となる際にはムンジュイックの丘にあるエスタディ・オリンピック・リュイス・クンパニィス(市所有)を借りたい旨も伝えられています。
無観客試合が解除され、スタジアムに観客を入れられるようになった場合でも工事をしながら試合を開催することは基本的に可能なのですが、工期を短くするためにはカンプノウを空ける必要が生じるので、リュイス・クンパニスを使いたい模様。
それが数試合だけなのか、あるいは1シーズンを通してのお引っ越しとなるのかは、今のところ分かっていません。ハッキリしているのは、この夏には是が非でも工事着工したいこと。おそらく来季のソシオは観戦に不自由するのでしょうが(丘の上は遠い)、新カンプノウが早くお目見えするのであれば、結果として良くなるか。
レオ・メッシがいるうちに、完成してほしいなぁ。当時はそうなるものと確信していましたが、契約更新も含めてどうなりますやら。
このあたりも含め、まずは信任ソシオ総会(ラ・アサンブレア)を開催し、融資計画と共に承認を受けねばなりません。
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