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カンプノウを再びソシオで満席にしたい理事会が新たな対策を打ち出したが

カンプノウに足繁く通う年間チケット保有ソシオに褒美を与え、来ない場合はペナルティ
肝心なのは選手たちが提供するフットボルの質

空席が目立った2021/22シーズンのカンプノウ。COVID-19感染拡大による入場制限が解除され、観客が入るようになったエスタディでしたが、、入場者数は軒並み低く、アイントラクト・フランクフルト戦では相手サポーターによって“アウェイ”にされる始末。この事態は変えねばならぬ・・・と危機感を抱く理事会は、ソシオの来場を増やすべく、いくつかの決定を下しました。効果のほどはいかに。

年間チケットを持つソシオが来場しない現状

いろいろあった2021/22シーズンの中で、特に強いインパクトを残したのがアイントラクト・フランクフルト戦でした。
クラブ史に残るとして語り継がれるであろう、あの試合。ヨーロッパリーグとはいえ欧州戦の1/4 final ですし、満員のバルセロニスタが作り出す“魔法の夜”が期待されたのですが、、実際にカンプノウを埋めたのはドイツからやってきたアイントラクト応援団たちで、スタンドは白く染まり。
あたかも敵地となったカサにてチャビチームは完敗(2-3)、ピッチで負けオフィスでも敗れたと大反省会となったわけです。

対策委員会を立ち上げて判ったことは、2,500〜3,000人のアボナード(年間指定席所有ソシオ)が一切スタジアムに訪れておらず、かといって指定席の権利譲渡(セイエンリウレ)制度も使っていない事実でした。ただ指定席を確保しているだけ、なんて勿体ない。
一方で主催試合の85%以上を観戦していたアボナードは9,000〜10,000人だったそうです。彼らの忠誠心には花束を贈りたい。クーマン末期でもカンプノウに通っていたソシオたちですから。

FCバルセロナのクラブ会員は、年間指定席を保有する会員(アボナード)と、保有しない一般会員の二種類に分けられる。料金はカテゴリによって異なり、270〜834ユーロ(たぶん)。1万人以上の順番待ち組がいる。

アボナードたちは、観戦に行けない/望まない試合の場合、その席を一般販売に譲ることができる(Seient Lliure。セイエンリウレ。シート解放)。そして一部代金が返金されるシステム。悪用することもできてしまう。

特典とペナルティ

昨日(2022年6月22日)に行われた臨時役員会議において、ラポルタ理事会はいくつかの決定を下しています。主だったものは

年間指定席料の集金再開
(2年間にわたって見送られていた年間指定席料が7月14日に徴収される)
セイエンリウレ制の仕様変更
(試合まで10日を切って権利譲渡された指定席は、売れた場合のみ収入を得られる。10日以上前の場合は、売れなくても買取保証)
クラブ会員の実情調査
年間指定席使用条件を現状に合わせる
■ クラブ会員がチケットを購入する際の割引率アップ
年間指定席券のデジタル化
入場チケットのデジタル化・記名化

などです。
最大の特徴はアボナード(年間指定席所有ソシオ)たちの来場を促すために考案された新規ルールで、85%以上の試合を観戦した場合は同伴者のチケット割引率やアウェイ観戦ツアー抽選、公式ショップやレストランなどで特典が得られる一方、観戦・座席の権利譲渡が10試合未満だった場合は、逆セイエンリウレが発動し、観戦したい時は3日前までに要申請となる制約を受ける。権利譲渡状態となった座席が一般販売で売れても、受け取れるお金は低くなります。
さらに全く観戦も座席の権利譲渡も行わなかった“幽霊アボナード”は、2023/24シーズンからアボナードとしての資格を失うようです。

年間指定席券や入場チケットのデジタル化は、不正を撲滅したり利用者を管理したりするのが目的となります。専用アプリを使って家族や友人が代理観戦しやすくなったりするとか云々かんぬん。当面はテスト運用し、シーズン後半から本格運用、、みたいです。

不可欠なのは魅力的なバルサ

かつてはプレミアムチケットだったカンプノウの入場券が、余裕で入手できてしまう現状。観光客にとってはありがたいとはいえ、テレビで常に空席が目立つ様を見ているのも寂しいものです。エスタディを満員にしたい。出来れば観光客ではなくソシオで満員にしたいと理事会は願う。この「ソシオで」というのが今回発表された対策のミソとなります。

85%以上を観戦したアボナードたちに特典が付与される一方で、幽霊アボナードたちはペナルティを受ける思い切った決定。
スポーツクラブとして世界最多の会員数を誇り、かつ1万3,000人が年間指定席の順番待ちをしていながら、カンプノウが空席だらけというシュールな現状が飴とムチで解決されるかどうかは微妙なところですが、何かしたい気持ちは理解できます。

でも結局のところ、ソシオをスタジアムに呼び戻すための最良の道は楽しい時間を提供する、これに尽きるでしょう。アボナードたちがなんのために時間と労力を使うのかの話。負けまくっても甲子園に通ってくれる虎キチは例外的なのです。
カンプノウに行けばいつもの席に馴染みの顔がいて、ピッチでは魅力的なフットボルが展開され、ゴールや勝利に歓声を上げることができる。タイトルを祝うことができる。3月あたりの快進撃をシーズンを通して見せるのが肝心で、しょっぱい試合で負けていたら常連客は戻ってきません。選手たちには溢れる情熱も見せてほしい。

以前は毎試合のようにゴールを保証してくれたメッシがいた。本当にすごい存在でしたよね。彼に代わるアイドルも必要。それはアンスかぺドリか、それともS級の助っ人クラックでしょうか。
仕組みもいいけれど、何より魅力的なバルサの復活をどうぞよろしくお願いします。それがカンプノウを満員にする1番の道です。

コメント

  1. イザナギの目 より:

    もっと現カンテラの真珠、怪物達の特集をこのサイトでもやって欲しいです。お願い致します。

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