- ■シティ・オブ・マンチェスター・スタジアムで行われたチャンピオンズ1/8ファイナル第一戦は、ルイス・スアレスの2ゴールによってFCバルセロナが1-2で先勝。まずまずのアドバンテージを持ち帰った。
- ■ゲームはまず、アグエロとゼコの2トップを採用したマンチェスターが攻勢をかけるも、中盤戦線で上回ったバルサがすぐに主導権を確保。スアレスの先制点も決まり、優位に試合を進めた。
- ■後半はクリシーが2枚目のカードで退場となる73分頃まではシティーが支配。高い位置でのプレッシングからの速攻でバルサを自陣へと押し込み、幾度となくゴールへと迫った。バルサはセントラル(ピケとマスチェ)たちの踏ん張りとテル・ステーゲンの好守によって粘ったものの、69分にはシチズンズの速い攻めがキレイに決まり、アグエロの得点で1-2とされた。
- ■バルサは試合終盤はコントロールを取り戻し、得点機も作り出した。アディショナルタイムにはサバレタによるメッシへのファールでPKの笛。アウェイゴール3つめゲット!と思ってしまっただけに、それを得られなかったことによる甘酸っぱい後味が残された。前半のうちにもっとダメージを与えられた、との印象も甘酸っぱさの一因。が、敵地での1-2は満足のいく良い結果ではある。
- ■ルイス・スアレスは2ゴールを決めた以外にも、レオ・メッシとともに攻撃の核となってシティ守備陣の脅威に。仕留めたゴールはいずれも非常にゴレアドールらしいもので、いよいよ波に乗ってきた感がある。スアレスがエティハド・スタジアムで得点したのは、7回目の訪問にして初めて。
- ■レオ・メッシの気合の入り方も素晴らしく、キレのあるドリブルやキープで何度も違いを示した。スアレスの先制点をアシストしたほか、2点目も起点はメッシの仕掛けから。プレッシングへの参加も激しさがあった。試合終了間際にPKを外したことだけが悔やまれる。
- ■レオ・メッシは過去59回PKキッカーを担当し、13回で失敗(22%)。今季は6回蹴って3回失敗。アトレティコ戦ではオブラクに一度止められた後、こぼれ球を蹴り込んだが、この夜のダイビングヘッドは枠を外れた。 [SPORT]
- ■レオ・メッシがバルサでの国際大会100試合出場を達成。内訳はCLが93試合(得点75)、ヨーロッパスーパーカップが3(同1)、クラブワールドカップが4(同4)。 [SPORT]
- ■75分にアドリアーノと途中交代した際、ダニ・アルベスが激しく立腹。ベンチの前にあったペットボトルを蹴り飛ばした。水しぶきが散り、横の警官は濡れたはず。
- ■エティハド・スタジアムでの勝利によって、FCバルセロナはCLにおけるアウェー最多勝利チームとなった(43勝)。2位は42勝のレアル・マドリー、3位は40勝のマンチェスター・ユナイテッド。バルサにとってシティ戦はCLでの通算200試合でもあり(予選ラウンドは含まず)、戦績は114勝50分36敗、得点397、失点200。 [SPORT]
- ■試合開始前、CL出場停止中のトゥレ・ヤヤがバルサの滞在するホテルを訪問。 [SPORT]
- 選手たちのコメント
- ■ハビエル・マスチェラーノ 「メッシのプレーで僕の心に残っているのはPK失敗じゃなく、彼がしたファンタスティックな試合だよ。メッシのような選手をグラウンドで再び見るのはとても難しいであろうことを、彼は証明した。彼がチームメイトなのは最高の贅沢だね。ボールを奪取し、アシストをし、トータルな選手。同僚として、アルゼンチン人として誇りに思うよ」
- ■ハビエル・マスチェラーノ 「前半は僕らがコントロールしていたし、もっと点差を広げるチャンスもあった」「僕らは良い結果を手にしたけれど、カンプノウで決着させなきゃならないのは明らかなんだ」
- ■アンドレス・イニエスタ 「PKは不運だったけど、それ以外はとても満足だよ」「フィーリングは良いし、カンプノウでマラガに負けた後に良いイメージを残せたのが重要だね。後半はマンチェスター・シティに得点機があったけど、僕らの守備も悪くなかった。僕らもまた良い仕事をしたよ」
- ■アンドレス・イニエスタ 「第2戦はオープンだよ。失うものがない相手はより危険になるし、僕らは注意しないといけない。今日と同じ野心が求められるんだ。僕らに有利なのは、後押ししてくれるファンがいることだね」
- ■ルイス・スアレス 「僕らの前半の出来はとても良かったと思うし、もっと得点できただろう」「シティは偉大なチームだから、難しくなると知っていたよ。でも僕らは良い試合をしたという感覚を手にしてここを後にする」「PKは決まるときもあれば、決まらない時もあるさ。大事なのはチームの前半があらゆる点でスペクタクルで、試合を上手く読み、スペースを突けていたことだよ」
- ■ルイス・スアレス 「チームを助けるゴールとなったことが嬉しい」「勝負の行方はオープンだけれど、自分たちがバルサであることを僕らは自覚しているし、カンプノウで強さを示さなければならないんだ」
- 監督のコメント
- ■ルイス・エンリケ 「結果にはとても満足している。相応しい結果だったよ。前半の出来は見事で、ゴールチャンスもたくさん作り出せた。私たちは誇りを感じている」「前半は中盤で優位に立ち、シルバへのラインを切った。後半はシティのプレッシャーに苦しんだけれど、結果は公正なものだ」
- ■「PKはそれを蹴る勇気のある者だけが外すわけで、私たちのキッカーはメッシなんだ」「1-3で勝っていたとしても、勝負はオープンなままだったろう。第2戦でも目標は変わらない。真摯に挑み、勝利を目指さなければならない」