パウリーニョ入団でカンテラーノ周辺がざわつく
FCバルセロナが8月14日、パウリーニョの獲得を発表しました。29歳で欧州での実績がない選手を、契約解除金4,000万ユーロを支払って獲る。そのこと自体が散々物議を醸してきたオペレーションですが、さらにクレの気持ちをざわつかせるのは、パウリーニョが来ることで割を食うであろうのがセルジ・ロベルトでありセルジ・サンペールであろうからです。チームにフィジカルパワーを付け加えるために、バルサのDNAを失う。そこが納得いきません。
先発出場はナスティック戦の1回のみ
パウリーニョの入団が発表されるや、バルセロナ系スポーツ紙のMDとSPORTが揃って“セルジ・ロベルトが将来について考え直すかもしれないぞ”との記事をウェブ版で報じました。
プレシーズン開始前にはたしか、“エルネスト・バルベルデはセルジ・ロベルトをチームの基礎にすると考えている”、なんて記事もあったセントロカンピスタでしたが、いざプレシーズンになってみると新監督はロベルトをそれほど重要と考えていないんじゃないかと感じられる起用法ばかりで。ここまでの6試合でセルジ・ロベルトが先発を飾ったのは、タラゴナでのナスティックとの練習試合だけでした。
昨季レギュラーの座を掴んだ右ラテラルから、本職である中盤へ戻ることで、出場時間が減ることはセルジも覚悟はしていたでしょう。しかしここまでベンチスタートになるのは予想外だったはずで、監督交代が自分にとってはマイナスに働きそうだと考え、将来について考え直し始めても不思議はないと思えるのが怖いです。そして中盤を補強し続けるクラブへの不信感。パウリーニョ話が表に出なくなっていた数週間前、ロベルトの控え起用が続く前は別段心配はなかったのですが・・・。
そしてセルジ・ロベルトに対してはプレミアリーグの強豪クラブが強い関心を抱いていると伝えられますし、彼らにとってはセルジの契約解除金4,000万ユーロなんて余裕で払えてしまうのが怖い。本人の残留宣言でもないかぎり、クレもまた心穏やかに暮らせなさそうにない2017年夏です。
コメント
ロベルトは念願の中盤起用で楽しみでしたが、期待したほどインパクトを残せていませんね。
出場機会に不満でプレーも消極的になる悪循環スパイラルに陥っているとしたら最悪です。
ビッグマッチでの活躍でメンタルも強くなっていると思ったのですが・・
新監督就任後は若手の育成を重視するだろうと期待されましたけれども、
レアルが強大になってしまったがためにバルサにはもうそんな余裕がないのでしょう(皮肉にもかつてのレアルがそうだったように)。
観る側はつまらないでしょうが、国内一強のチームが羨ましくもありますね。
セルジ・ロベルトという選手は多様性に富んだ選手でしたし、本職の中盤やラテラル、メッシを怪我で欠いたクラシコでエストレーモの位置に入る等、着々と力を付けて来ました。
誰もがバルサの将来を担ってくれることを期待していました。しかし、この状況では出ていく決断をしたとしても彼を責めることはできないでしょう。
残念な話ではありますが、今のバルサが誰を獲得しようとマドリーより強くなるとは考えられません。アセンシオやバスケスらの若手が躍動するマドリーに比べてバルサはどうでしょうか…?
ネイマールの離脱? デンベレやコウチーニョの獲得? 話題性は有れど、どれもバルサに決定的な変化はもたらさないでしょう。本当にバルサが闘争力を取り戻すためにはクラブ内部の刷新、バルサがバルサであるためのチームを作れるクラブ運営が行われる必要があると思います。