アビダル「ドクターに、僕を昏睡させられるかと尋ねた」

 

苦しかった闘病生活について明かしたデフェンサ。

ティトチームがサラゴサで勝利を飾ったその数時間後、フランスTF-1によるエリック・アビダルのインタビューが放送されました。フランス国内はもとより、世界各国でも広く紹介されたこの放送のなかで、アビさんは自身が行ってきた闘病生活がいかにハードなものだったのかを説明。その言葉を見ると、よく語られる”奇跡の復活”が決して大げさではないことを思い知らされます。「ものすごく苦しかったんだ。思い出すのは、痛みにもう耐えられなかったある日曜のことだよ。僕はドクターたちに、昏睡状態には出来ないものかと訊ねたんだ

 

4、5回の手術で体重が19キロ減少

アビダルは2012年の4月12日、いとこのジェラールから肝臓を提供され、肝移植手術を受けました。でも実際はその1回だけでなく、その後も数回、アビさんは手術を受けてきたのだそうです。「移植手術のことが話題になるけれど、実はごく短期間に僕は4、5回手術をしてるんだ。それで体重は19キロ減ったよ。死については考えなかった。それは神が決めることだと知ってるからね。まあ、苦しんだんだ。4回目の手術の後には同じドクターたちから、腹部に大量の水分が溜まっている、痛みに耐えられるかと訊ねられた」

2011年には3月15日に肝腫瘍が発覚し、その2日後に摘出手術を受けると、わずか1ヵ月半後のチャンピオンズ準決勝(対マドリー)でプレーに復帰。そしてこの今回の2度目となる復帰ですから、もうどれだけ脱帽してもし足りないほどのアビさんであります。

 

バルデカサス医師「この回復ぶりは奇跡」

そしてそんな克己のアイコンであるアビダルのスゴさを誰よりも知っているのは、肝移植を担当した医療チームのボス、ファン・カルロス・ガルシア・バルデカサス医師でしょう。今より1週間ほど前、ドクターはラジオ局RAC1の番組の中でこう語っています。「(執刀するにあたっての)私の最初の目標は、彼が生き長らえ、家族と共に質の高い生活を楽しめることでした。ピッチに戻るのは難しいと私は思っていたのです。今なら言えますが、前例が存在しないとの点において、この回復は奇跡です。通常9割の人は仕事復帰できますが、彼は特殊なケース。カタルーニャの医療がハイレベルであることが証明されたわけです」

そしてドクターは慎重に言葉を選びつつも、アビさんはもうすでにトップチームの一員に戻ったと太鼓判を押しています。「彼は癒えていますし、そうではないと私たちに考えさせる要素は何もありません。彼はバルサの選手であり、チームの一員なのです。彼はチームに居ることを望み、プレーすることを望んでいます。彼を特別扱いする必要はもうないと私は思っています」

「プレー復帰は長らく待たれていたことでしたが、思っていたほどには驚きませんでした。嬉しさはものすごいですよ。移植はとても上手くいきました。彼は事が上手く運ぶと知っていたので、姿勢が非常にポジティブだった。姿勢こそが重要であり、それによってこの回復は可能となったのです」

このインタビューはPSG戦(カンプノウ)の2日前に行われていまして、医師は「アビダルが出場することは十分に可能」だと語っていました。残念ながらその機会は訪れませんでしたが(ベンチにも入らず)、今季でバルサとの契約が満了する彼の将来に関しては、こちらも慎重ながら、あと数年彼は第一線でいけるとの見解を示しています。「医療チームとしましては、ここまでの経緯をとても誇らしく感じています。バルサの医療チームは慎重にいってますし、答えを出すのは彼です。慎重さは必要となりますが、もし全てが順調に運んでいくなら、彼はあと2年は現役を続けていけるでしょう

 

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